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岩手、青森へ。


2024年6月29日(土)

東京を旅立ち、新幹線はやぶさで岩手から青森へ。
八戸より東で、十和田より南のエリア、三戸町とか南部町とかの岩手との県境あたり。
この辺はなかなか行く機会も無いだろうなぁと思って、探ってみようと思った。
八戸で降りて、在来線で山の方へ向かう予定だった。
でも、新幹線に乗っていると、八戸の一つ手前の駅が岩手の二戸で、二戸で降りれば、在来線で目当てのエリアを通って八戸に出られることに気付いたので、とりあえず二戸で降りてみることにした。

電車の乗り継ぎをミスり、しばらく待ち時間が出来たので、歩いて県境を超えて青森
に入ってみようと思った。
が、Googleマップによると3時間近くかかる。
しかも予想以上に暑い。
風が少し冷たいぐらいで、日差しや気温は東京とほとんど変わらない。
既に森の中からセミの鳴き声が聞こえる。
これは徒歩での越境は諦めた方が得策だと思い、近所にあった日本酒、南部美人の酒蔵に行くことにした。
酒蔵や蒸留所なんかのお酒造りの場が好きで、前はよく見学に行っていたんだけども、最近はめっきり行かなくなっていた。
めっちゃ久々の訪問だ。
南部美人は特別好きなお酒とかではないけども、東北の銘酒の中でもよく見かける銘柄なので、名前はよく知っている。
ちょうどワンコインでお酒と地域の特産品を活かしたおつまみを楽しめるイベント(https://www.nanbubijin.co.jp/info/event/30173/)をやっていて、最高だった。
お酒もおつまみも本当に美味しい。
特に、南部黒牛のフィレステーキと野田村の塩は素晴らしかった。
酒とつまみを嗜んで、蔵や地元の方々と話し、既にこの旅の満足度は90%ぐらい満たされてしまった。
南部美人、家に帰っても買おう。
特に、夏限定の「夏酒 Breezy」というのが好みだった(https://www.nanbubijin.jp/shopdetail/000000000208/)。

IGRいわて銀河鉄道に乗り、青森県内に入ると、そのまま青い森鉄道の路線に乗り入れて、八戸の方へ。
両方の私鉄に乗れて嬉しい。
銀河鉄道、素敵。
IGRは「Iwate Galaxy Railway(=いわて銀河鉄道)」のことらしい。

八戸に近付いてきて、土地の傾斜が緩やかな平地になってくると、一気に田んぼが広がってくるんだけども、それまでの山間部ではほとんど田んぼが無い。
今はともかく、昔はどうやって暮らしていたんだろうか。
山仕事で得た材木や栽培した果物を売って、米を買っていたんだろうか。
厳しい暮らしを想像する。
今は、りんごやさくらんぼの栽培が盛んらしい。
これから、このエリアの果物を見かけたら、是非買おう。
今日見た景色のことを思い出しながら味わおう。
そして、ここではそんな暮らしからどんな民話や芸能文化のような民間伝承が生まれたんだろう。
調べてみよう。

八戸に着いて、八食センターというデカい市場(https://www.849net.com/)を物色した。
イカ、タコ、カキ、ウニ、ヒラメ、サバ・・・地元で水揚げされる魚介類は安くて立派で素晴らしい。
マンボウの切り身と共に腸まで売っていたのには驚いた。
あと、夜に行ったスーパーでカツオの切り身が売っていたのにも驚いた。
大阪でも東京でも見たことが無い。
塩焼きとかにするんかなぁ・・・カツオの塩焼きか・・・食べてみたい・・・っ!!
旅に出た時は、市場やスーパーで魚介類を見るのが本当に好きだ。
ワクワクする。

種差海岸という所(https://visithachinohe.com/course/tanesashi100/)に行ってみたかったんだけども、時間が無かったので、その手前の蕪島という所(https://visithachinohe.com/spot/kabushima/)に行った。
日本最大級のウミネコの繁殖地らしいので、鳥好きとして見ておきたいな、と。
そう言えば名前を聞いたことがある気がする。
蕪島があるのは八戸市鮫町という地域で、最寄り駅の名前も鮫駅。
駅前には大きな鮫の口の模型があって、USJのジョーズのアトラクションみたいだ。
現地に行ってみると、想像より遥かに強烈だった。
おびただしい数のウミネコが、小島と、島の頂上にある蕪島神社を埋め尽くしている。
鳥たちは鋭い目で、なんだお前という感じで見てくる。
カワイイんだけど、ちょっと怖い。
当然、「ニャーニャー」という猫っぽい鳴き声もスゴい。
そして当然、糞もスゴい。
小学校の頃ニワトリを飼っていたあの空間みたいな匂いが島中に満ちている。
鳥好きを自称しているけれども、これはかなり強烈だなと思った。
普段都会で暮らしていると、人間の暮らす空間に鳥や生き物たちが侵入してきたような気分になるけど、ここは逆に、ウミネコの空間に人間なんかが侵入してしまった感じになる。
自分はお呼びでない侵入者だ。
そりゃ、あんな目にもなる。
そう考えていると、普段生活している都会だって、勝手に人間の物みたいな気になってるだけで、誰の物でもなくて、どんな生き物も一緒に暮らしているんだよなぁと思う。
人間はその一部に過ぎない。
慎ましくいたい。

青い森鉄道で青森市へ。
夕焼けに照らされた陸奥湾が美しい。
夜はイオンで買った魚介類をツマミに、公園で舌鼓を打ち、ネカフェで寝た。
良し悪しはともかくとして、地方旅はイオンとネカフェに支えられている(ローカルスーパーとゲストハウスの多い沖縄を除く)。
カツオの刺身とにしん寿司、美味しかったなぁ。
北の海は、豊かだ。

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