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リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第二十三話 すべて自分が望み、引き寄せた現実
すべて自分が望み、引き寄せた現実
慶長19年8月、秀頼は秀吉の17回忌に京都の方広寺で大仏の開眼供養の準備をしていた。
5年の月日をかけ、大仏殿を再建した。
そして4月に出来上がった梵鐘に「国家安康」と記した。それを知った家康が吠えた。「これは家康の名前を分割したもので、豊臣は徳川家康の死を願っている」そう言いがかりをつけた。
家康は秀頼が成長するにつれ、彼に人望が集まるのを怖れていた。
何らか
リーディング小説「生む女~茶々ってば~」第二十一話 子どもはいつも親の期待に添って生きようとする
子どもは、いつも親の期待に添って生きようとする
関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康は、我が物顔で大阪城に入ってきた。
私達の君臨する城に堂々と入城する家康に腹が立ったが、秀頼のために怒りを押し隠し、丁重に接待した。
他の大名達の前で
「このたびの戦の勝利は、家康殿のおかげです」
と花を持たせた。
そして家康に杯を持たせ、酒を注いだ。
「ささ、家康殿、どうぞ、その杯を秀頼にお渡し下さい。」
家康は一