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たにかつコラム

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#支援

2023年度NPO法人ルネスかごしまの活動について

2023年度NPO法人ルネスかごしまの活動について

〇日置市「ひきこもり支援事業」
・ひきこもり相談会
第2火曜日13:00~17:00@4町の中央公民館を巡回
電話・SNSによる相談受付10:00~22:00

〇いちき串木野市「孤立孤独対策支援業務」
ひだまりカフェ
第2・4日曜日13:00~15:00@中央公民館第1・2会議室

自主事業
〇ひだまりカフェ
・鹿児島市(山下地区)

第2木曜日10:00~13:30@バカンス(名山町3-20)

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NPO法人いじめ対策プロジェクトと私(徳丸洋子さんと私)その1

NPO法人いじめ対策プロジェクトと私(徳丸洋子さんと私)その1

37歳でひきこもりから脱しようと決意はした私ではあったが、運転免許以外の資格を持たず、特に何かの技術や建研があるわけでもなく、長く(7年ほど)仕事もしていない私であったので、すぐに仕事をしたりは難しいだろうなと思っていた。

そんな時、新聞紙上で、NPO法人いじめ対策プロジェクトが、かごしま市民福祉プラザでおこなっている「ひなたぼっこ」という活動を見つけた。団体の名前からしても、子どもさんとその親

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あなたの思いが、いつか伝わりますように(支援者であり続けてください)

あなたの思いが、いつか伝わりますように(支援者であり続けてください)

この仕事をしているせいなのかどうかわからないんだけど、「一緒にやりたいです」「同じようなことをしたいです」という人から連絡が来たり、直接会いに来てくださる方、それから、実際にお手伝いをしてくださる方も多い。年間で20人くらいだと思うので、この6年で100人は超えるだろうか。

そうして、その中で、1年とか2年とか8年とか(一番長い人が8年)、継続してお手伝いをしてくださったり、ご自身の活動として支

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子ども食堂とはなんなのかを考える

子ども食堂とはなんなのかを考える

いちおう書いておかないといけないと思うので書くんだけど、私は「子ども食堂」が(少なくとも現状において)無い方がいいとか、意味が無いとかをと言っているわけではなくて、いろんな効果や役割を認めた上で(「お前に認めてもらう必要はない」と言われるかもしれないけど、そこには税金が使われているからね)、つまり、これまでに果たしてきたもの、現在の役割、これからの役割と、社会的な効果を、(将来的な予測は難しいにし

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NPO法人ルネスかごしまのカウンセラーになるには

NPO法人ルネスかごしまのカウンセラーになるには

カウンセラー志望の人にとって、どうもこの、クライアント(相談者さん)と話ができる(相談を受ける)機会って一種の花形みたいに思っておられる方が多いみたいで、ひだまりカフェのボランティアを希望される方の中にも、お茶を淹れたり、挨拶をしたり、よく来られる方のお話相手をすることがつまんなくなってきて、「私にもカウンセリングをさせてください」とか、「私はできるのに、どうしてさせてくれないんですか」とか、「谷

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NPO法人ルネスかごしまが「合格しました」「就職が決まりました」と言わない理由

NPO法人ルネスかごしまが「合格しました」「就職が決まりました」と言わない理由

うち(NPO法人ルネスかごしま)は、あまり(というかほとんど)うまくいった事例というか、たとえば、「学習支援をおこなっていた人が高校に合格しました」とか、「ひきこもり支援で関わっていた人が就職をしました」とかを書かないんだけど、それには理由があって。

1つにはもちろん、プライバシーの問題があって、この狭い社会では、「あの人は支援を受けてここに来たのか」ということが特定されてしまうことがあり、それ

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うちには専門分野(専門とする領域)が無くてですね。

うちには専門分野(専門とする領域)が無くてですね。

NPO法人をやっていると言うと、「どんなことをやっているのですか?」と聞かれることがある。NPO法人が扱う領域は広いので、それも当然と言えば当然のことと言える。普段は「困っておられる方のお話をお聴きして、これからのことを一緒に考える活動をしています」と答える。実際に団体の活動内容を定義する「定款」にも、そのようなことを書いているからだ。(本当の実際には「この法人は、生きづらさを感じるあらゆる年代の

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見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

見返りを求めない(だって、自分のためにやっていることだもの)。

私はFacebookやTwitterで、遠く離れた、会ったこともない人の投稿をシェアしたりリツイートしたりすることがある。よくある。場合によっては、行ったこともない町のラーメン屋さんが閉店したっていう投稿だったりして、そんな情報を求めている人が、私のフォロワーさんの中にいるのかどうかすらわからないものもある。「愛媛のポーカーバー、今オープンしました」とかね。

もちろん、シェアしたりリツイートした

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「どうして、「公的なシェルター」ではなく、「民間のシェルター」が必要なのか」

「どうして、「公的なシェルター」ではなく、「民間のシェルター」が必要なのか」

「民間のシェルターが必要だ」と言うと、「公的なシェルターがあるんだからそれでいいじゃないか」「どうしてわざわざ民間のシェルターなんて作るんだ、必要無い」ということを言われることがあります。よくあります。
 
これは、鹿児島市や鹿児島県に限ったことではないのですが、実は公的なシェルターというのはとても使い勝手が悪いのです。
 
自治体によって異なる部分はあると思いますが、たとえば、門限があったり、市

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民間DVシェルター、居住支援施設の設立・運営のためのクラウドファンディングを開始します(プレスリリース用文章)

民間DVシェルター、居住支援施設の設立・運営のためのクラウドファンディングを開始します(プレスリリース用文章)

「あらゆる困りごとを抱える方と、これからのことを一緒に考える」NPO法人ルネスかごしまでは、2022年5月に居住・生活・就労・自立支援のための施設を鹿児島市冷水町に設立いたしました。

また、DV(家庭内暴力)の被害を受け、パートナーから離れての生活を望む方は多くいらっしゃいますが、現在のところ、公立の施設では、市町村在住者でないと居住できないなど要件が厳しく、誰もが必要な時にすぐに駆け込むことが

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「発達障害 空気を読まずに言いたい放題」に掲載された文章(認定NPO法人地域精神保健福祉機構 発行の「こころの元気+」7月号)

知り合いからご推薦をいただきまして、このコーナーに寄稿いたしました。

辺境の地鹿児島で、困りごとを抱える、あらゆる人への支援をおこなっているNPO法人ルネスかごしまの谷川勝彦と申します。「たにかつさん」と呼ばれることが多いので、もしお会いすることがありましたら、「たにかつさん」とおよびいただけると私がうれしいです。

ご推薦いただいていて、こんなことを申し上げるのはなんなのですが、なぜ私が、本誌

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なぜ、生活困窮支援をおこなうのか(南九州新聞20220416掲載)

なぜ、生活困窮支援をおこなうのか(南九州新聞20220416掲載)

「どうしてたにかつさんは生活困窮支援を行うのですか?」

先日、オンラインでおこなっている伴走型支援者養成講座にて、このような質問をいただいた。はて、私はどうして生活困窮者への支援をおこなっているのだろう。

最初に考えたのは、私が過去に、一般に言う生活困窮者(世帯)であったという事実だ。大学を中退して以後、私は限りなくホームレスに近い状態で暮らしていたことがあるし、今でも日本の、そして鹿児島の平

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後藤さんとラーメンのこと(20220409南九州新聞掲載)

後藤さんとラーメンのこと(20220409南九州新聞掲載)

NPO法人「ボラネット」の理事長であった後藤さんが、昨日亡くなったという連絡があった。私が前の団体にいた時からだから、もう7年くらいの付き合いだっただろうか。

彼は、若いころにバイクの事故に遭い、脊椎を損傷して下半身と上半身の多くにマヒが残り、それでも寝た状態の車椅子で移動をして精力的に動いておられた。ご自身も身体障がいがありながら、行き場のない、ゆえに引きこもりがちな身体障がい者のために、近年

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「桃太郎さん」との出会いと別れ(南九州新聞20220402掲載)

「桃太郎さん」との出会いと別れ(南九州新聞20220402掲載)

先週の土曜日、いつものように鹿児島市民福祉プラザで「ひだまりカフェ」を開催していた私は、その場をスタッフに任せて、福祉プラザの隣の県民交流センターで開催されていた「西田橋拓本」の展示を見て、福祉プラザに帰るところだった。

県民交流センターの1階には、先日「一箱古本市」を開催した共生協働センターがあり、そこで、毎月1回最終土曜日に、ネコさんの保護活動などをおこなっているNPO法人あんじゅりあんさん

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