マガジンのカバー画像

uo-essay

15
日々の雑感を綴ります。
運営しているクリエイター

記事一覧

ゆく命、くる命

ゆく命、くる命

あいかわらず継続的に書けない。

理由といえば、他にやるべきことがあるからだと言わざるをえない。

それは何かと問われれば「休息」としか答えようがないのだけれど。

体力ねえなあオレは…
タバコは吸わなかったんだけどな…

って言う三井寿が仕事の最中にも何度降りてきたかわからない。

この間に年は暮れて、明けて、また緊急事態宣言が出されて、延長されて、そろそろ解除か?いや、まだか?となってる今であ

もっとみる
青ざめてない私から

青ざめてない私から

今日は、ちょっと過去の自分に向けて、お手紙スタイルで書いてみたいと思うのです。

いや正確には、手紙の<返事>を書いてみたいと思うのです。

昨年、離婚をして数日後に書いた記事の、

最後のとこでこんなことを書いていたのを思い出しました。

願わくは1年後あたりのあなたが、冷静にこれを読んでこのエモさに青ざめるくらい健康で穏やかに生きていてくれたら、これを書いた甲斐もあったものだと思うことにします

もっとみる
勝敗はきかないでー2019

勝敗はきかないでー2019

謹賀新年。

ご無沙汰している間に年が明けてしまいました。

前回投稿が10月12日。
あの台風19号が東京に上陸した日に、仕事が休みになった隙をついて『読みたいことを、書けばいい。』について書いたのが2019年の最後になっていたんですね。

つまりあのころを境に本格的に余裕がなくなっていったということで。

年末は30日まで仕事して、大晦日と元日で滞ってた家のことや各方面への連絡なんかのToDo

もっとみる
オリエンタリズムは関係ない

オリエンタリズムは関係ない

こないだ、とある人から、その人の子ども時代について話を聴く時間があって。

それは、幼少期からとても過酷な状況を生き抜いてきたといった内容で、あえて具体的には書かないけれども、思春期のころには身体にも異常が現れ、その後もう10年以上もその身体と付き合っていることになるという話。

今その人は具合が低調で病院にもかかっていて、そのことで<現在>の状況についてはここのところ何度か話をする時間をとってい

もっとみる
青ざめるあなたへ

青ざめるあなたへ

今日は、ちょっと未来の自分に向けて、いま考えていることを書いてみたいと思うのです。

「誰に向けて書くか」という話は、たとえば「ターゲットを想定する」というような言い方で、物を書くうえでの基本のように語られることもあるけれども、そういう職業ハウツー的な話だけではなくて、たとえば研究者が、かつての恩師を思いながら「先生ならどう言うだろうか」と背中に視線を感じながら物を書くように、たとえば絵本作家が、

もっとみる
1年の長さ 夏

1年の長さ 夏

暑い。

8月になるとぐんぐんと暑さ厳しくなるのは毎年のような気がするのだけれど、「夏ってばこんなに暑かったっけか…」とぐったりするのもまた、毎年のことのような気がするもので。

1年という時間は大人になってからはとくにあっという間ではあるけれど、夏の暑さを身体が忘れる程度には十分な長さなのであって、人間にとって実に「ちょうどいい」時間単位なんじゃなかろうかと思うこれもまた、毎年のこと。

…とい

もっとみる
時代の区分線上のアリア

時代の区分線上のアリア

改元の賑わしさもすっかり落ち着いてしまった感じがあり、こんな記事を書くのも例によって出遅れた感があるのだけれど、みなさんこの10日ほどの間に「令和」の書類には出くわしてらっしゃるだろうか。

「令和  年  月  日」という記入欄に「1年」と書くべきか、「元年」の方がバランスとりやすいけどダメなのか、なんていった小さなためらいがこの時期ならではのものでもあると思うのだけれど、あまりそこで固まってい

もっとみる
脳内聖地巡礼イン河川敷

脳内聖地巡礼イン河川敷

河川敷ってちょっと苦手、っていうこの感じ、なんかわかりますか?

10連休なんて無縁の僕にはいたってレギュラーな日曜だった昨日は休日で、なんだか久々の陽気だった気がしたものだから、これは日光浴でビタミンDの補給でもせねばと思い立って歩いてみたのが、荒川の河川敷。

苦手というよりは馴染みがなくてソワソワするという方が近いのだけど、うちの地元は大きな川がなかったので広い河川敷というもの自体がなくて、

もっとみる
後輩たちへ ―上野千鶴子先生の祝辞から

後輩たちへ ―上野千鶴子先生の祝辞から

これもなんとなく遅きに失した感じがあるでしょうか。
上野千鶴子先生の今年の東大入学式での祝辞の話。

あちこちでいろんな議論が飛び交って、当事者である新入生の中には「もういいよ」と思ってる人も少なくないかもしれませんね。

でもまだ10日も経ってないんです。

「遅いインターネット」なんてのもその界隈では話題になってたりしますが、「4月2週目の出来事」として過去のものにしてしまうのには惜しい、大事

もっとみる
沖縄から物語の力を、今こそ。(後編)

沖縄から物語の力を、今こそ。(後編)

映画「人魚に会える日」(2016,仲村颯悟)の話、後編。

前編で書いてみた見どころをもう少し掘り下げてみたいと思うのだけど、実は沖縄の基地問題、学生時代の研究テーマであったりしたので、この後編、ちょっと雑感というにはカタめの仕上がりになっていることを、どうかあらかじめご了承。

生贄と構造的差別まずは生贄というモチーフについて。

劇中、ユメとの対話の場面でのヒロトのセリフに、それが、沖縄の置

もっとみる
沖縄から物語の力を、今こそ。(前編)

沖縄から物語の力を、今こそ。(前編)

今日は映画の話。

実はたまたま監督と知り合う機会があってDVDを直接もらっていたものなのだけど、1年くらいほったらかしにしていたもので。
(ほんとすいません、監督…。)

数日前にようやく観ることができて、沖縄が舞台と知ってはいつつ、まさかこんなにド直球タイムリーな内容だとは思っていなくて、これは書き留めておかなければなどと思ったりして。

この前編で見どころについて、そして後編では、もう少し踏

もっとみる
1年の長さ

1年の長さ

寒い。

年が明けるとぐぐぐと寒さ深まるのは毎年のことのような気がするのだけれど、「冬ってばこんなに寒かったっけか…」とげんなりするのもまた、毎年のことのような気がするもので。

1年という時間は大人になってからはとくにあっという間ではあるけれど、冬の寒さを身体が忘れる程度には十分な長さなのであって、人間にとって実に「ちょうどいい」時間単位なんじゃなかろうかと思うこれもまた、毎年のこと。

「今年

もっとみる
「神の子」から人間になった鬼束ちひろ

「神の子」から人間になった鬼束ちひろ

先日の兄との対話の記事でも少し触れたのだけど、好きな音楽は何かと問われれば日本のHIPHOPで。

とはいってもまったく詳しいわけでもなくて、ゼロ年代前半ごろに聴いていた日本語ラップを延々と聴き続けているようなところがあって、MURO、TWIGY、BuddhaBrand、NITRO MICROPHONE UNDERGROUND、RHYMESTER、といった面々がプレイリストで無限のごとくリピートさ

もっとみる
映画『きょうのできごと a day on the planet』のこと

映画『きょうのできごと a day on the planet』のこと

今日は映画の話。

友人に勧められてDVDで。

映画、久々。実は映画を観るの自体が久々で、前回がいつの何だっかもよく思い出せないレベルなのだけど。

そのくせ映画の批評は割と読んでいて、RealSound映画部の「宮台真司の月刊映画時評」とか、ゲンロンβでの渡邉大輔氏の「ポスト・シネマ・クリティーク」とか、津田大介氏のメルマガ「メディアの現場」に連載あった「中原昌也×岸川真「最後にはだれかをブチ

もっとみる