小説の物語と福祉の物語が交わる場所

ちょっとずつ小説を書いています。
あまり推敲はしないで自分の中に生まれた言葉をそのまま書いている感じです。
福祉の仕事をしていると、色々な言葉に出会います。
そして僕自身も色々な言葉を紡ぎながら相手と話していきます。
言葉と言葉が出会うときに物語が生まれ、それが僕の人生、相手の人生の物語に織り紡がれていきます。

小説も同じように言葉の織り紡がれていく向こうに物語が生まれていきます。
ただ小説を書くのはとても難しい。
小説は文章の自己満足ではいけないと僕は思うのです。
そこには物語があり、エンターテイメントとしての楽しみもないといけません。
読んでいるときに相手が面白いと思う文章を紡いでいくのはとても難しいことです。
しかし難しいから書かないという理由にはなりません。

頭の中ではこんなに物語が動いているのに、文章にすると全然物語が動かなくなることはよくあることです。
だからこそ書かないと言葉が自分のものになっていかないのだと思います。

福祉の仕事をしていると色々な言葉を紡ぐことを先ほど書きましたが、経験を積むと臨機応変に言葉を紡ぐことができるようになります。
話し言葉はこんなにもスムーズに出てくるのに、いざ書くとなると絞り出すような感じになるのは何とも不思議な話ですね。
でもそこにこそ書くことの醍醐味もあるのだと思います。

そういえば福祉の仕事の現場はリアルの固まりです。
でも小説の話はフィクションの世界であります。
フィクションの世界はどこまでも自由のはずなのに今の僕にはとても不自由な世界です。
それは言葉をうまく使いこなせていないからでしょう。
逆にリアルの世界でもそこまで言葉をうまく使いこなせていたのかとふと疑問に思いました。
実はまだまだ言葉の奥底にたどり着いていないのではないか。
そんなことを思っています。
だからこそ今僕は小説を書き始めているのかもしれない。
ちょっとだけわくわくしている自分もいます。

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