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読書暮らし

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#コンテンツ会議

河のほとりで

河のほとりで

一度「だいすき」って思うと、結構一途になっちゃうタイプだ。

こまめに情報はチェックするし、舞台になった場所や登場アイテムも検索するし、自分であれこれ考えるだけじゃなくて、他の人も感想も気になるし、ハマりたての少しずつ自分のなかに愛したコンテンツの知見が貯まってゆくのが何より嬉しくて、好きになったらとことんの気質でよかったなあと思う。

もう完結してしまったものをあとから知って、ぜんぶ溢れていると

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自分を見るための方法は/『男ともだち』

自分を見るための方法は/『男ともだち』

フリーランスという形態で働いていると「すごいね」「強いね」と言われることが多い。

言われたことのない人はむしろいるのだろうか、と思うレベルで周りの人たちも経験があると言う。

何時に起きてもいい。満員電車に乗らなくてもいい。ふらりと旅に出たっていい。すっぴんパジャマのメガネスタイルだって何にも言われない。仕事さえしていれば。

なりたい、と熱望してなったフリーランスではないけれど、それでも選んだ

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余韻に浸っていたくなる恋愛/『センセイの鞄』

余韻に浸っていたくなる恋愛/『センセイの鞄』

こんな恋愛がいつかできるのならば、大人になるのも悪くないなって思いました。

不器用で意地っ張りだから、出会ってすぐに恋に落ちて…なんてうまくはいかないけど、一緒にいることがすごく自然でどうしようもなく安らぐ。

そんなひとにもし出会えるのなら「大人の恋愛」も悪くないのかもしれないなって思います。

川上弘美さんの『センセイの鞄』を読みました。

【あらすじ】
駅前の居酒屋で高校の恩師・松本春綱先

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まるで舞台を観ていたような、/『メルカトル』

まるで舞台を観ていたような、/『メルカトル』

京都を訪れたときのこと、1週間ほど滞在していたこともあって早々に手持ちの本を読み終えてしまったわたしは本屋を見かけるたびにふらりと入っては物色していた。

そこで見つけたのが『メルカトル』(長野まゆみ)だ。

絵本のようなイラストと「地図収集館」なる場所で働く主人公に惹かれて、よくあらすじも読まずにレジに向かったのだけど、読み終わってから「これは手元に置いておきたい本だったな」と思えたので出合い運

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夜の美術館の過ごし方/『クローディアの秘密』

夜の美術館の過ごし方/『クローディアの秘密』

遊園地が楽しいのも、映画館にわくわくするのも、デパートのそわそわするのも「非現実」を味わうことができるからだと思う。

そういう場所にいるとき、わたしはほんの少しだけ背伸びをする。背が低い方ではないけど、そのほうがより多くのわくわくを見逃さないような気がするからだ。

非現実な場所には終わりの時間がある。

閉園時間があるし、上映時間は決まってるし、夜になったら閉店する。

それは当たり前のことだ

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季節を味わう楽しみを

季節を味わう楽しみを

季節の移ろいを知って、感じて、旬のものを味わうことってすごく贅沢だなと思う。

日本が特に四季が豊かだから、それぞれの楽しみ方があるんだって昔教えてもらったことを思い出す。

本当は何にもなくても自分で違いを感じ取れたらいいんだけど、そこまで繊細でも余裕たっぷりの生活ができているわけでもないから、カレンダーに頼っているような気もする。

旧暦だから微妙なズレは仕方ないけど、二十四節気や七十二候がす

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フランスをすきになったのはこの出合いから/『紅はこべ』

フランスをすきになったのはこの出合いから/『紅はこべ』

本から得た影響のみで構成されていると言っても過言ではないくらいに影響を受けやすいわたしなのですが、記憶力もざるなので基本的に読んだ本のことはどんどん忘れてしまいます。

記憶の彼方にある本からじわじわ影響されて今のわたしがあるというのもちょっとこわいな…と冷静に考えると思うのですが、ずっとすきでいるものに影響を与えた本はさすがに覚えているものもいくつか。

今後いつ忘れてしまうかもわからないので、

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愛すべきおばかな住人/『クマのプーさん』

愛すべきおばかな住人/『クマのプーさん』

家庭によってジブリ派かディズニー派か、とある程度分かれていると思うのだけど、わたしの家族はジブリ派だったと記憶している。

『となりのトトロ』はテープが擦り切れるくらい観たし、映画もテレビで放送されるたびに律儀に家族集合したし、ジブリ美術館にも通った。

それでも何かひとつのキャラクターにハマることはなくて、わたしがなぜか唯一ハマったのはディズニー作品の『くまのプーさん』に出てくる『ティガー』だっ

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始まりは街灯から/ライオンと魔女

始まりは街灯から/ライオンと魔女

ひとりで旅をするようになってから気づいたことはいくつかあったけど、そのなかで最大の気付きが「街灯がすきかもしれない」と思ったことです。

夜間にしか必要のないものなのに、綺麗に装飾されて、するりと立っている街灯のその儚さや、堂々した立ち姿にすっかりやられてしまって、ヨーロッパで素敵な街灯を見つけては惚れ惚れして歩いていたし、日本に戻ってきてからも商店街ごとに違いを楽しむようになりました。ヨーロッパ

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小さくて賢いともだち

小さくて賢いともだち

最近読んだ本に出てくる登場人物のなかでぶっちぎりで友達になりたいのが今回読んだ『小さなバイキング ビッケ』(ルーネル・ヨンソン)に出てくる主人公のビッケだ。

【あらすじ】
スウェーデンやノルウェーの海岸に1,000年ほど前存在していた海賊。「バイキング」と呼ばれた彼らは力を使って、町をおそっては人々から恐れられていました。そんななか、力ではなく知恵を使って戦った小さなバイキングのお話。

海とは

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一緒に暮らしてみたいいきものたち

一緒に暮らしてみたいいきものたち

幽霊やお化けは大の苦手なくせに「なんかちょっと不思議なもの」に異様に憧れる子どもだった。

妖精や、妖怪に会えたらいいのに、とどこかに遊び行けばあちこち覗き込んで予期せぬ出会いを期待していた。

きっとそういう存在のものが人間に対してとは全く別問題で、その土地を守るものであるとわかっていたからだと思う。

今でもいるのかいないのかという話になったら「見えないだけで絶対いる派」のわたしは、たまたま運

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雨と映画館は似ているのかもしれない

雨と映画館は似ているのかもしれない

「映画館」という存在が昔からすきだった。

足を踏み入れた瞬間漂ってくる甘ったるいキャラメルの香り、チケットを購入するときのガラス越しのひんやりとしたやりとり、どこの席にしようかなと悩む少しのドキドキ、期待と感想が入り混じったざわめくロビーと、非現実的な大きさのポップコーン。

もぎられたチケットを手に暗くなった場内に一歩入ればそこはもう、違う世界で。

何をすることも許されず、ただただ二時間スク

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ちょっぴりの変化/ふたりのロッテ

ちょっぴりの変化/ふたりのロッテ

小学生のときにひとつ上の学年にふたごの男の子がいた。

ふたりとも背が高くて、足も速くて、少しかっこよくて、やんちゃな子と優しそうな子とどっちがタイプ?なんて、よく女の子たちで盛り上がっていた。

わたしは優しそうな子のほうがかっこいいと思う派だったのに、仲良くなってしまったのはやんちゃな子のほうだった。

わたしもやんちゃ側の人間(?)だったので一緒になって追いかけっこしたり、ぶつかりあったりし

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わたしがほしい「時間」ってなんだろう/モモ

わたしがほしい「時間」ってなんだろう/モモ

過去に起こったことのように話しましたね。でもそれを将来起こることとしてお話ししてもよかったんですよ。わたしにとっては。どちらでも大きなちがいはありません。

『モモ』(ミヒャエル・エンデ:岩波書店)の「みじかいあとがき」に書かれたこの部分を読んだときが、いちばんぞくりとしてしまう。今回も、それから確か前に読んだときも。

初めてこの本に出合ったのはいつの頃だったかな、と思い返す。

たぶんそれは小

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