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THE TECHNOLOGY NOTE

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THE TECHNOLOGY REPORTは、テクノロジーの風向きへの感覚を言語化・体系化していくことで、手段先行に陥ったり、進むべき方向を見失わないようにするためのコンパスを作… もっと読む
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#メタバース

メタバースって何なんだろう会議

メタバースって何なんだろう会議

THE TECHNOLOGY NOTE更新3回目、今回のテーマは「メタバース」でした。仕事でも関わることが少なくない領域にも関わらず、いざ「メタバース」について議論しようとすると、ふわふわとしてしまうのは何故なのか?その理由について様々な議論が交わされ、以下の6つの記事が執筆されました。

「メタバース」という概念自体が様々な可能性を内包していることから、様々な定義がパラレルに存在してしまう「マル

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メタバストピアを希求する

メタバストピアを希求する

メタバースについては、定義がいろいろあるのでまず辞書を引いてみます。

辞書にある通り、語源となっているハヤカワ文庫『スノウ・クラッシュ』の巻末の謝辞で作者のスティーブンスンは下記のように書いています。

"気に食わなかったから"。

原作が1992年なので、1987年に出版された『Human Interface Guidelines : The Apple Desktop InterfaceGU

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メタバースの現在位置

メタバースの現在位置

「メタバース」という言葉のややこしいところは、人によって微妙に定義に揺らぎがあるという点です。おそらくその原因は、「メタバース」は「技術」ではなく「概念」であること、さらにこの概念自体が特定の現象やサービスに付けられた名前ではなく、既存のSF小説からのサンプリングであるというところにあると思います。

この機会に「メタバース」という言葉が、今のような使われ方をするようになったのはいつごろからなのか

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いつかメタバースをそう呼ばなくなるとき

いつかメタバースをそう呼ばなくなるとき

みなさん。メタバースやってますか?

今回のテーマはメタバース。そう提案された時にこれは難しいテーマだなと感じました。もちろん単語の意味は知っているつもりです。以前のTHE TECHNOLOGY REPORT本誌の方でもメタバースについて書きましたしね。でも自分は正直メタバースそんなにやってないしな、という思いがあるのは事実です。ただこの難しさはそれだけではないように思うんですよね。

考えてみた

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レペゼン宇宙

レペゼン宇宙

先日、ラッパーのOZworldが「GTA (Grand Theft Auto)」と自身の関わりについて語っているインタビュー記事を拝見した。

GTA とはアメリカのストリート文化を取り入れたオープンワールド型ゲームの先駆け的存在だが、件の記事でOZworldは、GTAが自身の第二の故郷であると語っている。
ゲームを「故郷」と表すのはいささか誇張しすぎた表現だろうか。それとも本当にゲームが「故郷」

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発見! 街のメタバース

発見! 街のメタバース

ありがたいことに、ご時世もあって様々なお客様からメタバースプロジェクトへのお誘いを頂く。

しかし、毎度、自分たちで「メタバース」という言葉を使うとき、かなり迷ってしまう。何しろ、この「メタバース」という言葉の定義が相当にあやふやなのだ。

よくある問いとして、ウルティマ・オンラインの頃からあるMMORPG(同時接続型のオンラインロールプレイングゲーム)なんかと何が違うの? みたいな話がある。実際

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「賑わい」をいかにして作るか

「賑わい」をいかにして作るか

メタバースへの逆風ChatGPTのリリースから来ているAIブームの一方、メタバースと呼ばれていた分野では再編が相次いで報じられている。

ここ数年、コロナ禍の中でメタバースという言葉がまるで次に来る未来の代名詞のように使われていたし、実際にメタバースというキーワードを散りばめたプレスリリースや起業、新規のプロジェクトや製品のリリースを数多く見た。
しかし、今はそれがそのままChatGPTに置き換え

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