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そらのうた

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2020年4月の記事一覧

言葉では…

ありがとうも可愛いも
素直に受け取ることができない君の心を
撫でていたい

言葉は不意に人も現在も過去も世界さえも、既定された範囲内で象ってしまう

僕も君も不器用だ 言葉だけでは伝わらない、届かないね

例えば雪の日に公園へ連れ出して
雪合戦した君は普段より笑顔が溢れていた

雨の日 傘を持たない僕に「これ」の一言で渡したぎこちない優しさが始まりだった

少しずつ思い出が重なってくね
無理に伝え

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【出会うタイミング】

人と人の出会いは面白いと思う

小学生の時、四回連続で隣の席になったあの子と会社の同期として出会ったらどんな関係になっただろう

中学時代からの友人も出会う時期が違えば見知らぬ他人のままかもしれない

高校時代、些細なことで喧嘩したあの人とも今出会えば仲良くなれそう

大学時代、言葉と行動に認識のズレが無ければ続いていた関係があったと思いたい

今まで出会った恩師も、出会うべきタイミングで出会った

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春の約束

何かの衝撃で君が揺れるとき
僕が手を差し出して離さないからね

嘘をつくのが下手くそな僕が掲げる約束さ

君を安心させたいんだ 

言葉だけじゃない 行動に移して気持ちを伝えたい

春の花が咲き誇る風車の前でたった今
約束したよ
#詩 #日記 #毎日note #毎日投稿 #詩のようなもの #文章 #言葉

真夜中の涙

真夜中 暗い頃にcry

君は頬を水滴で濡らした

透明な何か、例えば心や声にならない思いに重きを置く
思春期を超えても君はずっと掲げている

君が優しいから、痛みが隣り合わせだから
涙を流すんだね

会ったこともない誰か、遠い空の下にいる誰かを支えたい

高尚な思いを掲げてさ 現実と向き合い時に選択に悩む

淡雪より綺麗な心の持ち主が不意に流す真夜中の涙は綺麗だ
#詩 #小説

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胡蝶の夢の如く

夢は螺旋みたいだね

いつまでもぐるぐる回って果てがないみたい

夢は想像の具現化だね

頭で描いた事柄が次々に現実になっていく

夢は舞散る桜みたいだね

若さが永遠じゃないと気付いてしまったのさ

夢は熟した果実みたいだね

青かった頃が今の自分を作り願いを叶える

夢は蜃気楼のようだね

あまりにも朧気で存在したか今じゃ怪しい

夢見る自分 夢を叶えた

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未明の刻に

君は歌う。未明から桟橋で横たわり歌を歌う。

空の色が藍色と紫と黒のグラデーションで曖昧な今に自己投影する。朝が来たら毅然とした青空と太陽が君を炙り出す。

陽が登らない頃にだけ見える世界。不安も高揚も過去も未来も、この刻だけは許容できる。

18時30分になれば星空が跨ぐ、君は誰も星を仰がない時間に自分を見つめる。

君が最も君らしいこの時刻に寝ている僕は、君を理解したそぶりを見

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画面の向こう、君の笑顔

感染拡大の最中、画面の向こう側の君が笑っている

30kmも離れた場所で君はいつもの笑顔を見せてくれる

君と電波を通して繋がっている、その事実が僕を安心させる

こんな時代に生きて
こんな状況にあって
こんな笑顔を見れて

僕は心穏やかに、不安を乗り越えられる

ありがとう
#日記 #詩 #自由詩 #エッセイ #文章 #言葉 #毎日投稿 #毎日note #継続 #オンライン #コロナウイルス  

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土は朱に染まりて涙が伝う

大陸を歩き散らばるひとびと

家屋が建ち 稲が実り 充実を知る

子どもたちは笑顔で駆け回り 

安寧は隣り合わせなはずだった

どこからか槍と矢が飛び

血の朱が土を染める 喜劇が悲劇に変わる瞬間

ただ一つの選択肢は従属 後の世代は自由であれと願い 土に還る

恋も愛も語る暇も無い 安らぎが最大の欲求だ

君が歴史という事象を構成する粒子にさえ成れないその事実ご

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咲いて散って繰り返して

桜の花が咲きました

今年もひとびとの眼と心を奪います

スーツを着たサラリーマン、フェミニンな可愛い服を着た女子大生、品の良い老夫婦

みんな桜の花びらに視線を注ぎます

私も桃色のそれに心惹かれます

とこしえに愛される桜にさえ嫉妬した、高校時代のクラスメイトの女の子

君が歳を重ねる度に失うと勘違いしている若さとか美しさ

美貌の喪失に悩む君だから君は確かに綺麗なんだ

いつ

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