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アイデアを形にする教室

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#小説

コンテンツを売るのではなく、広告収益を得るのでもないマネタイズモデルはないか?

コンテンツを売るのではなく、広告収益を得るのでもないマネタイズモデルはないか?

3月にβ版リリースしてから2ヶ月ほどが経つ新SNS「ジャンブル」。
まだ不具合も直りきっていないのですが、使っていただいているみなさんの評判は良く、新しい「場」として定着しつつあるのを、うれしく思っています。

いいね! で稼げるSNS「ジャンブル」

これまで、マンガ、イラスト、小説、動画などのコンテンツのマネタイズとしては、このnoteのような「コンテンツ販売」モデルか、youtubeのような

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3月のアイデアを形にする教室が終わりました

3月のアイデアを形にする教室が終わりました

先程、アイデアを形にする教室の、3月のゼミが終わった。

先月の反動か、比較的提出課題が少なかったこともあって、講義部分を長めに取った。ピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワン』や、「ケアをひらく」シリーズなどを題材に、創作やビジネスにおける「枠組みを破る思考」について話をした。

自分としてはとても大事なテーマで、熱量を持って話せたとは思うのだけど、どこまでみなさんに伝えることができたかは、甚だ心許

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誰でも「おもしろい文章」を書けるようになる考え方

誰でも「おもしろい文章」を書けるようになる考え方

アイデアを形にする教室には、小説や脚本を書きたいという方や、自分の教育メソッドを言葉にしてまとめたい方など、「文章の書き方」を学びたいという方がたくさんいらっしゃいます。

10月末には特別講座をやることにもなっているので、少し、「おもしろい文章」を書くためのポイントをまとめてみたいと思います。

ロジックを整理する

「おもしろい文章」の最小構成要素。それは「ロジック」です。

ロジックとはなに

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受験戦争

受験戦争

平日昼下がりの喫茶店は、それなりに混雑していた。パソコンを開いて仕事をしている若い男性。噂話に興じる女性グループや、文庫本を読む中年男性といった客層の中に、いつもは見かけない、小学生らしい男の子と、その母親が丸いテーブルを挟んでいた。細身の男の子は、薄緑色の表紙の薄い冊子のようなものを広げ、その前で首をひねっている。母親は少しカラーリングの入ったショートボブの、若く見える女だった。

見るともなく

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『君たちはどう生きるか』から創作におけるテーマとディティールの関係性について考えてみました

『君たちはどう生きるか』から創作におけるテーマとディティールの関係性について考えてみました

「正しい解釈」などない

宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』について、まとめてみます。

私が観たのは、公開から約1週間のタイミングでした。今日時点になると、さすがにちゃんとしたレビューもぼちぼち出てきていますね。また、新作公開記念でテレビで『もののけ姫』が放送されたこともあって、宮崎駿監督のクリエイト全般も含めた考察や分析が、ツイッターでもいくつか見ることができます。

皆さんはそれらも

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SNSのアルゴリズム変化を理解して、これからの時代の「売り方」を考えよう

SNSのアルゴリズム変化を理解して、これからの時代の「売り方」を考えよう

6月の末に、アイデアを形にする教室の特別講座「ウェブ時代の「売り方」講座」をやることが決まったので、久しぶりに、自分の業務範囲を越えて、さまざまな業界の「売り方」のトレンドを調べています。

もちろん、「売り方」の根本の考え方は変わりません。ドラッガーの教えが今でも十二分に有効であることからもわかるとおり、マーケティングの基本的な考え方は、数年単位で変わるものではありません。でも、やはりトレンドと

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『街とその不確かな壁』は駄作か、集大成か

『街とその不確かな壁』は駄作か、集大成か

村上春樹さんの新作長編『街とその不確かな壁』を読み終わりました。最後の最後までドライブ感たっぷりの読書体験でした。

以下に、いまの時点の雑感をまとめます。もう少しまとまった、編集者視点の記事は、アイデアを形にする教室内でお伝えしようかなと思います。

すでに多くの方が言及されているように、今回の作品は、これまでの村上春樹の作品世界の延長線上で展開されています。よく言えば「集大成的作品」であり、悪

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99%の人が知らない「おもしろい」の作り方

99%の人が知らない「おもしろい」の作り方

「おもしろい」の作り方は言語化されないアイデアを形にする教室の講義資料を作っていて、気づいたことがあります。それは、「多くの人は、<「おもしろい」の作り方>を知らない」ということです。

小説や漫画、映画はもちろんツイッターやyoutube、tiktokでもバズりには、一定のノウハウがあります。「一発当てる」だけならともかく、コンスタントに数字を出す人たちは、必ず<「おもしろい」の作り方>を知って

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「なぜ私が書いたものは読まれないの?」に対する編集者の答え

「なぜ私が書いたものは読まれないの?」に対する編集者の答え

このnoteという場所自体がそうですが、今は「書いたもの」を手軽に、世界に向かって発表できる時代です。小説でもコラムでも、ほんのすこし前まで、印刷代や輸送費をかけて同人誌として出版していたものが、いまでは誰でも、ほぼコストなく発表し、読んでもらうことができるようになった。

たくさんの人が、自由にコンテンツを発表できる。
いい時代になったな、と思います。

でも一方で、こんな疑問が浮かんできます。

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クリエイターにとって理想的なSNS運用について

アイデアを形にする教室でよく受ける質問のひとつに、SNS運用があります。

どうやればフォロワーが増えるのか。どうすればバズるのか。
あるいは、どうすればSNSを、創作活動の宣伝につなげていけるのか。

確かに、大事なテーマです。ただ、講師としての私の答えは、「SNSは<必要>ですが、エネルギーを注ぎ込む場所ではありません」というものです。

創作活動に10エネルギーを注ぎ込むとすれば、SNSは1

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「マンガ新人賞の落選作にありがちなストーリー」の何が問題でどうやったら改善できるんですか問題について

「マンガ新人賞の落選作にありがちなストーリー」の何が問題でどうやったら改善できるんですか問題について

最近、ツイッターのタイムラインで、「新人が描きがちなストーリー」という話題がバズっていました。

たとえばこちら。

ツイートまとめにもなっていますね。

某誌編集者から聞いた「マンガ新人賞の落選作にありがちなストーリー」のことを思い出している。→似た傾向のストーリーが多いらしい。

ここからさらに「SFの新人賞でありがち」とか、さまざまなパターンの「あるある」が、タイムラインで盛り上がっていまし

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amazon audible総合1位になった本の話

amazon audible総合1位になった本の話

2016年刊行の『人生は楽しいかい?』(ゲオルギー・システマスキー/北川貴英監修)は、編集者として非常に楽しい仕事のひとつでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/4906790224/ref=cm_sw_r_tw_dp_C398F7RDRMHT2842HKJ8


本書は書籍としても十分にヒットしましたが、当時日本でサービスが始まったばかりのAmazonAudible

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