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とにかくひたすら映画について語る vol.2

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どうやらマガジンにはnote100記事しか保存できないらしいので、vol.2を作成しました。
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2016年12月の記事一覧

2016年の私的シネマ・ベスト10

2016年の私的シネマ・ベスト10

ギリギリになりましたが、2016年の映画総括をいたします。以下、今年公開のマイ・ベスト10です。(過去のレビューをどうやってリンク貼り付けるかわからない…)

1.キャロル /アメリカ
2.グランドフィナーレ /イタリア
3.シング・ストリート /アイルランド
4.オマールの壁 /パレスチナ
5.私と彼女 /イタリア(一般未公開)
6.太陽のめざめ /フランス
7.手紙は憶えている

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映画を観に行こうといつもの映画館へ向かったら、クリスマス当日のせいでスカイビルまでの道のりが通行規制していて辿り着けず😢家に帰って、録画していたキューバ映画「苺とチョコレート」を見て、胸がいっぱいになりました。そんなクリスマス🎄でした… #note映画部 #苺とチョコレート

【cinema】人生は狂詩曲(ラプソディ)

【cinema】人生は狂詩曲(ラプソディ)

7/24鑑賞。(わ、5ヶ月も前のだよ)

今年はベルギー映画づいていて、しかもどれも小粒ながら良作。これもそこまで期待せずに観に行って、あー見て良かったなと思ったうちの一つです。

吹奏楽の欧州決勝大会出場チームを選ぶ大会に参加したベルギー・フランドル地方の楽団「サン・セシリア」とライバルチームであるワロン地方の「アンナバン」。同点1位という結果となり、ともに決勝コンクール進出にこぎつける。し

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【cinema】心に剣士を

【cinema】心に剣士を

12/24鑑賞。

この邦題、スキ。英題だと「The Fencer」だから、単に「剣士」を指すんだろうけど、うん、この邦題はイイ。ここ最近で一番お気に入り。

舞台はスターリン支配下のソビエト連邦エストニア。地理的、民族的に、戦時中ドイツ軍兵士として戦ったエンデル・ケラーは、その過去から収容所送りになるのを恐れ、母方姓のエンデル・ネリスと名乗り、エストニアの片田舎の中学で体育教師として働くことに。

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【cinema】灼熱

【cinema】灼熱

12/24鑑賞。

私にとって、この先興味の尽きない世界各国の諸問題がいくつかあります。第二次大戦中のナチのホロコースト、北アイルランド紛争、ポルポト時代の恐怖政治、チェチェン紛争、オスマントルコ時代のアルメニア人虐殺、中東地域のクルド人排斥問題、そして、旧ユーゴ紛争です。

この映画は、旧ユーゴ紛争の中でも、クロアチアとセルビアの内戦について取り上げていて、1991年(内戦前夜)、2001年(終

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【cinema】葛城事件

【cinema】葛城事件

7/6鑑賞。
三浦友和の演技がすごいという評判だけで観に行きました。これで今年に入って3本目の邦画なんですが、私が年に3回も邦画を見るなんて奇跡に近いと思います。(結局今年は通算4本でした)

テーマ的にも興味がありました。この映画は、近年起こった数々の無差別殺人事件の犯人をモチーフとしていて、けれど犯人の心象というよりは、なぜ彼らがその犯罪に至ったのかということを家族を起点にして描いています。あ

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【cinema】好きにならずにいられない

【cinema】好きにならずにいられない

8/12鑑賞。ノルウェー映画。

日本版のポスターがいやにキッチュでポップだったので、冴えない男が主人公のラブコメ程度に考えて、観たら、何だかとてつもなく堪らなく悲しい物語だった。初めから終わりまで。

フーシ、彼は心やさしき男。43才独身。女性経験なし。見た目は熊を彷彿とさせる大男。趣味、戦争模型、戦争ゲーム。仕事、空港の荷物運搬係。母親と同居。

そんな彼が誕生日に母親と母親の彼氏(!)からも

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【cinema】VIVA

【cinema】VIVA

キューバ映画。

美容師を生業としながらもドラッグクイーンとして歌い踊ることで生きる喜びを見出したヘススというゲイの青年が主人公のこの物語。慎ましい生活を送りながらも独りで暮らすことに不自由していなかった彼のところに突然現れたのは3才の時から生き別れになっていたムショ帰りの父親アンヘルだった…。

なんかね、この父親がろくでなしなんですよね。若い頃は腕っぷしの強さが自慢でボクサーとして活躍していた

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【cinema】禁じられた歌声

【cinema】禁じられた歌声

原題はTimbuktu、アフリカはマリの都市名です。この邦題は意訳なんですが、何だかある一面しか捉えていなくて、映画のテーマからは少し逸れているような気がします。ここは素直にカタカナ原題表記の「ティンブクトゥ」でいいやんと私は思うのです。禁じられたの歌だけちゃうし、そもそもメインキャラクターのキダン、サティマ、トーヤ一家の末路にそれは関係ないし。

これはティンブクトゥという古都がイスラム原理主義

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【cinema】母の残像

【cinema】母の残像

12/9鑑賞。

ガブリエル・バーンの顔が好きだ。めっちゃ整った顔かというとそうでもないかもしれないが、彼の思慮深い柔和な表情がとてつもなく好きだ。なぜだか無性に切なくなる。

にしても年取ったなぁ。久しぶりに見たよ。彼はイザベル・ユペールの夫役として出ています。この映画では、3人+1人の男性が彼女の面影を追い求めているのだけど、私は中でもこのガブリエル・バーン演ずる夫の気持ちに一番共感できたのか

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【cinema】シング・ストリート 未来へのうた

【cinema】シング・ストリート 未来へのうた

ジョン・カーニー。彼の名前を知る人は殆どいないと思う。よほど映画好きでない限り。彼は本作品の監督です。「Once ダブリンの街角で」「はじまりのうた」を撮ったのも彼なんですが、彼に音楽という要素を取り入れて映画を作らせたら、文字どおり「感動」というハーモニーが奏でられること間違いナシ。というか彼の作品は常にそうなんだけど、どれにも私の心を鷲掴みにした楽曲があって、好きにならずにはいられない。

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【cinema】ビデオダイアリー

【cinema】ビデオダイアリー

7/2鑑賞。フィンランド映画。
イェンニ、アイノ、タル、イェシカ。フィンランドの4人の女子高生の青春物語。

「〜だと知っていたら」「〜とは知る由もなかった」という彼女たちの思い出振り返り独白で、ストーリーは進みます。

イェンニ。4人の中で一番恋愛に生きてる、いわゆる恋愛体質のメガネっ子女子。
アイノ。外見にコンプレックスを持ち、固い殻に閉じこもり、アイスホッケーのキーパーらしく、守りは最強。

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【cinema】家族の映画

【cinema】家族の映画

チェコ映画。

そう、これは文字どおり、家族の映画。なのに、常に誰かが欠けている。両親、子供たちが一堂に会するシーンはラストだけだったような…。しかもそれを結びつけるのは、オットーという飼い犬なんです。このオットー役のワンコの演技が素晴らしい!

冬休みを間近に控え、両親は一足先にヨット旅行に出かける。留守番の姉と弟は羽を伸ばして遊ぶが、やがて弟のサボりがばれ、事態は思わぬ方向に……。幸せな家

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【cinema】チェリー・タバコ

【cinema】チェリー・タバコ

エストニア映画。3年前に首都タリンを訪れたので、その街並みが見れたらいいなぁと思ったんだけど、もうちょっと郊外が舞台だったっぽい。結末まで書いていますが、それは私が6月に見たまま、放置していたからです。忘れないためです。

17歳のラウラは毎日が退屈でしょうがない。母親は子ども扱いしてきて、うっとうしいし、同年代の男の子はバカばっかりだし、子供っぽい遊びには飽き飽きしている。ある日親友メリット

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