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竜さんの「つぶやき以上○○未満」

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長すぎるつぶやきと……。
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#日記

表参道のトムヤムヌードルと神宮の森

表参道のトムヤムヌードルと神宮の森

家人が美容院に行っているあいだ、一人で明治神宮を歩いた。

都内で時間が空くと、ボクはよく明治神宮や代々木公園、新宿御苑などを歩いた。

明治神宮、一の鳥居は記憶していたよりもずっと巨大に聳えていた。ボクはしばらくそれを見上げていた。

派手な髪をして、めいっぱいお洒落をした若者が何人も歩いていた。彼らは皆、鳥居をくぐるときに一礼していて、ボクはそれを見て少し驚いた。入口に〈神宮の杜芸術祝祭〉と看

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飲みたい夜が終わるとき。

飲みたい夜が終わるとき。

富士山麓に広がるキャンプ場は、想像していたよりずっと広大な土地で、見わたす限りの山と芝の緑にはため息がもれるほどだった。

ハンモックに揺られ、うまいメシを食らい、やがてうるさく飛びまわっていた虫たちも夜露の重みに羽根を落ちつける頃になると、聞こえるのはテントから漏れる子どもたちの寝息だけになっていた。

僕と家内はルミエール・ランタンの小さな炎に揺られながら、ワインをちびちび啜って、とりとめのな

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スクリーン・スレイヴァーと猫。

スクリーン・スレイヴァーと猫。

『インクレディブル・ファミリー』というアニメ映画に、スクリーン・スレイヴァーという名の不気味なヴィラン(悪役)が出てくる。

音の響きはスクリーン・セーバーみたいでのんきなんだけど、〈slave〉というのは〈奴隷〉という意味だから、〈スクリーンの奴隷にしてしまう怪人〉〈スクリーンの奴隷商人〉といったところか。

その名の通り、この人はスマホやタブレット、パソコン、テレビなどのスクリーンを見ている人

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たゆたう真夏のオリーブ。

たゆたう真夏のオリーブ。

ウッドデッキが殺風景なので、オリーブの木を買ってきた。

植物を育てた経験はほとんどないので、お店の方に詳しく説明してもらって、中くらいのオリーブの鉢植えともうひとつ、あれ、名前忘れちゃったぞ、なんていったっけ?

ともあれそれに合う鉢を二つと。

ルノー・カングーは室内高が110cmくらいあるので、背の高い鉢植えもそのまま積みこめる。

夏のあいだ、荷台はキャンプ道具が積んだままなので、後部座席

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慌てんぼうのハンモック

慌てんぼうのハンモック

今夏、自分で自分を褒めてやりたいのは、家のバルコニーにウッドデッキを増築したことと、ハンモックを買ったことだ。

暑さもすこしなごんだ盛夏の夕暮れに、ウッドデッキに出てハンモックに揺られながら本を読むたびに、竜、よくやったぞ、と心の裡でつぶやいてガッツポーズを握りしめている。金メダルをかけてやるぞ。

理由はいくつかあって、夏好きな僕が部屋の外に出て季節の感触をめいっぱい味わえるというのももちろん

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村上春樹とカングーと僕の誕生日。

村上春樹とカングーと僕の誕生日。

〈この文章はブログ『茅ヶ崎の竜さん』から転載したものです〉

自分のブログをいじってたら、ひょんな流れで村上春樹さんのことを思い出した。

三年くらい前に、春樹さんが読者の質問に答えてくれる「村上さんのところ」という期間限定サイトがあって、僕がそこに寄せた二つの質問に春樹さんが答えてくれた、という喜びを記した記事を読んだのだった。

それから夕方になって、そういえばここのところずっと村上春樹なんて

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四時間のピークタイムと抜け殻。

四時間のピークタイムと抜け殻。

あれね、四十をすぎると若い頃と違って、仕事や生活様式の変化にさっと対応できないんだなあ。

先日から仕事の内容が大きく変わったので、それに伴って現在暮らしのチューニング中なんだけれど、なにより身体がついていかない。身が、重い。

これまでは、午前中にある程度の仕事をしつつ、夜遅くにも人に会ったりの対応があったりして、メリハリなくいろんなことをダラダラと長時間に渡って間延びしながら仕事する環境だった

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うちのネコ死にませんか?

うちのネコ死にませんか?

年度初めであれこれ忙しくて家の中が荒れ放題だったので、今日は朝から家人と二人で大掃除をした。

年末に大掃除はしないのだけど、何ヶ月かに一度、家の中が散らかってくると、夫婦で「リセットしよう」と掃除デーを設けて家中を磨きあげる。毎日暮らす場所がピカピカになると、心までリセットされて本当に気持ちがいい。

ところが今日は事件発生。家人がキッチンのシンクで麦茶ポットをハイターに浸けていたら、飼いネコの

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帰ってきた茅ヶ崎のおじさん。

帰ってきた茅ヶ崎のおじさん。

ただいま。親父が死んで一年半、ようやっとアッチの仕事の終わりが見えてきたので、noteに帰ってきました茅ヶ崎の竜さんです。

この期間まったく覗いていないうちにフォローしていた人のマガジンが廃刊になっていたり、ずいぶん前から投稿をやめてしまった人がたくさんいたり、それでも界隈の有名人は相変わらず熱心に書いていたり、現在のnoteの状況をまったくつかめていないのだけれども。

僕は個人的に、ビジネス

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ベッドで死んで、お風呂で生きかえる。

ベッドで死んで、お風呂で生きかえる。

いつも朗らかなある友人は、気分転換によくシャワーを浴びるという。

シャワーを浴びてもまだやる気が出なかったりモヤモヤしたら、熱い湯を張ったお風呂に浸かる。それでもダメなら銭湯や岩盤浴へ、しまいには泊まりで温泉旅行へ出る。そうやっていろいろな「お風呂」で自分をリブート(再起動)し、こころとからだのバランスを取っているらしい。

くまモンの生みの親としても著名な放送作家・小山薫堂さんは、毎朝起きたら

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かすかだけどたしかな幸福を食べて生きていく。

かすかだけどたしかな幸福を食べて生きていく。

よく晴れた土曜日。

ぼく以外の家族は朝から出かけていったので
お昼はキッチンテーブルに一人で
昨日の残りのほっけ焼きとレンジでチンした冷凍ごはんを食べた。

秋晴れの陽光が窓から差しこむのが綺麗だったので
キッチンの灯りをつけずに、ちょっと薄暗い中
一人でもそもそと食べ、静かに白湯を飲んで
ふーっと一息ついて
「なんだか幸せだなあ」と思った。

その日の午前中は書斎でずっと書きものをしていた。

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すねるかりんさま。

すねるかりんさま。

最近家を空けることが多いせいか
たまに帰っても
飼い猫のかりんがあまりそばに来なくなった。

そんなに気にはしてなかったんだけど
まだ皆が寝ているある早朝
あまりにも走りまわって暴れてうるさいもんだから
なかば無理やり抱きこんで
そのまま一緒に自分の布団に潜り込んだ。

嫌がって出ていくかなと思ったら
ぼくの右腕を枕にしてそこで静かに眠りはじめた。
いつもの無表情なんだけど
なんとも安心した顔に見

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Facebookのない静かな毎日。

Facebookのない静かな毎日。

父が亡くなって青山の実家に戻ってから、今まで多用していたFacebookをほとんど見なくなった代わりに、TwitterやInstagramをよく触ってます。

特に何か考えたり決めたりしてそうしたわけじゃないんだけど、まだ僕は誰かと積極的にコミュニケーションを取りたくないってことなんでしょうね。他人に見せる「分人」を用意する余裕が、まだない。

Facebookというのは、言葉なり写真なりを投稿す

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もう午前中しか仕事しないよ。

「毎日午前中だけ仕事してあとは好きなことだけして生活する」

と決めたので、朝から昼までは血眼になって集中して労働してます。

時間にすると5時間くらいかな?

目が充血して、頭から煙が出て、全身が火照って、立ちあがるとクラクラしちゃうくらい集中して、アウトプットに没頭するの。

gori.meのゴリさんじゃないけど、その姿はアスリートのようですよ。ブログ・アスリート。

でもそこをガッツリふんば

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