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写真家 阿部拓歩|Photographer Takuho Abe
2018年7月18日 10:59
かんぺきな町づくりのけいかく。あまりに良くできているせいか、住まうひとの人生にはスペースがあまりないようです。
2018年3月4日 10:30
世界の全ては常に変わり続けるといいます。決してとどまらず移ろいゆくといいます。海も山も人も虫も。一定時間がきたら次のステージに飛び移らなければならないことが決まっています。もし、今のポジションが保証されるならこのまま眠っていたい。いつもそう思っています。「保証するよ」・・・と言っていた上司、先生、社長、総理大臣。ずっとここで居られたら良いな。いつもそ
2018年2月15日 14:42
流れる雲と変わらない街。ゆっくりと。のんびりと。せせらぐ川と留まる人。 「このまま山のようにじっとしていたいんだ。」 なのに、時代は動き出す。スピードはどんどん早くなる。地盤が揺れて水かさは増え続ける。海を飛び出し、コップの中や浄水場。暗い地の底から極寒の雪山まで。火あぶりにされたり、固められたり、閉じ込められたり。世界中を旅する水を見て人々が言う。
2018年2月11日 17:53
「植えられた植栽はハミ出すと刈り取られる運命です。」去勢された犬みたいに従順に、人に噛み付いたりしない。マトモな大人になりなさい。そうやって言いくるめられてきたがいよいよ、動かずにはいられなくなった。誰かが大地を割ってしまったんだ。「植えられた植栽はこのままじゃ飲み込まれる運命です。」
2018年2月9日 14:53
蠢いてる東京。どんどん人を引き寄せる。どんどん空が狭くなる。あと100年でいくつの街を喰えば済むのだろう。真犯人はこいつなんだ。証拠写真を撮りにきたら僕も掴まれてしまった真ん中に集めるだけではもう回らない分かってるのに出来ないなんてどれだけお金は魅力的なんだろう。オリンピック万歳。
2018年1月6日 16:47
塾の帰り道。夜といえば暗くて怖いもので僕らの街には先を照らす灯りなどはなく、自転車は自然とスピードをあげた。冬の空気は刺すように冷たくクラスメイトは口数少ない。聞こえるのはペダルを漕ぐ音だけ。「おい、ここで幽霊が出たらしいぞ・・・・。」噂の一本道はいつも全速力だった。生まれてから味わった恐怖の全てとそれらを飲み込んでしまいそうな美しい星空。そんな中学生の頃の
2017年12月27日 17:08
年も暮れ。今年の仕事をやっつけるため街は速度を上げていく。年賀状について、僕は出すべきとも思わないし、止めるべきとも思わない。問題なのは郵便局員の憂鬱とチケットショップに並ぶ年賀状。資本家としてはマイナス成長は許せない。減っていく売上を取り返すためにノルマをつくり、発破をかける。「目標は高く。」「どこまでも高く。」造らねばならない。守らねばならない。戦わねば
2017年12月15日 11:03
冬の景色が好き。空気が澄んでいるから好き。コンビニのコーヒーも美味しいけどスタバが好き。リア充みたいで好き。パンはまずいから買わない。街を見渡してみると洋服ばかり。カタカナばかり。「わたし、外人と付き合ってるの。」女の子がそういうと間髪入れずに「すごいね」って。昔、宣教師の人が来たみたいだね。あいつら完璧にミッションコンプリート。このままじゃ
2017年12月13日 14:19
自然は完璧だ。水はただ流れるだけ。ただ流れるだけで世界中を旅することができる。怖い人に飲み込まれても、胃の中をするすると通り抜け、次の日にはオシッコになって下水道へ。でも、ペットボトルで閉じ込められた今回の旅はあまり良くなかったね。やがて海に帰ったら、こんどは雲になって世界中の空へ。木は一日中寝ていても腹が減ることもない。太陽を浴びて、土と会話する。広がる宇宙につい
2017年12月9日 17:49
ガイガーカウンターは歌っている僕らはどこで道を踏み外したのかと石と鉄で出来た街は眠らない働いて働いて働けば幸せになれるはずだったのに便利すぎて吐き気がするんだ働いて働いて働けば幸せになれるはずだったのに不便な人間は使えないんだお金で仲間を失い、お金で人を使う。お金で愛を測りお金で死んでいく。財布の中に完璧に入れてたのにいつの間にかあいつは出て