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アマゾンプライムお薦めビデオ③ 144:傑作!「ゴジラ」というレガシーの終わらない再誕(再生産ではない)!『ゴジラ-1.0』
この作品、既に映画館では見ており大きな拍手を送っていたのであるが、こんなに早くアマゾンプライムビデオで観ることができるとは思ってもいなかった。
とにかく凄い!ゴジラ作品は近年、ハリウッドでのモンスターバースシリーズ、日本では、あのエヴァの庵野秀明監督による『シン・ゴジラ』が記憶に新しいが、そのような状況の中でまた『シン・ゴジラ』とは別の角度から作られたこの『ゴジラ-1.0』は、これまでのゴジラ映
草刈りシーズン開始!
4週間前はまだ枯れ野状態だったのですが、それがあっという間にこんな状態になりました。これが田舎暮らしの現実であり恐ろしさです。
ということで今年も草刈りシーズンの始まりです。この時期はまだ楽ですが、つる草が生えてくる7月以降になると暑さも加わり大変です。
とりあえず今回は3日間、計6時間かけて無事終了しました。
アマゾンプライムお薦めビデオ③ 143:翻訳でも翻案でもなく本質としてのカズオ・イシグロ脚本作品『生きる Living』
本日お薦めするアマゾンプライムビデオは、あの黒澤明の名作をカズオ・イシグロ脚本でリメイクしたイギリス映画『生きる Living』である。
一言で言えば「見事!」である。今の人には、ある意味黒沢のオリジナル版よりもとっつきやすい作品かもしれない。原作にある深みをしっかりと残しながら、時間的にもオリジナルよりは30分程度短く仕上げている。舞台は当然イギリスであるが、時代設定を戦後のイメージがまだ残っ
アマゾンプライムお薦めビデオ③ 142:眉村ちあきという才能が形となった!映画『夢の音』と『眉村ちあきのすべて(仮)』
いまさらではあるが、眉村ちあきは天才である。才能の塊である。その天才の誕生に立ち会えた人、その時代、その瞬間をリアルタイムで体験できた人は幸せであるが、そうではない人も、今はサブスクという形でそれを、その時代、その瞬間を追体験できる。例えば私もさすがにビートルズをリアルタイムで経験した世代ではないが、いまでは、サブスクという形で映像や音源を通してそれを、その時を、その時代を追体験できるのである。
SF名作を読もう!(24) SFというよりはミステリー。未来の問題ではなく今この時代の問題を捉えた傑作!安野貴博著『サーキット・スイッチャー』
このマガジンでは基本的にSFの名作を紹介しているのだが、今回紹介する作品はまだその枠には該当しないであろうし、恐らく今後も該当しないであろう。もし、将来的に「名作」と呼ばれるとすればそれは「ミステリー」としての名作の方になるかもしれない。しかし、それでも紹介したいのは、この小説は近未来を描きながら、まさに今この時代の問題・課題を描いているからである。2022年にハヤカワSFコンテスト優秀賞を受賞し
もっとみるアマゾンプライムお薦めビデオ③ 141:映画の文法としての「会話の公準」とそこからの逸脱:ベルトリッチ監督の傑作!『暗殺の森』
この映画には無駄がない。すべてのシーン、すべての動きに意味がある、というか人はそれを見て意味を考えざるを得ない。そんな人間が人間であることの特性を最大限に引き出させてくれる作品、それがこのベルナルド・ベルトリッチ監督の『暗殺の森』である。
唐突ではあるが、ここで「会話の公準」(協調の原則)というものを紹介したい。言語学者のポール・グライスが提案したものだが、人は会話をするとき、次の4つのことを前
アマゾンプライムお薦めビデオ③ 140:塚本晋也監督作品かと思って観てみたら清水祟監督作品だった。でもそれでも良かった!『稀人(まれびと)』
ビデオ版の『呪怨』『呪怨2』を見た時の衝撃は今でも忘れられない。いわゆる「Jホラー」という言葉が世に出てきた時であったが、「Jホラー」とは一言で言えば、「ショック」ではなく、むしろ「不穏さ」を描くジャンルのホラーである。ある意味では「ショック」のほうが、映像化は簡単である。そうではなく「不穏さ」をいかに映像化するか、それが「Jホラー」と呼ばれた作品群が挑戦したことであった。そしてその第一人者が当時
もっとみるアマゾンプライムお薦めビデオ③ 139:とにかくぶっ飛んでいる。というかぶっ飛びたかったらこれを観ろ!『ヘルドライバー』
個人的な話になるがここ数日のどの痛みがひどく、しかし検査をしてもコロナでもインフルエンザでもなく、熱もない。ただ、薬を処方してもらったので、それを飲んではボーとしてしまう(薬が強かったからだろう)、という日々が続いていた。ここは一発元気の出るバカ映画(いい意味で!)を!と思い観てみたのが以前から気にはなっていた『ヘルドライバー』であった。そしてそれは正解であった。
まあ、残酷表現はあり、裸もあり
SF名作を読もう!(23) 名作は生まれた時点で既に名作!間宮改衣著『ここはすべての夜明け前』
基本的にこのマガジンではSF小説の歴史に残る名作を紹介しているが、今回するのはまだ発売されて間もないが、既に名作として後世に残ることがはっきりしている作品である。昨年の早川SFコンテストで特別賞を受賞し、この3月に発刊された、間宮改衣著『ここはすべての夜明け前』である。
前回、フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を紹介した際、そのテーマは『人間とは何か?』であるとし、