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97回目 "The Four Horsemen: The Discussion that Sparked an Atheist Revolution" by Richard Dawkins, et al. を読む。4人の無神論者の叫び。
1. この本を Study Notes of notari_kutari シリーズの Study で取り上げるか否か? これを読んで取り上ると決めました。
この本の本文、最初の登場者である Dr. Richard Dawkins はこの本の主題を読者に伝える為として次の通り述べておられます。
2. もう一つ別の話もあります。決心は一層固くなります。
次の引用はこの本の裏表紙にあるキャッチ
96回目 "The Match" by Alan Sillitoe を読む。短編集 "The Loneliness of the Long-Distance Runner" 収載の一遍。先輩・後輩である二人の工場労働者が誘い合ってサッカーの観戦です。
Lennox は近視の程度がやや強くなりつつあるのですが、メガネは近眼の進行を加速すると思い込んでいてその購入を拒否しています。彼に付き合って観戦したのが後輩の Fred です。会場は Nottingham の街中の競技場。Notts' が Bristol City を迎えてする一戦。以下は、誰もが引き分けで終わると思っていたタイム・アップの直前、残り10分というところで決勝点を取られ、Notti
もっとみる95回目 "Noah's Ark" by Alan Sillitoe を読む。短編集 'The Loneliness of the Long-Distance Runner' 収載の一遍です。10 才のコーリンがこわごわ初体験する「親とは異なる大人の世界」。
今回の読書対象は Alan Sillitoe の短編 "Noah's Ark" です。これは下に示すインターネット・サイトに無償公開されている短編集 "The Long-Distance Runner" に収載されている一遍です。
https://ia801907.us.archive.org/29/items/AlanSillitoeTheLonelinessOfTheLongDistance
94回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 9, 読了回)。オスマン・トルコ消滅後のパレスチナ・湾岸地域、その北に広がるイラク、石油が生む富、それら権益の分配を支配した英国。第一次大戦終了後の 100 年が行き着いた中東の世界。
BBC のジャーナリスト Simpson 氏は、ご自身の 20 年に渡る仕事を通して「Saddam Hussein という人間を調べ上げ、見つけ出した事実を書き上げられました。こうしてできた報告ですが、これ、特にサダームの行動が語られる部分は、殆ど Simpson 氏の手になる小説のようです。加えてこの小説・手記にあっては Simpson 氏自身も重要な登場人物のひとりです。
1. 面白いと思っ
93回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 8)。この本も残す処 100 頁弱です。Simpsonの一団が米軍のミサイルの標的になり甚大な被害を受けるも、取材と報道の仕事は放棄しません。
Simpson が率いる取材チームは中心的メンバーだけで7人。最初の拠点として選んだ Arbil の町のホテルでは 25 才のクルド人を通訳として雇います。この7人の一人が Commander Nariman です。Nariman は Saddam が支配するイラクから自治権を獲得した Kurdistan と称される「国」、クルド人を中心につくられた「国」の軍隊の一部隊を指揮する指揮官です。Sim
もっとみる92回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 7)。米英軍の Embedded された記者集団に加わり Kuwait から Baghdad へ向かう選択枝を採らず、Simpson は Iraq 北部からクルド人の軍団に守られて Baghdad を目指します。
湾岸戦争にひとまずの区切りをつけることになった反撃、米軍と英軍がクウェートを占拠しているイラク軍を追い払う・壊滅させる攻撃の始まりですが、この頃の出来事の流れを時系列に整理された note 記事が見つかりました。
この記事には、出来事の整理に続いてその主題であるバーニー・サンダース氏(当時下院議員)が 1991 年 1 月 17 日に行った下院での演説の詳細、演説文章と肉声の双方が和訳付き
91回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 6)。大統領は 父Bush から Clinton そして 息子Bush に替ります。無法者 Saddam の追い落としはまだ完了していません。
イラクがクウェートに侵攻・略奪したのが 90 年 8 月、連合軍に追い出されたのが 91 年 3 月でした。しかし、その後も 13 年間の長きに渡り Saddam Hussein はイラクの大統領として居残ったのです。こんな大統領には国民の暮らしを慮る余裕も理想もありません。大統領の息子二人と娘ふたり、その親よりはましかと思いきやそれ以上の悪(ワル)でした。
1. Clinton の行動を描くに
90回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 5)。Kuwait に武力侵攻したまま、Saddam が欧米勢の撤退要求を拒絶する中、1991年1月17日の夜、米軍のミサイルが Baghdad を襲います。
国連がその本部のあるニューヨーク時間を基準に、1991年1月15日 0 時を期限として、イラク軍にクウェイトから撤退する様に要求していました。
John Simpson を中心としたBBCの取材チームは欧米軍の反抗の開始を想定してイラクへの入国を果たします。そして Baghdad の有名ホテルの高層階の部屋から街にミサイルが降り注ぐのを自身の目で観察、撮影します。
イラクにこのようなタイミング
89回目 "The Wars Against Saddam" を読む (Part 4)。イランとの戦争を終えたばかりのイラクがクウェートに侵攻。今進行中のイスラエルのガザ攻撃の背景を考える。
多額の金を稼げる個人が使用人を雇う。家事雑用に始まる肉体労働、すなわち富の蓄積が不可能な労働で生きる人々の存在。この種の労働の成果を我が物にすることを「是」とする社会。 このような労働にしかありつけない屈辱に生きる人々をどうすれば(どのような構造の社会にすれば)無くせるのかなと考えながら、この本を読んでいます。
1. 4・5日で勝てるとしてイランとの戦争を開始。その戦争は8年も続き、経済は破綻。
88回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 3)。政敵どころか部下であっても出る杭と見るや射殺する。Saddam はこんな社会 Iraq の大統領だったのです。
前回の読書対象範囲の最後の節 11. POWER において、Ba'athists バース党が躍進した様子、並びにやがてこの党内で Saddam がどのように昇進したかを知りました。それは 1990 年のクェ-ト侵攻(湾岸戦争)に至るよりもかなり以前(1968 〜 1980)の話でした。
この後に続く 1980 - 2004 年、この 20 余年間、一人の人間がその最も活動的な期間である 36 ~
87回目 "The Wars Against Saddam" を読む(Part 2)。自分の興味に答えてくれる英文を読む。教材の英文を読むのと大違いです。
John Simpson のこの本は、20 才の頃の私にこれを読めていたら、ジャーナリストに成りたいと考え出していたかもしれない、私に大それた望みを抱かせていたかも知れない程に、魅力的な本です。
興味に答えてくれる本とは人生を、長い将来の生き方を考える材料です。大学入試勉強用の「英文読解演習本(300‐400頁の本)」の一冊をすべて理解し読み終えることができた人、そんなレベルに届いた人は、大人の
86回目 "The Wars Against Saddam" by John Simpsonを読む (Part 1) 。Journalist が意識すべきとする政治権力からの距離の置き方も興味ある所です。
イラクという国家、サダム・フセインの政権(バグダッド)が 2003 年 4 月に陥落しますが、それまでの二十年余りに渡りサダムの活動を追いかけて来た BBC の記者、John Simpson の取材活動をじっくりと読んでみることにします。
今回は本文の前に挿入された "Aftermath「跡に残された悲惨」" と題された節(7 Pages)を中心に本文の第4節 Daughter までを読みます。
85回目 "What Kind of Day Did You Have?" を読む(Part 4、読了回)。読み終え振り返るに、読書中に考えた登場人物の役廻りがことごとく誤り(早計)だったと気づかされます。
今回の読書対象は、このノベッラ 合計 73 ぺージの内の最後尾の 10 ページです。
1. 長めの読後感想文
読書中の誤りのひとつは、‘’What Kind of Day Did You Have?" なる疑問文です。主人公のカトリーナの一日に向けて、「あなたはこの一日を、何と気味の悪い過ごし方をしたものだね。」と揶揄する言葉と信じて読者は読み進むはず。 ところが、カトリーナがやっとの思いで帰
84回目 "What Kind of Day Did You Have?" を読む (Part 3)。世界一の Art Critic を自認する男の議論、そしてこの男に魅せられた離婚訴訟中の女。
Saul Bellow のこのノベッラ、今回は全4章の内の第3章(Pages 319 - 344)を読みます。
1. 家庭管理の単純作業部分を任せる使用人を家族のひとりとする感覚。そんな経験が無い私は戸惑います。リベラルな生き方を主張する一人である Katrina、彼女の親は民主党のシカゴ支部に所属して選挙運動に精を出していた農場主でした。この作品の主役 Katrina の今の家庭には自宅を管理
83回目 "What Kind of Day Did You Have?" by Saul Bellow を読む (Part 2)。 マルクスの著作への「いざない」もあります。
今回読むことになる部分では、主人公の一人である Victor は Buffalo の街で講演をします。そのテーマが "The application of The Eighteenth Brumaire to American politics and society … the farce of the Second Empire" です。
これは Karl Marx のエッセイ "The E
82回目 "What Kind of Day Did You Have?" by Saul Bellow を読む (Part 1) ベローの 'Collected Stories' と題された一冊(Penguin Paperback)収載の一遍
丁度 1 年間の中断となりましたが、作品集 'Saul Bellow Collected Stories' a Penguin Paperback に戻って、"What Kind of Day Did You Have?" を読むことにします。
(この一遍を読み終えるとこの作品集、全作品の読了です。)
この一遍はこの作品集の中で最も長いものです。短編どころか Novella というにも長すぎる