記事一覧
視えるか感じるのか良く分からない者に僕らは動かされている#3
#3 秋・誘い 男は一人山道を歩いていた。夏も終わり、空気はすっかりと秋のそれに代わっていた。日も暮れかけた薄暗い山道をたった一人、何かに誘われるように歩いて…
視えるか感じるのか良く分からない者に僕らは動かされている#2
#2 呼び声 【山廻の衆】 その昔、四国のとある山中に又吉という盗賊を束ねる頭領がいた。又吉は毎晩のようにその峠を通る人間を男ならば身包みを剥いでは殺し、女であ…
視えるか感じるのか良く分からない者に僕らは動かされている#1
#1 かわり・まじわり そこに居たから悪いのだ。私は悪くはない。そこに居たあなたが悪い。私は悪くはない。その場に居なければあなたと出会わなければ私は何もするこ…
漫才 『グルメバーガー』
二人 「はいどうも今日テコですよ」。
若杉 「というわけでですね。」
齋藤 「どういうわけですか?」
若杉 「優君はグルメバーガーと言う食べ物知ってますか?」
齋藤 「グルメバーガー?」
若杉 「やはり知りませんか。」
齋藤 「はい」
若杉 「簡単に説明しますと。オリジナルハンバーガーです。」
齋藤 「マックだってロッテリアだってモスだってオリジナルだろ!」
若杉 「違うんだよぉぉぉ。もちろん各店
視えるか感じるのか良く分からない者に僕らは動かされている#1
#1 かわり・まじわり
そこに居たから悪いのだ。私は悪くはない。そこに居たあなたが悪い。私は悪くはない。その場に居なければあなたと出会わなければ私は何もすることはなかった。あなたはただ、道を歩き、私も道を歩く。たまに交差することが起きようとも、それは大した交わりではなかったはず・・。あなたは私に触れてしまった。あなたは私を認識してしまった。それと同じように私もあなたを感じてしまった。ただそれだけ
今日テココント バレンタイン
チャイムが鳴る
校舎裏に呼び出され大谷が向かうと、
知らないおじさん北村が立っている。
二人に面識はない。
北村 「 いいねぇ。こう言うの!実にいい!青春だね。」
大谷 「はぁ・・・」
北村 「なんだよ!もっとこうさ、ワクワクして行こうよ。」
大谷 「・・・・う~・・・ん・・・」
北村 「 こういう甘酸っぱい思い出ってのはね、中々ないものなんだよ。今の内に満喫しとかないとねぇ。」
漫才 今日テコ 冬にやりたいこと
二人 「 はいどうもぉ。今日テコです。」
若杉 「 はじめましての方もいらっしゃると思いますので自己紹介を。若杉啓と申します。」
齋藤 「わたくしが齋藤優と申します。」
二人 「名前だけでも憶えてくれたらうれしいです。」
若杉 「もうすっかり冬だね。」
齋藤 「寒いよねぇ。」
若杉 「寒いねぇ。」
齋藤 「寒い。」
齋藤 「もういいよ!寒いばっかじゃないか!」
若杉
創作落語#2 今日テコ二人落語 骨休め
枕 「 あぁ~…旅は道ずれ世は情けなんて言葉がございます。今のご時世、思 い立って簡単に旅に出る事が中々難しい世の中になってしまいました。先日の正月やこれから来る大型連休など、毎年旅行に行くのを楽しみにしていた方々も少なくはないと思います。海外や遠く離れた南の島なんて大それた旅行ではなくても、同じ関東圏内でフラッと休みの日に出かける。所謂小旅行ってやつでございますな。それすら、中々難しい世の
もっとみる