今日テコ漫才 健康診断

若杉  はい。
齋藤  どうも。
二人  今日テコです。
若杉  突然なんですけどね。
齋藤  ハイハイ
若杉  先日、人生初の胃カメラをね、飲み込んできたんですよ。
齋藤  良いね。
若杉  いいの?
齋藤  もう、我々も中性脂肪蓄えた立派なおっさんですからね。ちゃんと検査するのは良い事ですよ。
若杉  それな。そう思うよ。でもね、
齋藤  でもねと!
若杉  病院に笑いが一つもないのよ。
齋藤  必要ないからじゃないですか?
若杉  そうかもしれないんだけどもね、あんなん怖いでしょ?
齋藤  病院?
若杉  そう。病院という場所はね、ただでさえ緊張するんですよ。
齋藤  そう?
若杉  もう、待合室の時点でお客さんテンション低いでしょ。
齋藤  皆、具合悪いからね。でも、たまにいるよ?めっちゃしゃべってるご高齢の方々。
若杉  いるぅ~。この前聞いたのがさ、待合室で二人組のおばあ様たちの会話よ。
齋藤  なに?
若杉  あれ?今日〇〇さんきてないの?うん、なんか体調悪いんだって。
二人  此処病院や!
若杉  むしろその人来た方が良いね。
齋藤  そうだねぇ。心配になっちゃうよ。
若杉  病院まだあるわ。
齋藤  なに?
若杉  若杉さ~んって呼ばれてね、診察室入るじゃない?
齋藤  はい。
若杉  先生が冷えピタ張ってゴホゴホ言ってるの。
二人  いつもご苦労様です。
齋藤  ねぇ、そんな状態でも休めないんだね。
若杉  大変よ。
齋藤  しかしあれだねぇ、
若杉  なに?
齋藤  あるね。
若杉  なにが?
齋藤  病院の笑い。
若杉  まぁ、多少はね。でもね、こう、入り口からもっと攻めていきたいのよ。
齋藤  何?センサーかなんかで、入り口通ったら『わっしょいわっしょい』とか流す?
若杉  良いね。
齋藤  良いか?
若杉  やってみよう。
齋藤  あ、漫才でよく見る奴だ。じゃぁ、俺センサーやるから高熱の患者やって。
若杉  ウィーン
齋藤  いらっしゃいませぇ!わっしょいわっしょい!
若杉  うるさいんじゃぼけぇ!
齋藤  早いよ切れるの。
若杉  だって俺高熱だぜ?
齋藤  だぜ?って・・・あんたが良いねって言ったんでしょ?
若杉  ああ。これが元役者の悲しい性だ・・。気持ちを入れて、高熱の頃を思い出す。そして、設定を一回全部忘れて、病院のドアをくぐる。あまりにもうるさい。
齋藤  でしょうね。
若杉  君は何を考えてるんだい?体調悪い人ににぎやかしや、笑いなんていらないよ。
齋藤  ほうほう、私が発信したことになってますね?
若杉  言い訳なんて聞きたくない!
齋藤  どうした?大丈夫か?
若杉  大丈夫じゃない!
齋藤  どうしたい?
若杉  一度病院で診てもらいたい!
齋藤  今の時期、そのご用件は迷惑じゃないかな?
若杉  じゃぁ、普通に健康診断行こう?
齋藤  あ、一緒に?
若杉  うん。
齋藤  そう言うのは大事だよね。
若杉  皆さんも行った方がいいですよ。
齋藤  そうだね。
若杉  一緒に・・行きますか?
齋藤  連れ立っていくなよ。もういいよ。
二人  ありがとうございました。

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