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私が思う私が存在する
仕事から帰り、一人夕食を食べて物思いにふける時間が何よりも幸せだ。
孤独の作業の中にこそ思想の深淵が垣間見えるのだ。
私はそう独り言を言いながら、ゆっくりと今日の記憶の糸を手繰り寄せていた。
何処かで誰かが言った言葉を思い出す。
そう、そうだ、あの言葉だ。
現実は自分に取り入れた時にフィルターにかけられ、そして自分の中から表出する時にさらにフィルターにかけられる。
現実は二重の意味で編集されるの
純粋にカントは難しい
「経験から独立して生まれる認識を、アプリオリな認識と呼んで、経験的な認識と区別することにしよう。」『純粋理性批判』カント(中山元訳)
私の中に経験から独立した何かが存在することは私自身は意識した事はなかった。きっと普通に経験したことと経験する前から存在していたことは融合して僕の中に在るモノとなっている感じがする。でもそこをしっかり別で分けることから何かが始まるんだ。
私は何度目かの挫折で読
騎士団長殺しを読みながら
小説を読むときはブラック珈琲を入れてから。
私はカップを出し、ドリッパーにペーパードリップをセットし、モカの粉を1杯半入れてお湯を注いだ。
珈琲は障害者施設から購入したものだが、なかなか味わい深い。
私は椅子に座りながら、読み進めていた文庫本を開いた。
村上春樹の騎士団長殺し。
彼の文体は以前読んだIQ84の3人称から1人称に戻っていた。
私としては彼の一人称の文体も好きだが、以前の三人称の文体も
独りと二人の大盛りイチゴパフェ
「不安定な心の中に何を注入すると安定するか知っていますか?」
大盛りイチゴパフェを食べながら、彩香は僕の目を見つめた。
真剣だ。
そしてとても美味しそうに食べている。
僕は真剣に自分のメロンパフェを見つめて考えた。
「砂糖・・・かな」
彩香は僕の顔をじっと見て、
「正解!りょうくんは分かっているね!」
そう言って、イチゴにフォークを刺して口に運んだ。
幸せそうだ。
確かにスイーツは人を幸せにする。
小説から言葉の力を考察する
最近詩について考える。
小説とは違って、言葉のセンテンスは短く、それでいて力強い。
そこに惹かれる私がいる。
その言葉の奥深さや表現力について考える。
言葉は奥が深い。
それにしても私は長い文が書けなくなった。
昔は長い文章、長い日記を書けていた。
長いからと言って良いものではない。
かといって短い文章の中に魂や力を込めることがまだ出来ない。
長い間、小説から離れていたツケが回っ