とりどりのいろの 言葉を 拾いあつめるのに 時おり疲れて わたしは なにをしていたか わからなくなり 咽び鳴いている この形だったか… この色だったか… はたまた こ…
前に出たがる人に 譲っただけ 群れたり 集うのは 苦手だわ… 面倒だし 疲れるし 目立つことは好きじゃない 小説家にも 詩人にも エンターティナーにもなりたかないの…
裾を掴んで 駄々を捏ねたりしない ただ 夏は終わるけど… 辛かったとだけ 暑かったとだけ 忙しかったとだけ 祭りの喧騒が 目の前を過ぎてゆく寂しさみたいに 秋の名乗…
窓辺にて 神妙な顔する我は神鳴りを待つ 叱りを受ける子の如く 夏雲は育ちに育ち 高く厚く 胸の不安のそれに似て 震える 向日葵も虫取り網も 線香花火も夢かと思う良き夏…
わたしが子どもの頃過ごした故郷は田舎だったし 自然が当たり前にあった。 夏は 今の如く狂ったように暑くなく 日も落ちれば 涼風が吹いた。 田んぼの畦道の水路には…
遠く迄行く暇も お金もなかったので… だからといって 長く続いた 流行病の制約も緩んだようなので… 許されるという有り難さを 少し味わいたくて 週末のドライブもわ…
讃え 褒められた花々も 枯れて仕舞えば なんの木だったか 忘れられる かつてあなたは なんの木だったか… かつてあなたは どんな花を咲かせたか… 尋ねたところで 過去…
五月の風は 心地よい ほんとうに 口に含んだら ミントのゼリーのような 味がするのではないかと 思う… わたしの大好きな 立原先生の 詩に違わない… 五月の空は 美…
休み初めは 曇り空 みんなは休み 明日から我は 普段通りに 商う皐月… 皐月の薔薇は 凛として 自信あり気な 淑女の顔で ツンと澄まして 尖ってイル 風は 湿気を少…
ささやかな 場所にジャスミン 二度植え替えて 我が背丈と等しうなりぬ 名を羽衣と言う 真白なるジャスミンの 香りただよふ 五階の窓辺 もう今年 いよいよ終いとなりぬ哉 …
汚れや疲労を洗うように 雨が降り続いている 黄砂や花粉に塗れた街も わたしも… ただ…わたしは懇々と眠る 眠る… 一週間の疲れは 眠ることでしか解決しない キツイニ…
花曇りの春は 過ぎ去るようで… 菜種梅雨の 寒さも ゆるゆると去るようで… 雪解け水が 小川のせせらぎに 同調するように… いつの間にか何もかも 水彩の淡いものが …
我慢して我慢して 見つけた春は 名残の桜を 満開にして 急ぎ経つ支度する佐保姫を 暫し暫しと引き留めて いるようでありました 〜幻想春〜 いつの季節も美しいけれど 寒…
目を閉じて 春らしき陽を 浴びてみよう 節目の日には 胸が 騒ぐ わたしたちが年を取るのか それとも 置いていかれているのか 時折 考えます あの日で時を止めた人と…
満月の 後に欠けると知るからこそ なお 麗しき 満月 それと 同じに 出逢いあっても 後に別れてゆく人を 愛しく想う 今宵殊更… 初めが あり 終わりがある 満ちれば 干…
nakiusagi
2023年10月21日 23:23
とりどりのいろの 言葉を拾いあつめるのに時おり疲れてわたしは なにをしていたかわからなくなり咽び鳴いているこの形だったか…この色だったか…はたまた こちらだったか…天は 素知らぬ顔をして更に言葉の雨を降らせ続けてもう わからなくなる…光や風やあらゆるものも言葉を万華鏡のように変えて見せ時の流れも力を貸すから手に追えず…おろおろする…純粋な目をした 言葉を持
2023年10月14日 10:48
前に出たがる人に譲っただけ群れたり 集うのは苦手だわ…面倒だし 疲れるし目立つことは好きじゃない小説家にも 詩人にもエンターティナーにもなりたかないの…ロマーニみたいに流離っていたいだけ…誰かになって役を得ると 地に縫われて動けない…生涯 蒲公英の綿毛がいい…無責任な?そうかもね…地に縫われ 枯れてゆくのと何処かの地で 人知れず果てるのは…だけ
2023年8月26日 21:17
裾を掴んで 駄々を捏ねたりしないただ 夏は終わるけど…辛かったとだけ暑かったとだけ忙しかったとだけ祭りの喧騒が目の前を過ぎてゆく寂しさみたいに秋の名乗りを挙げる花を最初に見つけた 安堵も混じり空を見上げれば千切れた雲の隙間から 高く青い空不思議な星に生まれたわたしたちは糸巻きするみたいに季節を巻き取るまだ暑いけど夏と呼ばない涼しくもないのに秋という季節新
2023年8月6日 18:17
窓辺にて神妙な顔する我は神鳴りを待つ叱りを受ける子の如く夏雲は育ちに育ち高く厚く胸の不安のそれに似て震える向日葵も虫取り網も線香花火も夢かと思う良き夏は遥かに静か遥かに涼し夏詣の村の社の階段を苔の香りも心地よき蜻蛉と詣でた 忘れ得ぬ夏
2023年7月8日 18:51
わたしが子どもの頃過ごした故郷は田舎だったし 自然が当たり前にあった。夏は 今の如く狂ったように暑くなく 日も落ちれば 涼風が吹いた。田んぼの畦道の水路には 夕暮れを知らせるように蛍が飛び交い 親に許しを得て近所の水路の脇へ蛍を見にゆくのは 夏の短夜の楽しみの一つ。夕涼みを兼ねて どこかしらの近所の大人が出てきて子どもたちを見守り なんとも長閑かなよい風景だった。わたしは一度虫取り籠
2023年6月3日 16:30
遠く迄行く暇も お金もなかったので…だからといって 長く続いた 流行病の制約も緩んだようなので…許されるという有り難さを 少し味わいたくて 週末のドライブもわたしの小旅行なのです。三浦半島は わたしの大好きな場所で 何かしら懐かしい場所。今日は 走水神社へ…わたしの夢枕に現れて以来…時間ができたら 節目には参拝に行く。そのおかげかさまざまな危難から避けられた。ご存じの参拝者は少
2023年5月20日 18:13
讃え 褒められた花々も枯れて仕舞えばなんの木だったか忘れられるかつてあなたはなんの木だったか…かつてあなたはどんな花を咲かせたか…尋ねたところで過去のこと如何に見事に咲かせようとも如何に人々を惹きつけようともたまゆらの夢…うつそみの微睡に見る幻…何にありがたくて手を合わせていたのか…目覚めたようで生まれてこのかた一度も 目を覚まさぬまま死んでゆくような
2023年5月7日 20:29
五月の風は 心地よいほんとうに 口に含んだらミントのゼリーのような味がするのではないかと思う…わたしの大好きな 立原先生の詩に違わない…五月の空は 美しい多分一番きらきらしている夏空よりも 緑色してきらきらしている翡翠と アクアマリンを重ねて覗きみたよう…五月の雨は 梅雨よりも晩秋の霧雨よりも冬の長い夜の雨より憂鬱わたしの心を濡らすならば明るい花が咲き乱れる
2023年4月30日 20:21
休み初めは 曇り空みんなは休み 明日から我は普段通りに 商う皐月…皐月の薔薇は 凛として自信あり気な 淑女の顔でツンと澄まして 尖ってイル風は 湿気を少し帯び括りし髪を くしゃくしゃにするシャツはアイロンかけ忘れままよと 出かけたわたくしはなを 小さき生き物とナル翠濃すぎて 酸素は多く肺に吸い込み過ぎて咳混む…抗う力も無いわたし窓辺の鴉が覗き見る黒曜石よりう
2023年4月22日 20:50
ささやかな場所にジャスミン二度植え替えて我が背丈と等しうなりぬ名を羽衣と言う真白なるジャスミンの香りただよふ五階の窓辺もう今年いよいよ終いとなりぬ哉良く咲きし年散るも潔く花も人もかくあるべしと教えられ散りにし花も残り香ぞ良き
2023年4月15日 20:56
汚れや疲労を洗うように雨が降り続いている黄砂や花粉に塗れた街もわたしも…ただ…わたしは懇々と眠る眠る…一週間の疲れは 眠ることでしか解決しないキツイニコチンも ヘビーなカフェインも…真逆の身体に良い無農薬の野菜も 香りの良いハーブも…解決の糸口ぬらない。夢の中で凡ゆる冒険をしなくなるまで眠る…夢の中で穏やかに眠れるまで眠る。若い頃の休日とは違う…知らないうちに花
2023年4月6日 22:44
花曇りの春は過ぎ去るようで…菜種梅雨の 寒さも ゆるゆると去るようで…雪解け水が小川のせせらぎに同調するように…いつの間にか何もかも水彩の淡いものが滲んで溶け合うように…春は限りを決めている協調できなかったわたしだけガラスに閉じ込められた人形みたいに佇んでいる交差点の後ろのビルの片隅スプリングコートはいくつになっても似合わずイラつきながら 蹴り出した一歩
2023年4月1日 21:10
我慢して我慢して見つけた春は 名残の桜を満開にして急ぎ経つ支度する佐保姫を暫し暫しと引き留めているようでありました〜幻想春〜いつの季節も美しいけれど寒さを掻い潜り 長雨でお預けを 頂戴した分有り難さは 増すというもの…ほぼ春の去り逝かむとすその刹那花の風吹に前も見えねばあわあはわと 夢見心地 万華鏡の中に居て迷い込むやうなり風の吹くたびカタカタと色が変わ
2023年3月13日 21:40
ホワイトデー 短歌一度とて返礼などはせぬ きみの1日早い 白き日の菓子萌黄色の缶に品良く納まるハートマシュマロの柔らかさゆえ 込み上げる熱言葉無くて後ろ姿をみるばかりの いつ咲く花や 散る花や桜花の如キきみ
2023年3月11日 21:41
目を閉じて 春らしき陽を浴びてみよう節目の日には胸が 騒ぐわたしたちが年を取るのかそれとも 置いていかれているのか時折 考えますあの日で時を止めた人とあの日から進まねばならなかったわたしたちは ほんとうはどっちが辛かったのか と…いえ 詮無いことはよしましょう辛いのは同じ…さくらはもうすぐ 咲くんでしょう?花粉症が 酷いんでしょう?だったら 山も海も豊作
2023年3月7日 19:59
満月の後に欠けると知るからこそなお麗しき満月それと 同じに出逢いあっても後に別れてゆく人を愛しく想う今宵殊更…初めが あり終わりがある満ちれば 干るのもそれに同じで自然の中の 決まり事の厳しさとあっけないほどの潔さ…有無を言わせぬ大いなる流れ…わたくしは 小さくて右往左往しているそれがたまらなく切ない…今 触れた君の指のぬくもりをいつか忘