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店舗設計士の日常

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ステキなお店作りのヒントや、コツなどをプロ目線からお伝えします。インテリアデザイナーとして過ごす日々の出来事や趣味の話も。
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2018年3月の記事一覧

日常の解像度〜手廻しコーヒーミル編〜

日常の解像度〜手廻しコーヒーミル編〜

雪が降ったかと思えば6月上旬並みの暑さで一気に桜が満開になり、気づけば3月は今日で終わりだ。結局色々と手の回っていない仕事が残ってしまったけど、来月の僕に頑張ってもらうことにする。

このnoteでのコラムというかエッセイというかの雑文は、まぁ誰に当てたわけでもないのだけれど、一種の忙しさのバロメーターにもなっている。これ書けないレベルで忙しい時は、おそらく仕事のやり方がダメな時だろう。

そして

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概念崩し〜領域のバガボンド〜

概念崩し〜領域のバガボンド〜

まだデザイン学校の学生だった頃の10数年前。桑沢デザイン研究所では食っていくための技術というよりも、思想や信念みたいな軸の作り方を学んでいたように思う。

その中でも特に印象に残っている言葉がある。桑沢デザイン研究所の創始者である桑沢洋子先生の語られていたというワンフレーズ。

それは「概念くずし」という言葉だ。

桑沢洋子先生は僕が生まれる前にお亡くなりになっているので、これは直接聞いた話ではな

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NOLANDチームのこと

NOLANDチームのこと

夜間工事からの朝イチオープン立会い、そして戻って図面作業と夜間工事の手戻りが出て材料手配しつつ、昨晩はNOLANDチームでのWEBローンチを記念しての打ち上げ。(その後、数時間仮眠のち夜間工事の手戻りを直しに行って朝イチ帰宅。。。)

おいおい、マネージャーこのスケジュールどうなってんのよ?

と思ったら、一人プレイングマネージャーなフリーランスなので自己責任なのであった。。。

それにしても、昨

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今夜も月がきれいですね

今夜も月がきれいですね

夜中の2時に夜間工事を終えて帰宅。車で走る夜中の道路はすいていて気持ちがいい。深夜の靖国神社の桜並木はやたら綺麗だった。綺麗すぎて暗闇に薄桃色の花というのが不気味に見えるほどに。

それにしても、スケジュール管理をちょっと気をぬくとコレだ。ほぼ丸一日を熊本の某百貨店に出店する基本設計図を引いて使い切り、夕飯はなんとか家族と食べるも早々にかきこんで車に乗り込み日本橋浜町へ夜間工事へ。

で、終わって

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縦でも横でもない、斜めの関係づくりが道を拓く鍵になる

縦でも横でもない、斜めの関係づくりが道を拓く鍵になる

気づけば3月も最後の週。

この時期になると請求書やらなんやらのバックオフィス業務がバサッと出てきて、本業を圧迫。おまけに今月中になんとかしたいという依頼も入ったりで、だいたい月末はバタバタ。

そんなこんなで今月はまだ作業に行けていないけれど、2年ほど前から月に1〜2回の頻度で千葉県成田バイパスそばにあるトマト農家さんの直売所と農園作りをお手伝いしています。

→NOLAND

ほとんどの作業は

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ようちえん男児と女児の遊び方の差〜俯瞰と共感〜

ようちえん男児と女児の遊び方の差〜俯瞰と共感〜

本日は久々の完全OFF。

家族サービスという言葉は家族なのにサービスするとかなんか違和感があって好きではないのだけれど、ようちえんのママさん達を昼呑みに行かせるために有志のお父さんズで子供たちと遊ぶ会 in 井の頭動物園。

平日は働きまくり、日曜日も妻を飲み会に行かせるために子守を引き受けるという、旦那の鏡だよなぁ・・・という俺頑張ってる感を出すタイプのお父さんは一人もおらず。

ものすご〜く

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建築模型作りと道具たち【プロの仕事の基本は道具と段取り】

建築模型作りと道具たち【プロの仕事の基本は道具と段取り】

本日は土曜日、もう桜も満開近いしすっかり春。

今日のアルバイトさんは現場作業ではなくSOHOの自宅兼事務所に呼んで模型作り。先日色々と測って回ったので、それをホワイトモデルという真っ白なモデルで一度立ち上げてボリューム感の検証。

4歳と1歳の娘たちが走り回っていて、妻も某グルメ誌へのレシピ寄稿でなにやら料理して撮影の準備中。労働環境としてはあまり集中できる感じじゃないけれど、まぁ慣れてもらうし

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サヴィニャック展へ行ってきた

サヴィニャック展へ行ってきた

同じ武蔵小金井に居を構える友人のグラフィックデザイナーさんがポスターをデザインしたサヴィニャック展。チケットを分けていただいたので平日昼間を狙って家族4人でお出かけ。

→練馬区美術館の公式ページ

レイモン・サヴィニャックといえばグラフィック界では巨匠も巨匠だし、デザインとイラストレーションの合わせ技のような作風は今見てもなお斬新。

モダンデザインの変革のまっただ中を生き抜く中で、彼の作風が少

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吉祥寺にお店を出すことにしました

吉祥寺にお店を出すことにしました

実は今、陶芸家の友人とフードスタイリストのうちの妻との3人で吉祥寺にお店を出す準備をしている。

いや、実はもう契約しちゃったしお金も振り込んだ。思い立ったら即断即決、即行動だ。

場所は吉祥寺の中道通りの奥の方。はらドーナツやマーガレットハウエルのカフェのあるあたりの路面の1階だ。

お店を出したことのある人、出したい人ならなんとなくわかるだろうけれど、人気の町の路面の1階は家賃が高い。高くても

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日常の解像度〜朝食のバゲット編〜

日常の解像度〜朝食のバゲット編〜

寒の戻りなのか、冷たい雨が降る朝。地元のなじみのパン屋さんのバゲットをかじりながら、なんだか違和感を感じた。

「あれ?なんか味変わった?」

そういえば、珍しく一本ではなくハーフカットで店頭に並べられていたし、リベイクして切ろうとした時に外皮の柔らかい感触が気になった。

「う〜ん。粉の味は変わってなさそうだけど、柔らかくなったよね。詰まったもちもち感も減った気がする。」

妻とあーでもないこー

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オーバーストアの限界の先にあるもの

オーバーストアの限界の先にあるもの

僕の仕事は店舗設計で、色々な商業施設のテナントや施設環境から、街の路面店や展示会なんかのイベントまで手がけています。

で、今って建設活況とか言われていて、10年ぶりくらいに建設業の平均賃金が上がったりでプチバブル状態なんですね。

理由は色々あるのですが、一つは2020年に迫っている東京オリンピック。

もう一つはデベロッパーのビジネスモデルが限界に向かいつつあって、メルトダウン直前の加熱してい

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作戦はいつだって「いのちだいじに」〜勇者になりたかった僕が気づいたこと〜

作戦はいつだって「いのちだいじに」〜勇者になりたかった僕が気づいたこと〜

デザイン業界って言っても広告グラフィックから本とかのエディトリアル系にイラストレーション、 WEBデザイン、建築にインテリアにディスプレイにファッション、プロダクトもマスな車や家電から文具や食器とかまで本当に幅広い。今ならそこにUXとかフードとかコンセプトデザイナーとかいうのまである。

で、よく「なんで色々あるのにインテリアだったの?」って聞かれるのだけれど、必然的に興味の流れでこうなっただけで

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これからの時代の子育てを考える

これからの時代の子育てを考える

僕には4歳と1歳の2人の娘がいます。

長女は2年前から森のようちえんという無認可屋外保育に通っていて、次女は最近ようやく歩き始めて、来年からは長女と同じ森のようちえんに通わせる予定です。

実は僕は独立するときに「これで10年くらいは結婚は無理だ。1人で食べていくのもギリギリなのに、嫁と子供まで食わせるなんて想像できない。。。」と思ってました。

でも、世の中は色々とタイミングがあって、運良く結

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アマチュアとプロの差は紙一重だ

アマチュアとプロの差は紙一重だ

昨晩はワインショップの竣工写真の撮影で上野のPARCO_yaへ。OPENは2017年の11月頭だったから、約5ヶ月くらいたってしまった。

本当はもっと早く撮影手配するべきだったんだろうけど、繁忙期とぶつかって僕が動けなかったのと、ワイン業界もヌーヴォーからのクリスマス〜年始〜バレンタインと売れ時の連続でなかなか頼みづらかった。

このままだと次は花見がかぶりそうだし、梅雨時までは流石に寝かせすぎ

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