マガジンのカバー画像

「損切丸」-「日銀」編

530
「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

「キンリが来る」。ー ”2度ある事は3度ある” 「金利@3%運動」再び失敗。

「キンリが来る」。ー ”2度ある事は3度ある” 「金利@3%運動」再び失敗。

 FRBが重視している4月PCE(個人消費支出)価格指数が発表されたが、またも ”ウォール街の都合” に冷や水。「インフレ」は落ち着くどころか再加速。まさに とてもじゃないが「利下げ」を言い出せる状況には無い。|損切丸 (note.com) 。米国債は2年までの短期ゾーンを中心に "総投げ" 状態で、年内の「利下げ希望」はほぼ消滅。「損切り」の嵐が吹き荒れた。

 ずっと警鐘を鳴らしてきた「損切丸

もっとみる
「正論」を振りかざせ。

「正論」を振りかざせ。

 この発言を見たXX生命の研究員は「目が点になった」と反応していたが、「どこが?」。けだし正論だろう。特に筆者が「インフレ」転換点と見ている2016年以降、ずっと感じてきたことと同根。この主張に驚く事自体に日本の金融界の "劣化" 、ひいては社会全体の "病巣” を強く感じる。

 何が「正論」か、わからなくなってしまっている。

 思い返せば1990~2000年代の「バブル」崩壊以降、30年以上

もっとみる
「正常化」に向かう日本。ー 「もうお金を使っても大丈夫?」。 

「正常化」に向かう日本。ー 「もうお金を使っても大丈夫?」。 

 1ヶ月前、「損切丸」家は割と早く「マスク」を外したが、正直一種の "違和感" は禁じ得なかった。だが実感としては外して見ると意外と大したことはなかった。以前は*「マスク」をを外して歩いているとこちらを睨んだり、顔を背けてわざと大きく避けて通り過ぎる人達がいたが、それも今は皆無。これから蒸し暑い梅雨、夏を経て「正常化」に向かうのだろう。

 さてマーケットでは日本の「正常化」と呼べるような現象が続

もっとみる
「利下げ」しないと株価は上がらない?

「利下げ」しないと株価は上がらない?

 こう言う記事を臆面も無く書いているメディアはまず信じない方がいい。経済やマーケットの事を真剣に考えていない証拠。大体債務上限問題なんて筆者が現役の頃から度々見てきた ”政治ショー” に過ぎず、アメリカが本当に「お金」を払えなくなるわけではない。この記事が本当なら米国債は大暴落しているはずだが、実際は株価の下落を受けて買い戻されたりしている。

 こちらのパウエル議長の発言は 「利上げ」は止まるか

もっとみる
続・燻る「インフレ」の ”種火” 。ー "薪" (=金利低下)をくべたらまた燃え始めた「インフレ」。

続・燻る「インフレ」の ”種火” 。ー "薪" (=金利低下)をくべたらまた燃え始めた「インフレ」。

 燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com) の続編。

 常々 「お金」が足りなくなる? ー 米国債の「逆イールド」が示唆する危うさ。|損切丸 (note.com) を唱えてきた「損切丸」だが、「逆イールド」が成立するという事はまだまだ「お金」が余っている証拠。 "薪" (=金利低下)をくべたらまた燃え始めた。依然 ”ミンスキーモーメント” ( ↑ note. 内ご参照)への

もっとみる
続・” Rising Sun” 再び? ー "人為操作”( ≓ XXノミクス)からの脱却。

続・” Rising Sun” 再び? ー "人為操作”( ≓ XXノミクス)からの脱却。

 ” Rising Sun” 再び? ー 「当座預金」と「日本国債」の奇妙な均衡。|損切丸 (note.com) と思わせる好調ぶりから時間の問題と思われていたが、今日(5/17)日経平均が@30,000円にあっさり到達。

 果たしてこれを手放しで喜んでいいのか?

 こういう時チェックしたいのが「ドル建日経平均」( ↑ 標題添付)。現在の@30,000円 ≓ @220ドルであり、実はさほど ”

もっとみる
 ” Rising Sun” 再び? ー 「当座預金」と「日本国債」の奇妙な均衡。

” Rising Sun” 再び? ー 「当座預金」と「日本国債」の奇妙な均衡。

 再び@30,000円乗せが見えてきた日経平均が好調だ。3年ほど前までは 「公的マネーが大株主 8割」 ー 日銀・GPIFによる「株買い占め」。なぜ今更 ”表沙汰” にするのか?|損切丸 (note.com) のせいで外国人投資家にソッポを向かれ、 やっぱり凄い国「アメリカ」。ー” Rising Sun” 再び?|損切丸 (note.com) とアメリカとの対比が叫ばれてきたが、ここへきて ”黒船

もっとみる
続・「本物の危機」の時、金利は上昇する。ー 「逃げ惑うお金」の帰結は?

続・「本物の危機」の時、金利は上昇する。ー 「逃げ惑うお金」の帰結は?

 2020.3.19 「本物の危機」の時、金利は上昇する。|損切丸 (note.com) 以来の久々の続編(笑)。米国債市場で「逆イールド」などが成り立っているうちはまだまだ生温い。「金利」が下がる≓「お金」が余っている証拠。

 本当に 「お金」が足りなくなる? ー 米国債の「逆イールド」が示唆する危うさ。|損切丸 (note.com) なら消し飛んでしまう。

 それもこれも「株本位制」のアメ

もっとみる
FRB vs マーケット。ー パウエル議長は信用されていない?

FRB vs マーケット。ー パウエル議長は信用されていない?

 FOMCは予想通り+0.25%「利上げ」。声明文を読むと 燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸|note にFRBがフォーカスしているのは間違いない。加えてパウエル議長はその後の記者会見でこうも言及している:

 こうなると▼0.5~0.75%の年内「利下げ」を織り込んでいた米国債は売られるかと思いきや...。

 金利は上がるどころか逆に急低下。9月以降▼1%以上の「利下げ」を "要求"

もっとみる
時は金なり。ー 日本人が苦手な「時間価値」の算定。

時は金なり。ー 日本人が苦手な「時間価値」の算定。

 筆者の世代(50代)だと「欧米かぶれしやがって!」と批判を受けそうな格言だが、日本人は本当に「時間価値」を計るのが苦手。投資やマーケットの世界で典型が「金利」だろう。説明をしようと思うと横を向いてしまう日本人の何と多いことか(「損切丸」の読者は別)。

 テレビでもドル円や日経平均が上がった、下がったのニュースは毎日のように流れるが、「金利」の話はとんと出てこない。説明がややこしくて、筆者の母(

もっとみる