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イラスト映画劇場

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大学生の頃は、授業にも行かないで、情報雑誌「ぴあ」を片手に、関東一円の名画座を巡っていました。 サラリーマンになってから30年は、映画からは遠ざかっていましたが、定年退職後は、そ…
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#映画感想文

映画「バイオハザード」2002年アメリカ

映画「バイオハザード」2002年アメリカ

Amazon プライムで鑑賞しました。
老後のためにと、撮りためたDVDが5000枚近くあるのに、なぜか実際に「老後」になってみると、引き出しのDVDを引っ張り出してくるよりも、Amazon プライムの映画を見てしまうのはなぜでしょうか。
鑑賞し終わってから、もしやと思い、Excelで作ったDVD在庫リストを確認したところ、なんと本作もきちんと録画してあるではありませんか。これでは、何のために録画

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映画「ミーガン」2022年アメリカ

映画「ミーガン」2022年アメリカ

Amazon プライムの映画のサムネイルを見て、ちょっと気になったホラー映画があったので鑑賞しました。
やはり、猛暑の夜はホラー映画を見て、涼しい気分になりたいもの。
スタッフ・ロールを見たら、またしてもこの人の名前がありました。
プロデューサーを務めたのがジェームズ・ワン。
このジャンルの映画においては、この人は一時期のスティーブン・スピルバーグ髣髴させるがごとく、精力的にプロデュース業に勤しん

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映画「キングコング対ゴジラ」1962年東宝

映画「キングコング対ゴジラ」1962年東宝

ゴジラの怪獣対決シリーズで、ゴジラの名前が後に来るのは本作だけです。
(訂正。「モスラ対ゴジラ」があるとのご指摘をいただきました。陳謝)
巨大怪獣としては、先輩格となるキングコングに敬意を表したというところでしょう。
キングコングの権利を所有するRKOとライセンス提携をして、鳴り物入りで製作されたのが本作。
僕がこの映画を初めてみたのは、大宮東宝白鳥座だったことは今でも覚えています。
東宝チャンピ

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映画「めぐり逢い」1957年アメリカ

映画「めぐり逢い」1957年アメリカ

そういえば、しばらく恋愛映画を見ていないなあと反省。
前期高齢者にもなってくると、このジャンルは敬遠しがちになってくるようです。
そこで、肩の凝らないラブコメはないかと、DVDの在庫をあたったら、これが目に留まりました。
1957年の作品ですから、ほとんどクラシック。
やはりこれも、「見ておきたい作品リスト」には入っていたのですが、ずっと引き出しの中で眠っていた作品です。
見たい理由というのは、や

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映画「マリグナント 狂暴な悪夢」2021年アメリカ

映画「マリグナント 狂暴な悪夢」2021年アメリカ

監督は、ジェームズ・ワン。
この人のキャリアを見ていると、監督としての優秀さもさることながら、ホラー映画ビジネスの才覚に長けた人なんだなあとつくづく思います。
この人の出世作といえば、ホラー映画としては異例のヒット・シリーズになった「ソウ」です。
最新作を含めれば、9本ものシリーズ作品が製作されていますが、この人が監督をしたのは、一作目だけ。
二作目以降は、監督を他の人に譲り、自分は製作総指揮にま

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映画「ゴジラ-1.0」2023年東宝

映画「ゴジラ-1.0」2023年東宝

Amazon プライムの超目玉作品として、昨年11月に公開されたばかりの「ゴジラ-1.0」の見放題配信がスタートいたしましたので、鑑賞させていただきました。
とにかく、この作品のレビューを書くにあたっては、ネタバレ全開でいきたかったので、このタイミングまでお待ち申し上げていた次第。
映画公開後は、映画系のYouTuberの動画が競ってアップされていました。
だけが挙げても、ゴジラと謳えば再生数が稼

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映画「怪獣王ゴジラ」1956年アメリカ

映画「怪獣王ゴジラ」1956年アメリカ

Amazonプライムで「ゴジラ-1.0」が見放題になったタイミングで、ゴジラが登場するすべての作品も同時に見放題になっていました。
個人的には、1971年の「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」までのゴジラ・シリーズは、怪獣少年現役の頃に、おおかた鑑賞しているのですが、この作品だけは、見たい好奇心はあっても、今まで見る機会がありませんでした。

1954年のオリジナル「ゴジラ」を、アメリカ人

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映画「屍人荘の殺人」2019年

映画「屍人荘の殺人」2019年

本格ミステリー好きとしては、設定がブッ飛びすぎていて、ちょっと辛かったですが、いまや出尽くした感のあるクローズド・サークルもので、新機軸を打ち出そうと思えば、これくらいのサプライズはやむなしかもしれません。

本作は、ゾンビ・ホラーと謎解きミステリーのハイブリッド作品です。

原作小説も売れたようですが、映像化する方としても、ホラー・ファンもミステリー・ファンも確保できる、こんな美味しい原作をよく

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映画「非常宣言」2023年韓国

映画「非常宣言」2023年韓国

久しぶりに韓国映画を鑑賞いたしました。
去年公開したばかりの最新作が、Amazon プライムにラインナップされていました。
最近の韓国映画は、ハズレがないのですが、本作もなかなかの迫力。
韓国映画は、いまや特撮の技術もハリウッド・レベルなので、CGも相当使っていそうですが、航空パニック・シーンはとてもリアルで、説得力がありました。

主演は、ここのところ世界的にも評価されており、有名どころの韓国映

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映画「ある閉ざされた雪の山荘で」2024年

映画「ある閉ざされた雪の山荘で」2024年

今年の1月に封切りされたばかりの最新作が、Amazon Primeに早くもアップされていたので、鑑賞いたしました。
東野圭吾原作のミステリーです。

設定がなかなか凝っています。
シチュエーションは、雪が降っていない山荘を、雪に閉ざされた山荘と見立てて、新作舞台の主役を決めるためのオーディションを行うというもの。
仮想の「吹雪の山荘」という、かなりトリッキーなクローズドサークルが形成され、演出家の

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映画「座頭市地獄旅」1965年大映

映画「座頭市地獄旅」1965年大映

安藤広重の江戸風景画を見ていたら、江戸時代のイラストを描いてみたくなりました。
描くなら、やはり映画からでしょう。
さて何の時代劇がいいかなと思って、DVDの在庫から引っ張り出してきたのが本作です。
大映の座頭市シリーズの第12作目。
WOWOWでまとめて録画したものがありました。
主演はご存知勝新太郎、監督は三隅研次です。

さて、イラストを描く立場から一言。

時代劇のセットと言うと、例えばN

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映画「銀座カンカン娘」1949年新東宝

映画「銀座カンカン娘」1949年新東宝

高峰秀子は大好きな女優です。
今のところ日本の映画界ではマイ・ベスト・アクトレスです。
この先も映画は見ていくつもりですが、そろそろこの順位は終生ひっくり返りそうにないなと思い始めています。
それくらいこの人は女優としても、人としても魅力的ですね。(文筆家としても)
そんなわけで、彼女の出演作品で鑑賞可能なものは、死ぬまでに是非全作見ておきたいと思っております。

本作は、Amazonプライムで見

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映画「レイクサイドマーダーケース」2005年東宝

映画「レイクサイドマーダーケース」2005年東宝

少々クラシック映画寄りの映画鑑賞になっていたので、比較的新し目のミステリーが観たくなりました。
そこで、Amazon プライムのラインナップから選んだのが本作です。
最近とは言っても、もう19年前の作品ですから、若い人から見れば、すでにクラシックかもしれません。
ちなみに、ここ30年くらいの現代モノ作品で、時代が古いか新しいかを見分ける方法があります。
それは携帯電話ですね。
登場人物が使う携帯電

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映画「丹下左膳余話 百万両の壺」1935年日活

映画「丹下左膳余話 百万両の壺」1935年日活

本作は、1935年に公開されたトーキー初期の日本の時代劇映画です。
日活京都撮影所が山中貞雄監督のもとで製作し、丹下左膳役には、これを当たり役としていた大河内傳次郎。
百万両の隠し場所が塗り込められた「こけ猿の壺」を巡る争奪戦を描いています。
丹下左膳と言えば悲壮な剣豪のイメージですが、本作においては、居候をしている矢場の女主人櫛巻きお藤と孤児ちょび安とのエピソードと絡めて、ホームコメディ風に路線

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