技術共有という名の研修をしていますか? 研修とはきっかけづくりの場
こんにちは、アドバイザーのこうたです。
研修に関する記事をいろいろ投稿していますが、今回は定期的に行う研修を対象としています。
研修の時間は短くて構いません。
そこまで頻繁である必要もありません。
しかし、何がなぜ重要なのか。
研修内容に疑問を感じていたり、何をすべきか迷っていたりする人はぜひ参考にしてください。
1.無意味な研修が多すぎる
私自身、かなりの研修に参加してきました。
同業種で様々な企業や案件の研修に参加させられてきましたが、本当に無駄だと言わざるを得ない研修ばかりです。
しかも丸一日費やすので、そのうちの2〜3時間は時間を埋めるために惰性で行なっていることもよくありました。
コミュニケーションの場としては悪くないと思いますし、伝えなければならない事項も少なからずあるので、100%無駄だとは言いません。
ただ、70%くらいは無駄です。
研修を担当している人ですら、この時間は無駄だと感じている節すらあります。
参加者の100%は無駄だと感じていたのです。
もちろん全ての企業がそうだとは思いませんが、誰もが知っている大企業ですらそんな感じでした。
では、なぜ研修を行うのか?
答えは単純で、「やれ」と上から言われているからですね。
特に実績という概念がある業界ほど、なんとかして数字を上げさせようと考えた手段が研修となるのでしょう。
正直それ以外だと、パワハラやブラック企業化にするくらいしか手段がないのも事実です(会社単位でできることは)。
しかし私は、この研修をきっかけに成長してきました。
何度か記事でも紹介しているように、私はコツを掴むまでに非常に時間がかかる手のかかるタイプ。
研修そのものがプラスになったことはないものの、ある時に研修で活用すべきポイントに気づいたのです。
それからはあらゆる分野で一定の実績を出し、ある時は全国一位の称号まで手に入れるに至りました。
もちろん研修内で身についた技術のみで達成したわけではありませんが、大きく割合を占めていたのは間違いありません。
2.仕事の仕方は人の数だけ無数にある
販売の技術、営業の技術、アイデア創出のコツなど、みんなが同じ方法で仕事をしているわけではありません。
全国一位の人と二位の人ですら、やり方は大きく異なることでしょう。
では、なぜそれぞれ方法が異なるのか?
それは、それ以外の方法を知らないからです。
一般的に仕事の手法の会得方法は、これから説明することを除けば2つです。
・新人時代に身近な先輩や上司に教わった内容
・自ら試行錯誤をした中での気づき
ただ私がそうだったのですが、新人時代の教育担当が低レベルだと、スタート地点が異なるどころか後に足枷となります。
試行錯誤も限られた情報でのことなので、やはり限界があるのです。
そこで私が行なったのは、周りの人の真似。
全員分の販売方法を盗み聞きし、そこから取捨選択と組み合わせを繰り返してアップデートしました。
とはいえ、盗み聞きはなかなか難しいもの。
仮に直接やり方を聞いても、自分のやり方を具体的に説明するのはなかなか難易度が高いものです。
そもそもちゃんと教えてくれる人は少ないですしね。
人って最初は理論的に組み立てていても、完成までは感覚で調整するものなので、それを人に伝授するのは難しいのです。
3.どのような情報共有をするのか?
どの企業も、成功例やトップ営業マン技術の共有くらいは行なっていると思います。
一人くらいはプラスに持ち帰った人はいるかもしれませんが、たいていは変化なく終えたことでしょう。
でなければどこも苦労しません。
理由は上述したように、きちんと説明すること自体が難しいから。
あとはお金の稼ぎ方を人に教えたくないのと同じで、心のどこかで教えたくない気持ちが情報を中途半端にするケースもあります。
そもそも前提が間違っていて、スキルアップのきっかけってちょっとしたことなんです。
ふと気づいて、ふと成功して、ふと自信に繋がって、スキルアップへと昇華する。
大半の研修の目的は、何かを与えたくて行なっていると思いますが、それが間違っています。
自ら何かを掴んで持って帰る必要があるからです。
たまに大企業が、勉強会と称した討論会を行なっていることがあります。
あれは他者の意見や指摘、考え方を垣間見ることで、自分に新たな価値観や世界を生んで技術に変えます(他にもいろいろありますが)。
何かを与えるのが目的ではなく、何かを学ぶきっかけを目的としているのです。
非常に合理的だと思います。
研修も同様に、実績関係なしに各々のやり方を共有する場にするのです。
たいていの人は独自の考え方や手法を持っているもの。
自覚がなかったり、ほんの小さなことだったりで注目していないだけ。
その手法を使っているのはなぜか? きっかけは? と、深掘りしていくことで中身が見えてきます。
あるいはどのような客層が得意か、なぜ得意なのかも深掘りしていくと見えてくるものがあるかもしれません。
手法そのものではなく、考え方を共有していくのです。
昔私は、クレジットカードの契約が月に数枚だった時、「私はクレカの案内をする時にこう言っていて、○○の部分ではこういう理由で推さないようにしています」と説明を聞いて、翌月に100枚近く契約をとりました。
すごく単純な内容なのに、私が一度も試していなかった方法。
誰もが考えつきそうな内容だったのに、私は自力で辿り着かなかったものでした。
その時の私は「これはすぐに試したい!」と目から鱗で、それからお客さんの反応を見ながら微調整をした結果が100枚です。
私にとって重要だったのは、「○○の部分では推さない」と言ったその理由でした。
考え方の部分ですね。
結局、小さなパーツでも何かを得たいと思って参加しないと、小さなきっかけは見逃します。
惰性で行う研修だと認識された時点で、気づけるチャンスを逃しているようなもの。
研修内容も大切ですが、まずは意識改革から始めないと難しいかもしれませんね。
本記事の趣旨からしたら元も子もない話ですが……笑
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