𝑱𝒊𝒎𝒎𝒚

ピアノ、チェロ(休止中)を楽しみ、詩や短歌、俳句を詠み、散文を綴り、読書、水彩画etc…

𝑱𝒊𝒎𝒎𝒚

ピアノ、チェロ(休止中)を楽しみ、詩や短歌、俳句を詠み、散文を綴り、読書、水彩画etc.に親しめることに感謝しつつ、慈しむ日々です。HNは夭折した俳優ジェームス・デイーンの愛称からです。https://swancosmos317.amebaownd.com/

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記事一覧

「東京光の家 光バンド」の演奏を再び聴く

視覚障がい者施設「東京光の家」利用者で構成されている同バンドの演奏を先日のレッスン演奏に続き、「日野市ボランティアセンター」と「イオンモール多摩平」共催の交流コ…

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ドキュメンタリー「漁師と妻とピアノ」~「ラ・カンパネラ」を奏でるのり漁師~

ピアノ愛好者、先生の間で夙に知られている、タイトルのとおり、リストの「カンパネラ」を弾く佐賀市ののり漁師の徳永義昭さん(63歳)と奥様のドキュメンタリーが、先日10日、…

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ZOOM講演会「死生と祝福」

CCC(キリスト教カウンセリングセンター)の開催でした。 テーマからして分かり難いところがありましたが、「(死を意識し始める)五歳の子どもに『人は死んだらどうな…

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視覚障がい者施設で聴いた「負けないで」「なごり雪」「ここに幸あり」

拙宅近くにある視覚障がい者施設「東京光の家」に所用があり、昨日行ってきました。 無教会主義を唱えた内村鑑三の弟子で視覚障がいのあった秋元梅吉氏が大正6年に前身の「盲…

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“失敗談”の短歌が生みだす“魂の色”

NHK・Eテレで先々週(前編)、先週(後編)と放送されたNHKアカデミア「歌人・穂村弘の世界『短歌という魔法』」。 “短歌のニューウェーブの旗手”と言われ、分かりやす…

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“ポップオペラ”歌手 藤澤ノリマサさんのコンサートへ

予々、生で聴きたかった“ポップオペラ”歌手藤原ノリマサさんのコンサートを「紀尾井ホール」で聴いてきました。 ポップオペラというより“ロックオペラ”ではと思うくらい…

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忌野清志郎(HIS)の「セラピー」

清志郎にこんなバラードがあったなんて。 先日16日の朝日新聞beの松たか子さんのエッセイ記事「彼方のわたし」で知りました。 細野晴臣、坂本冬美とのユニット“HIS”での曲…

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“いちばん大きなかなしみ”に贈られる詩

この世を去った人から、残された人に贈られた42行の詩です。 タイトルはありません 先月7日の朝日新聞「多事奏論」に文化部記者の河合真美江さんが書かれた記事とX(Twitte…

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「ひとりだと感じたとき あなたは探していた言葉に出会う」若松英輔著

随筆家、批評家、詩人で、カソリック信者でもある若松さんの近著(亜紀書房刊)です。 ことば、いのち、かなしみ(悲しみ、哀しみ、愛しみ、美しみ)、いのち、祈りなどをを巡…

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愛すること、傷つくこと、孤独を全身で歌い伝えた尾崎豊

※3ヶ月前のテストアップ記事削除忘れの修正アップ記事です。 お分かりの方にはお分かりの経緯ですが。 彼はポンとアップできない重い存在であることや諸々の事情があり、…

讃美歌を弾き語りて

ダブルマイブームの一つは、ピアノ弾き語りです。 亡父がクリスチャンだったり、私自身がキリスト教に少し関わりがあったこともあり、10年くらい前、ふと、讃美歌をピアノ…

コーヒーに合掌する女子高生

新聞に投書された方(お坊さん)が喫茶店で見た光景です。 運ばれてきてから、自然に手を合わせ、会釈してから、カップを手にしたとのこと。 お坊さんゆえ、目に止まったこと…

白杖の人に慰もる

さだまさしさんのニューアルバム「Reborn 生まれたてのさだまさし」のコピー(数日前の新聞全面広告から)。
元の自分にプラスαであるに超したことはないけれど、マイナス地点にあって、肯定できる自分でいられるだろうか。
生き続けること自体が日々の生まれ変わり、生き直しと思いたい。

歌集「シジフォスの日々」

病に倒れて5年、首から下がマヒし、寝たきりで歌を詠む歌人、有沢蛍さんの歌集です(2017年 短歌研究社刊)。 教職の定年を2年後に控えた2013年、黄色ブドウ球菌の感染によ…

何といふことは、ありません。
バスの中に迷ひ込んできた紋白蝶です。
当惑し、困つて、バタついてゐましたので、外へ飛べるやう、窓を開けましたら、“固まつて”しまひました。
何とはなしに“呼応”するものがありました。
小さな旅を楽しんでゐるのかもと、終点で窓を半開きにして降りました。

「東京光の家 光バンド」の演奏を再び聴く

「東京光の家 光バンド」の演奏を再び聴く

視覚障がい者施設「東京光の家」利用者で構成されている同バンドの演奏を先日のレッスン演奏に続き、「日野市ボランティアセンター」と「イオンモール多摩平」共催の交流コンサートを同イオンモールで昨日聴いてきました。

同バンドは同施設のSDGs支援事業として、人や国の不平等をなくそう・地域共生社会の実現に向けた取り組みの中で運営されていて、昨年に続いての出演だそうです。

最初の曲は曲名紹介省略でスタート

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ドキュメンタリー「漁師と妻とピアノ」~「ラ・カンパネラ」を奏でるのり漁師~

ドキュメンタリー「漁師と妻とピアノ」~「ラ・カンパネラ」を奏でるのり漁師~

ピアノ愛好者、先生の間で夙に知られている、タイトルのとおり、リストの「カンパネラ」を弾く佐賀市ののり漁師の徳永義昭さん(63歳)と奥様のドキュメンタリーが、先日10日、NHK・Eテレで放映されました。
ご覧になった方、いらっしゃるかと思いますが。

奥様がピアノの先生ということもあり、52歳の時、打ち込んでいたパチンコを止めて、ピアノを始め、フジ子ヘミングさんの「カンパネラ」を聴いたのをきっかけに

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ZOOM講演会「死生と祝福」

ZOOM講演会「死生と祝福」

CCC(キリスト教カウンセリングセンター)の開催でした。

テーマからして分かり難いところがありましたが、「(死を意識し始める)五歳の子どもに『人は死んだらどうなるの?』と聞かれたら、どう答えますか?」がポイントとなる問いかけで、答え方のヒントとして、講師の石丸さんは宮沢賢治の作品でいつまでも燃える星になった「よだか」に触れられました。

記憶、分析など若い時にピークに達する「流動性知能」に対して

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視覚障がい者施設で聴いた「負けないで」「なごり雪」「ここに幸あり」

視覚障がい者施設で聴いた「負けないで」「なごり雪」「ここに幸あり」

拙宅近くにある視覚障がい者施設「東京光の家」に所用があり、昨日行ってきました。
無教会主義を唱えた内村鑑三の弟子で視覚障がいのあった秋元梅吉氏が大正6年に前身の「盲人基督信仰会」を設立したのが嚆矢で、“盲人に聖書の福音を”という秋元氏の祈りを源に、聖書の教えを運営と利用者サービスの基本としています。

係の方から「今日は『光バンド』(利用者で構成されている)のレッスンがある日ですので、ご覧になって

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“失敗談”の短歌が生みだす“魂の色”

“失敗談”の短歌が生みだす“魂の色”

NHK・Eテレで先々週(前編)、先週(後編)と放送されたNHKアカデミア「歌人・穂村弘の世界『短歌という魔法』」。
“短歌のニューウェーブの旗手”と言われ、分かりやすい言葉、記号、擬音語で、日常をポップに切り取って、詠んでいらっしゃる穂村さんが、失敗談をきっかけに詠まれ、ポップで鮮やかな世界に迫る、自ら選んだ作品を取り上げながら、講義参加者、作者と語り合いつつ、お話を進められました。

穂村さんの

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“ポップオペラ”歌手 藤澤ノリマサさんのコンサートへ

“ポップオペラ”歌手 藤澤ノリマサさんのコンサートへ

予々、生で聴きたかった“ポップオペラ”歌手藤原ノリマサさんのコンサートを「紀尾井ホール」で聴いてきました。
ポップオペラというより“ロックオペラ”ではと思うくらいシャウトもしていました。
MCで、能登の地震災害に思いを寄せつつ、「皆さんの心を動かす処方箋として歌っていきたい」と仰り、意気込みを感じました。
暫し、テノールの歌声の世界に浸りました。

前半、赤のロングジャケットで登場。 「オー・ソ

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忌野清志郎(HIS)の「セラピー」

清志郎にこんなバラードがあったなんて。
先日16日の朝日新聞beの松たか子さんのエッセイ記事「彼方のわたし」で知りました。
細野晴臣、坂本冬美とのユニット“HIS”での曲です。
シンクロし、癒やされる。

“いちばん大きなかなしみ”に贈られる詩

“いちばん大きなかなしみ”に贈られる詩

この世を去った人から、残された人に贈られた42行の詩です。
タイトルはありません

先月7日の朝日新聞「多事奏論」に文化部記者の河合真美江さんが書かれた記事とX(Twitter)の記事で存在を知りました。

書名「さよならのあとで」は恐らく後記しました発行人の方が付けられたのだと思います。
作者は、英国教会の神学者であり、哲学者で、ロンドンのセント・ポール大聖堂のカノン(聖職者)であったヘンリー・

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「ひとりだと感じたとき あなたは探していた言葉に出会う」若松英輔著

「ひとりだと感じたとき あなたは探していた言葉に出会う」若松英輔著

随筆家、批評家、詩人で、カソリック信者でもある若松さんの近著(亜紀書房刊)です。
ことば、いのち、かなしみ(悲しみ、哀しみ、愛しみ、美しみ)、いのち、祈りなどをを巡り、いつも、ラジカルで、“言葉は光、目には見えない消えることのない光”との視座で書かれ、ハッとしつつ、目から鱗が落ちるような思いで読むのですが、この本も新たな癒しに浸されつつ読みました。

目次↓

随筆家・イタリア文学者・翻訳家の須賀

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愛すること、傷つくこと、孤独を全身で歌い伝えた尾崎豊

愛すること、傷つくこと、孤独を全身で歌い伝えた尾崎豊

※3ヶ月前のテストアップ記事削除忘れの修正アップ記事です。
お分かりの方にはお分かりの経緯ですが。
彼はポンとアップできない重い存在であることや諸々の事情があり、言い訳に過ぎませんが、3ヶ月前にアップできず、遅くなりましたことをご了承いただきたく、よろしくお願いいたします。

タイトル上の写真(以下に記します展観の公式ガイドブックより)は彼を撮り続けた田島照久さんの作品で、今春、彼が他界してから3

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讃美歌を弾き語りて

讃美歌を弾き語りて

ダブルマイブームの一つは、ピアノ弾き語りです。
亡父がクリスチャンだったり、私自身がキリスト教に少し関わりがあったこともあり、10年くらい前、ふと、讃美歌をピアノで弾けたらと、教会ピアニストにはとてもなれないので、イベントetc.で弾ければと、上の画像の楽譜集を買ったのですが、“眠らせて”しまっていました。

私はクリスチャンではありませんが、弾き語りを(Jポップのある曲で)習い始めたことと、思う

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コーヒーに合掌する女子高生

コーヒーに合掌する女子高生

新聞に投書された方(お坊さん)が喫茶店で見た光景です。
運ばれてきてから、自然に手を合わせ、会釈してから、カップを手にしたとのこと。
お坊さんゆえ、目に止まったこともあり、記事で仰っているように「心が洗い清められた」のだと思います。
ご両親が日頃から飲食時などに合掌している姿を見て育ったのでしょう。
どういう宗教、信仰心云々は抜きにして、その心映え、優しさが伝わってきます。
外食時に「いただきます

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さだまさしさんのニューアルバム「Reborn 生まれたてのさだまさし」のコピー(数日前の新聞全面広告から)。
元の自分にプラスαであるに超したことはないけれど、マイナス地点にあって、肯定できる自分でいられるだろうか。
生き続けること自体が日々の生まれ変わり、生き直しと思いたい。

歌集「シジフォスの日々」

歌集「シジフォスの日々」

病に倒れて5年、首から下がマヒし、寝たきりで歌を詠む歌人、有沢蛍さんの歌集です(2017年 短歌研究社刊)。
教職の定年を2年後に控えた2013年、黄色ブドウ球菌の感染による髄膜炎で倒れ、目覚めた時は、四肢が動かず、自発呼吸もできない状態だったそうです。
また、2歳で脊椎カリエスを病み、学齢前に既に仰臥の人だったとのこと。
「あとがき」で「寝たきりの生活の中で歌を詠み始めた私は、再び寝たきりの生活

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何といふことは、ありません。
バスの中に迷ひ込んできた紋白蝶です。
当惑し、困つて、バタついてゐましたので、外へ飛べるやう、窓を開けましたら、“固まつて”しまひました。
何とはなしに“呼応”するものがありました。
小さな旅を楽しんでゐるのかもと、終点で窓を半開きにして降りました。