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映画ラブ

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素人の映画感想文的な何かです。
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#社会

Netflix『新聞記者』

Netflix『新聞記者』

 明らかに森○学園問題がモチーフになった作品だ。
 本作品は実際の新聞記者が書いた同名の著書が原作となったドラマ。過去には同じ監督で映画化されている。
 事実とあまりにも違う点が多いと炎上しているようだが、ここでは私の視点で作品について感じたことを記したい。

 どんな仕事でも、始めた頃の志はいつしか薄れ、会社や組織の中で泳いでいくうちに、すっかりそこに染まってしまっている自分に気づく。それでも、

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映画『死刑にいたる病』

映画『死刑にいたる病』

 犯罪者は人間ではない。
 だから私は犯罪者のようにはならない。
 もし犯罪者も人間なのだとしたら、きっと何かの病気だ。
 そんな風に思っていないだろうか。

 昨日までは人当たりが良くて面倒見が良い好青年であっても、ひとたび殺人を犯すと人間ではないかのように扱われる。あいつ本当は人間ではないものが人間のフリをしていただけだ、悪魔を排除出来て良かった。そんな具合だ。

 逆に、人間はもともと同じと

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NETFLIX『THE DAYS』

NETFLIX『THE DAYS』

 わたしたちの平和な毎日があるのは、いろんな誰かのお陰だと分かっているつもりで生きている。
 だからと言って、小腹がすいてつまんだナッツを誰が育て、誰が運び、誰が加工して、最終的に我が家に運ばれて私が口にするまでの間にどんな人々が関わったのか具体的なことは何も知らない。私の生活を支えてくれている人々のうち、顔が見えているのは、ほんの僅かな人たちだけだ。
 それは都市や社会が複雑化したからだし、便利

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映画『15時17分、パリ行き』

映画『15時17分、パリ行き』

 どんな人でも社会のために役立つ時が来る。
 どうやってその時がやって来るのか、それは誰にも分からない。
 恐らく多くの人は一生分からないままに生きるのだろう。
 そうだとしても、生きていることで誰かの何かの役に立っている。

 社会が細分化され、分断されて、生きづらさを感じることに遭遇することも多いだろう。世界がグローバル化する中で、自分の行いが影響する範囲を見渡すことはより一層難しくなった。

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