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学問

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読んだ書籍を中心に、学びの整理をしています。 今を生きる上で、考察しておきたいことを中心に展開します。
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記事一覧

[番外編]読書の作法

[番外編]読書の作法

読書法について「本を読むのが好き、得意、速読ができる」などの話をさせていただくと、多くの場合「どうやって読むんでしょうか!」とお答えいただくことが多く感じます。

以前お話ししたように、学習は喜びであるべし(「哲学は暇つぶしでも格好良く見せるためでも(焦燥からでも)、さまざまな概念で遊ぶためのものでもない。己の生命と魂を救うためにこそ、哲学するのだ。」byアンドレ・コント=スポンヴィル)という観点

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2023年の読書

2023年の読書

以前の執筆から随分と日が開いてしまいました。
コロナの中でオーストラリア→日本へ帰国し、その後は1ヵ月ニュージーランドにてワーケーションに挑戦などしてまいりました。
そのあたりについて、別途記載したいと思いますが、今回は2023年読んだ中で特別良かったもの・ためになったものをご紹介させていただきます。
*()内は、去年以前に読んでいたもの

経営に関わる本

『チームの想像力を解き放つ』

『スト

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21世紀の〈グレート・ゲーム〉ーー疫病と戦争とプラットフォームの時代を、100年前の視点から考える

21世紀の〈グレート・ゲーム〉ーー疫病と戦争とプラットフォームの時代を、100年前の視点から考える

グレート・ゲームと『全体主義の起源』

 ハンナ・アーレントは『全体主義の起源』(1951)で「グレート・ゲーム」という概念について論じている。「グレート・ゲーム」とは19世紀における英露の植民地争奪戦のことで、『ジャングル・ブック』で知られるイギリスの作家ラドヤード・キップリングの小説『少年キム(英語版)』(1901年)により広く使われるようになり、なかば歴史用語として定着したものだという。 

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書評 ノーム・チョムスキー『アメリカンドリームの終わり』

書評 ノーム・チョムスキー『アメリカンドリームの終わり』

氏は有名な言語学者ですが、近年は多くの著書とともに政治(特にアメリカ)について語っております。大変読みやすくわかりやすい名著でした。

アメリカとの安全保障条約を結ぶ日本にとって、他人事ではありません。
常に彼らの行為・政策を監視し、我々のとるべき態度を決めていくことが重要と思います。

筆者注:スイスのような中立国家を求めるか、武装して侵略に耐えうる国防を整えるか、筆者の頭脳では判断致しかねます

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書評 知的生産の身体的トレーニング

書評 知的生産の身体的トレーニング

山口周さんの本より抜粋いたします。
『外資系コンサルの知的生産法』

1 はじめに知的生産のスタートは「どのようなアウトプットを出せれば、この局面で勝てるか?」。
ポイントはマーケティングの基本「差別化」で、それは他社との競合でなく、顧客・依頼主の頭の中の情報との差別化が大切です。

そう、「相手が何をどこまで知っているかを理解した上で、どう新しい付加価値を出すか考える」。

※新しさには、広さ 

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書評 読書を仕事に活かす方法

書評 読書を仕事に活かす方法

今をときめく山口さんのご著書から、ご紹介します。

1 知の巨人は非効率・不可能 だから・・・以下は山口さん流のビジネスマンのための【書籍リスト】が冒頭にあります。真ん中から、コア・セミコア・専門性になっています。

・コアはどの専門に行くにせよ、読んでおきたい
・セミコアはどの専門に行くにせよ、できる限り読んでおきたい
・専門はその道の人は読んでおきたい
・自分をプロデュースするつもりで、「好き

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書評 教養としての時事問題

書評 教養としての時事問題

今回はアジア立命館太平洋大学学長に就任された出口さん、『人生を面白くする 本物の教養』より抜粋いたします。
大人として、「選挙・民主主義」「税と社会保障」「お金」は知っておこうという章がよかったのでそちらからの抜粋になります。

「選挙・民主主義」「税と社会保障」「お金」公的年金の支払いに問題はないか?
国債を発行して財政を維持している。財政維持していれば、年金は払われる。政府が破綻し国債が紙屑に

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書評 EUの緒問題

書評 EUの緒問題

今回はエマニュエル・トッドさんの『問題は英国ではない、EUなのだ』より抜粋してお届けいたします。彼は今回のブレグジットを予測、さらにそれは「歴史の必然だ」と肯定的に捉え、「いずれEUは解体する」としております。

イギリスの変遷1688年 名誉革命 「議会制君主政体」の確立
(そのおよそ100年後)1789年 フランス革命
当時最先端の「イギリスに追いつけ!」

グローバリゼーションの始まりと、終

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書評 『戦後政治の崩壊』

書評 『戦後政治の崩壊』

『戦後政治の崩壊 デモクラシーはどこへゆくか』を読みます。
現在の政治までつながる動きを、小泉純一郎政権を例に噛み砕いて説明してくれる、政治系の本の傑作の一つと思います。

日本の政官関係ーイギリス 【議院内閣制】
・内閣は、与党の最強メンバーから構成される
・与党の1/3が役職を与えられ、与党≒内閣と言える
・官僚は、その内閣の指示に従う(servant)
・内閣以外の与党はもちろん、野党も官僚

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CRM(Customer Relationship Management)の教科書

CRM(Customer Relationship Management)の教科書

前提経営層にCRMの重要さへの理解はあるか?
データ構築の仕組み・ソフトはあるか?

定義優良顧客って誰ですか? 〜代表的な住み分けと、そうでない住み分け
接点ってどこですか? 〜お店・WEB・コールセンター
リレーションの構築ってなんですか?〜誰にどう接するのが良しとされるか
LTVってなんですか? 〜Life Time Value・生涯に顧客が払う総額
正しいプロモーションって何ですか? 〜新

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書評 OKR(Objective Key Result)

書評 OKR(Objective Key Result)

本日はこちらです。
『OKR for LEADERS 本気でゴールを目指したい人とチームのため』

ワクワク = エンゲージメント(engagement)こそ、
人が活かされ会社が生きる道。

そのために必要な・・
・エンパワーメント enpowerment
・安心 securedな環境

今回の著書での提案は、「OKR = Objective Key Result」
:1つの目的と、5つくらいの

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書評 イノベーティブをかなえる組織

書評 イノベーティブをかなえる組織

山口周さんは本業は、組織改革のコンサルタントです。
そんな方の組織論のご著書を紹介いたします。
『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』

個人ではすごい実績の紹介「日本人はイノベーティブでない。」への反論です。
・自然科学におけるノーベル賞数、1945年〜4位。2001年〜2位。
・黒澤明監督『羅生門』 1951年の公開でグランプリ、さらに1982年で行われた過去50年の中でも、なんと「グラン

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書評 買って頂く技術「顧客ケア」とは

書評 買って頂く技術「顧客ケア」とは

この記事は、顧客窓口の方、営業マンかその効果を発揮させたい管理者の方、データ活用した販促を考える方、CSR全般を考える方向けの記事です。

土台とする書籍は『売る技術を超える顧客ケアの方法』です。

顧客はどんな振る舞い・思想を持っているか顧客は常に、自分にとって心地よいか、安い・便利か。
大きく識別すると、この2点で判断することになる。

現在、多くの企業が行う施策①RFM分析(Recency

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白熱教室1〜正義とは何か?〜

白熱教室1〜正義とは何か?〜

先に当講義で登場する論客達を紹介いたします。

アリストテレス (ギリシャ前384〜322)
ジョン=ロック (英1632〜1704)
ジェレミー=ベンサム (英1748〜1838)
ジョン=スチュアート=ミル(英1806〜1873)
カント (英1724〜1804)
ジョン=ロールズ

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