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エッセイらしきものばかり

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何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
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2022年10月の記事一覧

散歩で交流の輪を広げる

散歩で交流の輪を広げる

 実家にマロンという犬がいまして、祖母がよく散歩に連れて行っているようです。しかし、私が実家に帰ると祖母はなぜかいつも「マロ散歩に連れて行ってほしい」と頼んできます。

 祖母が家族の中で一番マロンの世話に熱心なんですけれども、祖母はいつも「マロ」と呼ぶ。名前を微妙に間違えて覚えているようなんです。毛の色がマロンっぽいからとの単純な理由で名づけられたんですが、祖母の中にはそもそも栗をマロンと呼ぶ習

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すれ違いたい

すれ違いたい

 人とすれ違うのが苦手なんです。前から来る人をよけようとすると相手も同じ方向によけようとする。だから反対方向によけようとすると相手もまた同じ方向によけようとする。じゃあ立ち止まればいいだろうと思うと相手もまた立ち止まる。そんなことを週1回くらいのペースでやらかしていました。

 別にそれでトラブルになったりはしないんですが、やっぱりちょっと申し訳ないわけです。数秒から数十秒の出来事とは言え、相手に

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とりあえずAIにはまず買い物というものを理解してほしい

とりあえずAIにはまず買い物というものを理解してほしい

 AIとやらが何だかすごくて、もう今じゃいろんなところに活用されている。それは分かるんです。すごいし、便利だなと。

 だからと言って、何にでも活用できるかというと、そんな万能でもないようです。というか、今じゃだいぶ落ち着きましたけど、AIがすごいからって何でもかんでもできるみたいに言う人が現れて、で、それがすごいからってみんなして「すげえ」って言いすぎなんだと思うんです。AIがいろんな仕事を根こ

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逆襲のロリコンシャア

逆襲のロリコンシャア

 ガンダムは知っているんですが、大体はゲームから得た知識なんです。ですので、意外と原典に当たっていないというか、アニメそのものを見たことがほとんどないんです。

 ただ、子供のころからチラホラと見ていたようで、断片的に場面が記憶に残っています。例えば、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の終盤、シャアによって基地に改造した小惑星「アクシズ」が地球に落とされようとするわけなんですが、いろんなロボット「

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大自然が前の家をそこまで再現する

大自然が前の家をそこまで再現する

 普段歩いている道はいつまでも同じ景色ではありません。見慣れた家がいきなり解体されて更地になり、資材が運び込まれたかと思いきや、あれよあれよという間に新しい家が建ったりする。建ってしまえばどんな建築物でも「え?10年くらい前からここにいますけど?」みたいな感じで鎮座し続けるわけです。そうして、気づけば新築の家もいつもの景色に溶け込んでしまう。変化自体は起きたはずなのに。

 駅までの道のりに建つ家

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かさぶたの力

かさぶたの力

 子供の頃、暇すぎて自分のかさぶたばかり見ていた時があります。いくら暇にしたってもっと他にすることがあったと思うんですけれども、とにかくかさぶたに夢中だったんです。

 「傷が治る」というのが単純に不思議でした。自分が傷を治すつもりだろうがなかろうが、すりむいて血が出ていたところが勝手に治っていくんです。傷が治ったことを誇るでもなく、かさぶたはいつの間にかはがれてどこかへいなくなっていく。

 そ

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なぜかそれだけ覚えられない

なぜかそれだけ覚えられない

 人の名前を覚えるのは苦ではありませんし、何なら得意だと自負していたんです。職場でも、別部署の話したことない人の顔と名前まで完璧に記憶していたんです。

 しかし、私の記憶機能に思わぬ穴があったんです。きっかけは珍しく人の名前を言い間違えたからです。普通に失礼な話なんですが、相手は気にしていない様子でした。「そんなこともあるよ」と。

 以来、その言い間違えた相手を筆頭に、名前を言い間違えそうにな

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「川の様子を見に行く」とはどういうことか

「川の様子を見に行く」とはどういうことか

 台風が来るとよく現れるのが様子を見に行く人です。台風で亡くなられる方の理由としてしばしばあげられ、気象庁や各マスコミが様子を見に行かないよう訴えることが増えたように思います。

 様子を見に行くもののツートップが田んぼと川です。田んぼに関しては検索すると、水量調節という目的があるらしいというページがすぐ出てきます。

 一方で「ただ見てみたい」という衝動も原因であるとする記事も出てきました。

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プロもするミス

プロもするミス

 誰しもミスをする。これはもう真理と言ってもいいでしょう。プロもビギナーもミスからは決して逃れられない。

 もちろん、プロとビギナーが同じようなミスをすることは滅多にありません。プロのほうがビギナーよりもミスの頻度は低いでしょうし、ミスするにしたってビギナーとは段違いにレベルの高いところでのミスに違いありません。ミスもまた、プロはビギナーに比べて量も質も違うということでしょう。

 しかし、どん

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ケミカル本、ケミカルから脱する

ケミカル本、ケミカルから脱する

 友人から本をもらいました。何でも、偉い先生の講演を聞きに行ったようで、その講演者が書いた本なんだそうです。ページ数はそこまでではないんですが、内容がとにかく専門用語の羅列でございまして、一見すると、いや百見したところで何が書かれているのかよく分からないんです。表とかグラフとか画像とかもたくさんあるんですけれども、これもまた同様に分からない。きちんとした日本語で書かれているはずなんですが、特殊部隊

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字が下手でも生きる

字が下手でも生きる

 私は字があまりうまくないせいか、お店で掲げているサインの字があんまりうまくないとなんか安心するんです。字が下手な同士ががんばっていると勝手に思うわけです。ええ、本当に勝手です。

 同時に、字が下手だけど色紙にサインを書かなければならない状況を想像してちょっと心臓の辺りがキュッと縮むわけです。「あんまり字がうまくないけど、いいっすか?」と申し訳なさそうに頭を下げるところまでハッキリと思い描くこと

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斧を投げる才能

斧を投げる才能

 人には誰でも様々な才能が備わっているのはいいんですけれども、問題はどの才能が備わっているのかがなかなか分からない点であり、更に備わっている才能が分かったとしてもそれが使える環境にあるとは限らない点なんです。つまり、私も皆さんも間違いなく才能の塊ではあるんですけれども、どんな才能があるかは各々が自分で確認するなり誰かに見つけてもらうなりしなければならない。そうやって苦労して見つけた才能も時代に合っ

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何気ないスペースに失礼な先入観

何気ないスペースに失礼な先入観

 散歩していた時、何気ないスペースにゴミが出されていました。本当に何気ないスペースです。小さな子供がどうにかキャッチボールできるような広さ。それも子供がキャッチしそこない、ボールをどこかに転がせば簡単に外へ飛び出てしまうほどの広さしかありません。大地はコンクリートで覆われ、すぐそばにはコンクリートで固められた壁があります。いわゆる法面というやつですね。壁のそばで見上げるとマンションがそびえたってい

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今更なリコール

今更なリコール

 数年前に洗濯機を変えたんです。うまく脱水されないなあとは思ってたんですが、どうも本格的に壊れたようです。もう軽く15年以上は使っているので仕方がない部分もあるのでしょう。ロクにメンテナンスもしていないのに、よくここまでもったと考えるべきかもしれません。

 洗濯機を買い替えるにあたり、古い洗濯機は処分せねばなりません。その際に洗濯機の製品名とか製造番号とかを調べていたのですが、予想外の情報が出て

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