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当事者であること

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誰のための「理想の子育て」なのか

誰のための「理想の子育て」なのか

妊娠6ヶ月になりました🤰妊婦生活も半分きったところです。
 
こんなnote書いてるのに、子どもが生きて産まれなかったら、どうしよう・・・と思い、怖くなりながら書いてます。
 
コロナ禍の中での出産は、正直、マイナスなことも多いと思うのですが、そんな中で大切な気づきがあったので、残しておきます。
 
✱ ✱ ✱ ✱ ✱
 
わたしは、人との関わりが苦手です。怖くなって、逃げ出したくなります。
 

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本質的でありたいから、もぐることにした【引っ越した&転職したよ】

本質的でありたいから、もぐることにした【引っ越した&転職したよ】

実は3か月前に引っ越し&転職しました!

今回のハイライトは、当事者を降りて、就活したこと。

わたしは子どもの頃からずっと、自分の生い立ちのストーリーで、たくさんのものを得てきました。お金も、仕事も、人間関係も。傷でつながったものばかり。

今回は、久しぶりに自分の当事者性を語らず、ストーリーでの共感を得ない形で就活できました。
 
なんとなく、自分の人生にとっても、第2のステージに立ったのかな

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もう一度、人の力を信じてみたくなった #soar応援

もう一度、人の力を信じてみたくなった #soar応援

こちらの記事には、ウェブメディアsoarの3周年に向けて、soarメンバーやsoarライター・これまで記事に登場した方たちがsoarへの思いを綴ったコラムを掲載しています。

「#soar応援」キャンペーンのお誘いをいただいて、いろいろと昔のことを思い出した。

そのひとつが中学時代のことだった。

わたしは中学生のとき、ラジオが大好きだった。ちょうどその頃、家も学校もなんとなく楽しくなくて、どこ

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選択肢は「知る」ことから始まる

選択肢は「知る」ことから始まる

社会的マイノリティの人々の個別の物語を通して、可能性が広がる瞬間を描くメディア「soar(ソア)」。

この前、soarで自分の生い立ちと経験からの気づきを書く機会をもらった。

“生きづらさ”もちゃんと見つめたい。だって私の大切なアイデンティティのひとつだから。親との関係に苦悩した子供時代を経て、菊川恵さんが気づいたこと

soarで書こうと思ったのは、「ひとつの事例になりたい」と思ったからだ。

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「暗闇の中にいる人」に届きますように

「暗闇の中にいる人」に届きますように

あー、こんなに「誰も置いてけぼりにしない」本には初めて出会った。

この前、『暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由』という本を読んだ。

これは、不登校・中退・引きこもりなどを経験した人に向けた個別指導塾「キズキ共育塾」を運営されている安田祐輔さんの半生を描いた本だ。

内容紹介にも書かれているように、安田さんは起業までに様々な経験をされている。

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心の痛みは誰にも測れない

心の痛みは誰にも測れない

当事者は語れない、と言われる。

「語れない」という言葉には、困っている人は「自分が何に困っているのか分からない」「困りごとを言葉にできない」という意味が込められている。

自分が何に困っているのか言語化して伝えられる人は、「真の当事者ではない」と言われることもある。

この表現には、心が痛む。

なぜ心が痛むのか。

それは、真の当事者こそがサポートすべき人であり、それ以外は対象者ではない。そう

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乗り越えた自慢を聞かせてくれ

乗り越えた自慢を聞かせてくれ

「幼いころに“虐待”を受けた子どもは、脳が萎縮する」
「子ども時代に家庭で傷ついた経験が、大人になってからの人格形成に影響する」

それは、分かったからさ。
じゃあ、大人になった私たちは、どう生きればいいんですか?

「事実を伝える」という名目で生まれた、虐待やDVのルポタージュ。

クリックされるために、煽るかのように「鬼畜」「罵る」「悲劇」という衝撃的な言葉ばかり並べられたタイトル。結末はきま

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支援を超える「ありのままの肯定」

支援を超える「ありのままの肯定」

「子どもの頃、どんな支援がほしかった?」と聞かれることがある。

私は学校から見過ごされた経験も、福祉につながった経験も、両方持っている。見えるか、見えないか。そんなギリギリのラインにいた子どもだったのだと思う。

そして今は、子どもや家族をサポートをする側になっている。

サポート側の立場も分かるからだろうか。「どんな支援がほしかった?」そう聞かれることが多い。

そんな時、「本当に求めているも

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当事者性に潜む、暴力性から抜け出す

当事者性に潜む、暴力性から抜け出す

人に厳しすぎることを、いつも反省している。

ある日、はたと気づいたこと。それは、子どもの支援に携わる人に対して、特に厳しいまなざしを向けてしまうことだ。

どんな組織に所属している人も、みんなそれぞれに想いを持つ優しい人たちばかりだと思う。

それなのに、特別厳しいまなざしを向けてしまうのは、「同志」としてではなく、「当事者」としてのまなざしで見つめているからかもしれないと気づいた。

支援を受

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母の死を、誰も知らない

母の死を、誰も知らない

母が亡くなって、10年。

もう時効にしてもいいよな。そう思い、過去のことを少しだけ。

当時、どういった心の動きがあったか、何が必要だったのかについて、子どもから見た描写を残しておこうと思います。

事例の一つとして、役立ててもらえることを願って。

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「あの日」のこと14歳の秋のことだった。

9月半ば、学校はお休みで、家にいたのは父

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里親推進へ。当事者の立場から「新しい社会的養育ビジョン」について思うこと

里親推進へ。当事者の立場から「新しい社会的養育ビジョン」について思うこと

厚生労働省は「新しい社会的養育ビジョン」の中で、未就学児の施設入所を原則停止するという方針を提示し、より家庭に近い環境で子どもを育むために里親への委託率75%以上を目指すと発表しました。
 
資料の名前が「社会的養護」ではなく、「社会的養育」だということ。それが「社会で子どもを育んでいこう」というメッセージのように感じて、嬉しく思いました。
 
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