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CRM(Customer Relationship Management)の教科書

前提

経営層にCRMの重要さへの理解はあるか?
データ構築の仕組み・ソフトはあるか?

定義

優良顧客って誰ですか? 〜代表的な住み分けと、そうでない住み分け
接点ってどこですか? 〜お店・WEB・コールセンター
リレーションの構築ってなんですか?〜誰にどう接するのが良しとされるか
LTVってなんですか? 〜Life Time Value・生涯に顧客が払う総額
正しいプロモーションって何ですか? 〜新規¥500offは正解?

目的

最初にCRMの目的を申し上げると、LTVの向上・維持と言えます。

背景

・情報は消費者の方がある場合すらある
・もの自体はよくて当たり前
・サービス向上も限界がある
・そもそも景気が(日本は)頭打ち=成熟社会

これまでは、人物金への投資が価値を生み出し、1990年頃には時価総額ランキングbest30に日本の企業が22社ランクインするほどでした。

その後ゲームのルールが代わり、その変化に対応できなかった日本の生産性はいったんここでは置いておくとして、
成熟社会を迎えた日本市場では、人物金・顧客が揃ってはじめて永続しうる会社となり得ます。

その背景からCRMの重要さが広く認知され始めました。

施策

□優良顧客の見つけ方
代表的な分析がRFM分析(Recency Frequency Money)です。
その3つの係数を組み合わせて、自社での優良を定義していきます。

そして、各ランクの方への施策はもちろん、
移動を適宜チェックし、その離脱(向上)の原因や対策を練っていきます。

ところで、前回ご紹介した本では、優良のうち業界問わず約40%が、移動し得ます。なので無邪気に優良だからと言って、良いサービスの施策を打つのも考えものです。(離脱を防ぐ意味では有効)

そういう意味で、【潜在優良顧客】、この方を見つけられるかが大切です。
またターゲットにした顧客は、累計で動向を把握し、育てていく観点が重要です。そのヒントはこれまでの統計にあるはずです。

またエンゲージメントが高い・SNSでの発信力が高い方も、優良顧客になり得ます。その指標をどう取るかが大切ですが、大変貴重な視座となります。

※ターゲティングについて補足
その顧客が自社を使うであろう年月を想定(顧客生涯)し、その中でいつ、どの段階に行っていただくかの想定が大切です。

□普遍的な顧客バランス
多くの場合、2:8、3:7の法則が当てはまります。
2割の顧客で8割の売り上げをしめるということです。

自然、その2割の方へのケアが大切になりますが、
反対に、コカ・コーラ社では新規の獲得に命をかけています。

「一度若いうちに(楽しい時に)飲んでもらえれば、その後一生涯(楽しい時に)飲みえる」

逆にヘビーユーザーであれば、施策がなくてもヘビーユーザーでしょう。
こんな風に例外もあることは覚えておくといいです。

□分析例
ヒストグラム(度数分布)による平均購買間隔日数
・購買してくれた数
・最後に買った日からの経過日数

上記を分析すると、おおよその感覚が掴めます。
アパレルであれば、3ヶ月に一度が自然ですが、自社の現実・理想を設定する上で使える仕様となります。

□顧客接点
接点における顧客とのやり取りは、全てデータベースへ格納していくのが大切です。購入履歴はもちろん、ソフトな情報(左利き・嗜好)もです。
もちろん、どこでも使える(引き出せる)状態にしておくこともまた重要です。
また接点に立つスタッフを、全社でバックアップする体勢も重要です。

□顧客維持
1 定期的に満足度の調査 (アンケート)
2 苦情の対処
3 金銭的ベネフィット(マイレージclub)
4 社会的ベネフィット(そこに属してかっこいいと思われる企業へ)

□優良顧客への特別な対応
1 特別窓口を設ける
2 優秀な人材の配置
3 あらゆる場面でその人が対応
4 質の良い情報を、早く特別に

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