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#2 動けない自分に嫌気?ゴロゴロタイムにも価値がある

生理前の不調(PMS/PMDD)が強く現れる時は何もできないくらい辛いですよね。ベッドで横になったまま時間が過ぎてゆき、そんな自分も嫌になってしまう…。
でも、それでいいんです!
今回はHANAと夏八木がPMS/PMDD期の過ごし方について対談しました。

1. 生理前あるあるのお話

HANA:生理前は動けなくて、寝たきり状態。そんな自分が情けないように感じて、負の感情のスパイラルにはまることがよくある。椅子に座るのも億劫に感じるし、眠気もMAXで、マジで全てが面倒に感じる!熊本城の石垣の岩を担がされてる感覚。(笑)この先の人生、大丈夫かな…と不安にもなるし。
夏八木はどう?

夏八木:その例えはよくわからないけど…(笑)私も同じような経験があるよ。
出勤できないことやプライベートでやりたいことが沢山あるのに何もできなかった事が悔しかった。その日一日を無駄にした気分。

HANA:うんうん、すごく分かるよ。「こんなにずっとダラダラしているなら、生きている意味がない」と思ってしまうことも多々ある。「私の人生、いつまでホルモンに振り回されるの~?」ってうんざりするしね。

夏八木:
大事なのは「私の体は休養を求めているんだ!」と考えるようにする事。そうすると罪悪感が少し薄れる!
ちなみに、私は一人暮らしをしていると、人と話す時間が少ないからか、孤独を感じてしまうことが多かった。周囲に相談したくても、メンヘラでうざい人と思われたくなくて、一人で悩んでたな。

HANA:私は特に一緒に暮らすパートナーとの距離感が難しく感じる。生理前になると自己肯定感がガタ落ちになるから、愛情がめっちゃ欲しいと思う時がある一方で、一人の時間がほしいと感じる瞬間もある。生理前になると、もはや別人化(笑)!
全てをネガティブに捉える思考フィルターが自動装着される感じ。PMDDメガネ的な。とても些細なことで傷ついて、感情のコントロールが…

夏八木:私も極度に自分に自信が無くなったよ。一時的だけど、醜形恐怖症(しゅうけいきょうふしょう/自分が醜いと感じてしまう)の様な症状になったことがある。外見のコンプレックスがPMDDの時に爆発するの。

HANA:人によって落ち込む原因は様々だね。生理前になると潜在的な悩みがより表面化するイメージ。ちなみに、怒りっぽくなることはある?

夏八木:そうだね。私もイライラしたり、集中力が低下する症状もあった。でも、一番辛かったのはやっぱり気分の落ち込みだった。

2. 起き上がれないほど辛い…そんな時の過ごし方は?


夏八木:PMS/PMDDが酷いときって、どうやって過ごしてる?

HANA:いやー、もう体が動かないから、とにかく布団で寝そべる。

夏八木:わかる!私も何もできなくて、ベッドで横たわっていたよ。
ちなみにベッドの上ではどう過ごしてるの?

HANA:主治医からは、幸せホルモンと言われるセロトニンを分泌するために午前中の軽い運動と日光浴が大切って言われているんだ。でも、症状が重い日はそんな気力も無い!だから、布団から体を回転させて、窓際に移動するよ(笑)それでカーテンを開けて、お日様を浴びて「自分偉い!」と思うようにしてる。

夏八木:外に出た方がいいって分かっていても、体が鉛のように重くて動かないんだよね。ちなみに、窓際で日光浴する時は何をしているの?本読んだりするの?

HANA:本を読む元気はないかも(笑)
Youtubeでお笑い番組を見たり、Spotifyのポッドキャストを聞くことが多い。何もできない自分を責めがちだけど「ありのままでいいんだ」って思うように心掛けてる。なかなか難しいんだけどね!

夏八木:おすすめのポッドキャストがあったら教えて!

HANA:Spotifyでチャート1位になった「奇寄怪怪明解辞典」が大好き。若い男性2人の対談なんだけど、面白いしラフな雑談だから、ずーっと聞いてられるんだよね。2人の声質が好きで心が落ち着くんだ〜。声フェチだね(笑)
夏八木はどんなことしてる?


夏八木:私は落語を聞いてたよ。特に、古今亭志ん朝さんという落語家さんが好きで、ずっと聞いてた(笑)
逆に、スマホはなるべく触れないようにしてた。ネガティブな記事やSNSを見ると、余計に気分が落ち込むから。SNSの利用時間が長いと、不安、抑うつ、孤独感が増す(1)みたい。だからできるだけ、ネットサーフィンとSNSの利用は時間を決めたほうがいいかもね。

HANA:え、落語⁈渋すぎる(笑)周囲に落語を聞く人はいないから衝撃。

夏八木:元々、伝統芸能が好きだったの。学生の頃から、一人で歌舞伎や落語を見に行ったこともあったよ。
映画やドラマは目が疲れるし、内容によっては気分が落ち込む事ない?
その点、落語は耳で聞いて楽しむものだから、目も疲れないし、話の内容も明るいものが多い。

HANA:確かに音声コンテンツは聞くだけだから手軽だね。

夏八木:あと最近は、ノラ・ジョーンズ(アメリカのジャズピアニスト)の音楽を聴いてるよ。歌声とピアノの音色が私にはすごく心地いい。
そういえば、HANAがくれたキャンドル、とっても良かった!ゼラニウムの香りだったよね?それがきっかけで、私もゼラニウムのアロマを買ったよ!

HANA:そうそう!正直、まだアロマのPMS/PMDD効果はあまり実感できていないけど、好きな香りを嗅ぐこと自体が癒しや気分転換になっているよ。ちなみに、主治医の先生が「PMS/PMDDにはゼラニウムやラベンダー等がいいよ」って教えてくれた。でも効果があると言われているアロマでも、苦手な香りであれば、逆効果みたい。
アロマ以外にはインドの線香を焚く。エスニック系だから好みは分かれると思うけど。あと、顔や全身に直接使用できるフレグランススプレーを愛用してる。

夏八木:私が持っているアロマオイルはローズ•ゼラニウムっていう香り。アロマストーンに垂らすタイプを愛用してるよ!たまにフワッと香りがして、心地いいんだよね。私も正直アロマでPMDDが改善した実感はあまりないんだけど、リラックスはできる!

HANA:PMS/PMDD期の「私のトリセツ」が出来上がっていくといいね。

3. おすすめ過ごし方・コンテンツ・グッズ

・何事も完璧を目指さない。もし納得できなくても「まあ、いっか」と言ってみる。
・どんなことでもいいから自分を褒める。スマホのメモや日記に書くとGood。例)1回起き上がれた・ご飯食べれた・気分転換にYoutube見れた
・ハーブティー/アロマキャンドル/アロマオイル
・お気に入りの音声コンテンツを見つける。音楽・ポッドキャスト,etc.
 ※他にも沢山あるので、続きは別の機会に紹介します。

4. 心がホッとする本のコトバ


私達が落ち込んでいる時に支えになった「本のコトバ」を紹介します。

元気がない時に動かないことは、決してネガティブなことではなく、むしろ「エネルギーをたくわえる」というプラスのこと。家でだらだらしていると、もっと不安になったりもしますが、長い目でみればちゃんとパワーをたくわえているということ。自分の体と対話をしながら動いたほうがいいか、動かない方がいいか決めていけばいいなあって思います。
澤登和夫(2013)『人生をやめたいと思ったとき読む本』東京経済新報社 p.74 
今の人はみんな、「何かしなければ」と思い過ぎるんですね。何かをしていることが当たり前で、何もしていない人はサボっていると思われるのが現代ですけれども、時々は何もしないでボーッとしているという時間を持った方がいい。...「何もしない」というのは、一見非生産的に見えますけれども、実は新しいものを創造する前の大事な過程なんですね。
河合隼雄,谷川浩司『「あるがまま」を受け入れる技術』PHP文庫 p.168,170

“仲間はここにいます。
同じ悩みを抱えている仲間として、一緒に語り合いましょう。”
by HANA&夏八木 
#NoMoreTaboo

<参考文献>
(1) 堀田秀吾(2022)『世界の科学研究から導き出したコミュニケーションの大誤解』大和書房 p229-p231

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