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#現代詩

桜の船

桜の船

溺れる   海



言葉って   魂の礎  

繋がってしまうと

宇宙にも  海にも  草原にも  行けるんだ

集合する生命は  微細な煌めき 覚え書き

見上げる星   蒼    青    碧 

揺りかごの詩   波の声    凛と鳴る音

曇り草原には   あなたのいる 

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地と水際に彷徨う

地と水際に彷徨う

起きて 太陽が微笑み

大丈夫 一緒だと 言う

夜中の目覚ましは 意味有りげに

一度だけ 澄んだような 痛みのような 音色を

搔き鳴らし 舞う 弦 爆ぜる 何か

動かないといけないから ひととき 汗

汗の中に 希望のような 闇 失望源

随分遠くで トンネル先の 正しい呼

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密やかな月灯り

密やかな月灯り

生きる場所は あなたの窓辺に

密やかに 碧い月光に乗り  

佇むでしょう

降り積もる雪

ひとひら  ひとひら

結晶は あなたへのメッセージ

ごらんよ  星は  何か言ってる

わたし  今回  八角形

夜空は風だ  気流に乗ったぞ

あと  6571話

言葉って  雪

積もり 溶けて  残る

結晶を  あなたの胸へ

詩)言葉は自由だ

詩)言葉は自由だ

言葉は自由だ
頭で生まれて口から出て行く迄の間に
いったいどれ程の旅路を渡り歩いたのか
そう誤解する程に大きくイメージを
変えてしまう事もしばしば

自身でさえも上手く操縦出来ない程の
じゃじゃ馬を生みの親でもない他人が
きちんと理解するのはあまりに難題だ

そもそも思った通りに作られていないのに
口から飛び出して誰かの耳に入ったとたん
創造主の意図を無視してさらに自由に変わる

運良くそのまま伝

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詩)言葉に託す

詩)言葉に託す

言葉に想いを込めてはいけない
言葉に希望や絶望を込めてはいけない
言葉はどれだけ美しく着飾っても
言葉に過ぎず
それ以上でもそれ以下でもない

身勝手な自慰行為は醜く
見え隠れする事は滑稽だ
言葉が滑稽ではなく
その思いに隠されるべき
執着や未練が欲望の塊に見える
即ち己の存在が滑稽なのだ

言葉には何も込めずに
ただ託すべきだ
如何様に伝わるかはわからない
如何様に伝わったとしても
ただ託せばい

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詩)書き残した言葉

詩)書き残した言葉

いつかの為にと書き残した言葉
どうにもならない落書き
幼い頃に貰った人は
使い方が分からずに無暗に投げた
誰かが受け取ってくれればいいのだが
誰にも貰われずに宙に浮く

私という存在を忘れてはいないかと
誇らしげにこちらをみつめる

気付かぬふりをしてその場を立ち去る

大声を上げる訳でも
地団駄を踏む訳でもなく
こちらから手を差し伸べるのを
静かに待っている

今の私には貴方を救えない
いつか必

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