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教会の問題

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キリスト教会はとても居心地のよいところです。でも、満点を期待してはいけないでしょう。たくさんの問題を抱えています。とくに内側にいると見えないものを、なんとか見ようとするひねた者が…
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2021年12月の記事一覧

罪と教会

罪と教会

できるなら、書きたくないことがある。だが、エレミヤの如く、燃え上がるものを抑えられない。いや、預言者気取りをしようと思っているのではないのだが。
 
我が社は上場なんとか、業績上昇中、社員を大切にすることはもちろん、休暇は年になんとか日……それはもう、理想的な会社であるような宣伝文句。そしてそこに入ればブラック企業だった。
 
自分たちのことを宣伝するのに、悪い点をわざわざ言う必要はない。大きく嘘

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年賀する教会の問題点

年賀する教会の問題点

「あけましておめでとうございます」
 
教会では、新年礼拝、あるいは元旦礼拝を行うところもあり、そうした場でこの普通の挨拶が、普通に交わされる。
 
クリスマスが終われば新たな年のような感覚が、欧米ではあるのだろうか。アメリカの話だが、カウントダウンを騒ぎのひとつとしてするのはよくあるが、元日というような特別の意識はあまりないように見受けられる。むしろ元日は徹夜の後に疲れ果てて寝ているなどという人

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『聖書と村上春樹と魂の世界』(上沼昌雄・藤掛明・谷口和一郎・地引網出版)

『聖書と村上春樹と魂の世界』(上沼昌雄・藤掛明・谷口和一郎・地引網出版)

偶然の出会いだった。「聖書」というキーワードで本を探すのは日常なのだが、遊び心でそこに「村上春樹」と加えてみた。するとヒットしたのが本書だった。2013年刊。でも知らないぞ。なんだ、これは。どうせまた興味本位で、素人同然の人が思い込みで何か書いているのに違いない、と詳細を見てみると、予想は裏切られた。聖書神学舎という保守的な団体で仕事をしている人、聖学院大学という立派なミッションスクールの教授で心

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教会への思い

教会への思い

教会に文句を言ってはならない、という人もいる。特に牧会している立場からすれば、それは極悪のように感じるかもしれない。理念としてはそうである。ただ、組織としての教会は完全なものではないのだから、それに対してものが言いづらい人たちの代わりにと思い、私は、言うべきことがあれば言いたいと思っている。
 
また、教会組織に属するが故に、気づかないような問題点には、気づいた者が指摘する義務があると考えている。

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Facebookを教会が使う目的と教会の将来

Facebookを教会が使う目的と教会の将来

Facebookは、すでに盛りを過ぎたらしい。また盛り返すことがあるかもしれないからデマめいたことは言いたくないが、たとえばアメリカの若い世代からは、Facebookは明らかに時代遅れとなっている。それももう数年前から言われている。ネイティブなデジタル世代、いわゆる「Z世代」ははっきりとそう結論を下している。
 
万一そういう話を初めて聞いたというアダルトがいたら、私のへたな説明を放り出して、少し

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アドベントを迎えて

アドベントを迎えて

伝統的に「待降節」という語が温かい。12月というよりも、クリスマスまでのひとときという意味で迎えてもよいかと思う。クリスマス礼拝までの四回の礼拝は、クリスマスを待つという意味を濃くしたプログラムや説教を、教会は用意するのが普通である。「アドベント」は「アドベンチャー」という語にも関係する語で、あるところに向かってやってくる、到着する、そうした意味合いをもつ言葉になる。「アドベンチャー」だと、未来の

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