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【重要】防衛機制・危機的状況に対する心理メカニズム ②未熟な防衛
こんにちは、Medです!
前回に引き続き「防衛機制」を取り上げます。
「防衛機制」とは、簡単に言うと「危機的状況に陥った時にそれに適応しようとする心理メカニズム」のことで、成熟~病的まで4段階の過程が存在しています。
今回は「Vaillantによる分類」のうちの「未熟な防衛」にスポットを当てます。
当ブログ執筆にあたり、参考にさせて頂いた各種参考サイト様、画像サイト様には心より感謝の意を表します。
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①概要
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まず最初には「防衛機制」の意味について解説します。
防衛機制(ぼうえいきせい、defense mechanism)とは、危険や困難に直面した場合、受け入れがたい苦痛・状況にさらされた場合に、それによる不安や体験を減弱させるために無意識に作用する心理的なメカニズムのことである。
出典:看護roo!より引用
つまり「危機的状態」の際に、「どう心で対処するか」という「心の働き」のことです。
この「防衛機制」には「精神の発達段階」に応じて4つに分かれています。今回はそのうちの2つ目である「未熟な防衛」にスポットを当てます。
まず「未熟な防衛」ですが、多く診られる年齢は次の通りです。
未熟な防衛機制は、成人に見られることもありますが、3歳〜15歳に多く見られる防衛機制です。
出典:キャリアコンサルタント ドットネットより引用
またこうした未熟な防衛を成人期前後以降も持ち続けているのが「クラスターB群パーソナリティ障害」です。
この「未熟な防衛」には次のような種類があります。
・行動化 ・病気不安症
・取り入れ ・理想化
・受動的攻撃行動 ・投影性同一視 ・投影
・退行 ・身体化 ・希望的観測
参考:Wikipedia
今回の記事では、各規制のまとめと事例などを分かりやすくお伝えできればと思います。
②「未熟な防衛」の種類
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◆行動化
抑圧された衝動や葛藤が問題行動として表出すること[5]。具体的には性的逸脱行動、自傷行為、自殺企図、暴言、暴力、過食、拒食、浪費、万引き、薬物依存、アルコール依存などが挙げられる。
出典:Wikipediaより引用
別名「アクティングアウト(Acting Out)」とも言います。
特に「境界性パーソナリティ障害」で顕著な問題行動であり、自制困難な感情や衝動を制御しきれずに行ってしまうものです。
◆病気不安症
深刻な病気への過度の心配や思い込みの状態
出典:Wikipediaより引用
病院などで「異常なし」と言われても、「やはり自分は病気であるように思う」状態が長期にわたって続く状態のことです。
◆取り入れ
投影と逆で、他者の中にある感情や観念、価値観などを自分のもののように感じたり、受け入れたりすること。特に他者の好ましい部分を取り入れることが多い。発達過程においては道徳心や良心の形成に役立つ。
出典:Wikipediaより引用
よく少年が「あのサッカー選手みたいになるんだ!」と言ってその選手の「髪型」「服装」「技術」「口癖」を真似たり、少女が「あのアイドルみたいになりたい!」といって「髪型」「メイク」「ファッション」を真似たりするものです。
ですので、18歳くらいまでの学生など、発達段階の人物においては正常のものです。
しかしながら、学生であってもあくまで「その対象の公開(許容)範囲」のみに留めるのが正常であり、その対象の「不可侵の領域」まで侵してしまったり、人権侵害や違法行為までしてしまうようだと、その異常性を色濃くします。
特に未開示である「私生活」や個人の「行動」などの「プライバシー」部分は特にこの範疇であると断定できます。
ただし、当人がその生活の一部や行動を「自らの意思で」SNS上などで自らの意思で公開していたりする場合などは異なります。
しかし度が過ぎると主体性のなさに繋がったり、他人の業績を自分のことと思い込んで満足する(自我拡大)、自他の区別がつきにくい人間となる。「相手にあやかる」[6]。
出典:Wikipediaより引用
自他の区別がつかない「クラスターB群パーソナリティ障害」ではこの境界が特に曖昧であり、他人の成功やものをあたかも自らが成功したり、無断で私物化したりして、その所業は極めて異常の一言です。
むしろ、成人になってからもこうした「少年」や「少女」を引きずっているのが「クラスターB群パーソナリティ障害」と言っても過言ではありません。
いい歳をした大人が「若者言葉」を得意げに口にしていたり、「若者ファッション」に身を包んでいても、滑稽極まりありません(笑)
こういった人物は、少なくとも私の場合、リスペクトからはほど遠いです(笑)
また、とうに成人になっているにも関わらず、いつまで経っても「自分らしさ」を持てない、とても可哀想な人物とも言えるでしょう。
◆理想化
自己と対象が「分裂」している状態で、分裂させた一方を過度に誇大視して「理想化」すること。分裂されたもう一方は「脱価値化」を伴う。
出典:Wikipediaより引用
こちらも「理想化」と「脱価値化」の「極端な対人観」が特徴的な「境界性パーソナリティ障害」で顕著です。
同一人物に対して次のような感情を引き起こし、対象を苦しめます。
・「敵」か「味方」か
・「神」か「カス」か
・「尊敬」か「幻滅」か
・「大好き」か「大嫌い」か
誰でも、昨日まであんなに仲良かったのに、次の日になったら真逆の敵対心を向けられるようなことをされれば、動揺は隠せません。ケースにもよりますが、「境界性パーソナリティ障害」の場合、日間変動や日内変動で著しく目まぐるしく変動する場合があります。
◆受動的攻撃行動
怒りを直接的には表現せず、緘黙や義務のサボタージュ、あるいは抑うつを呈して相手を困らせるなど、意識的無意識的にかかわらず後ろに引くことで他者に反抗する(攻撃する)行動である。
出典:Wikipediaより引用
分かりにくいですが、次のような例が当てはまっています。
やりたくないことに対して、以下のような後ろ向きの抵抗をする
・わざとゆっくりやる
・忘れたフリをする
攻撃行動というよりは、「相手を困らせる」といった意味合いが強いでしょう。
よく子供が親から「やりたくないこと」を指示されたときに返す幼稚な回避方法とも似ています。
◆投影性同一視
スプリッティングが働いている中で、自分自身の悪い部分を相手の中に写し(投影)、相手を支配している、または傷つけていると感じること。その時に投影されている側の人間に、投影された「悪い部分」(憎しみや怒り、軽蔑など)の感情が生まれるという現象が起こる。
出典:Wikipediaより引用
なかなか分かりにくい概念かもしれませんが、特に「自己愛性パーソナリティ障害」を持つ人物で顕著な症状で、簡単に言うと「相手の中」に「自分の欠点を見出す」という状態です。
自己愛性パーソナリティ障害や妄想性障害などの障害をもつ人は、自分で自分自身に認められないような醜い劣等感や恥ずべき感情、醜悪な劣った人格などを、他の人に「投影する」ということを行います。
出典:歪んだ心理空間における精神的被害より引用
「自己愛性パーソナリティ障害」を持つ人物にとって、この対象となった人物は「自らの欠点を映し出す目障りな鏡」なのです。したがって、この対象となった人物はこの障害を持った人物によって、徹底的な弾圧を受けてしまう可能性が高いのです。
対象となった人物から見れば、「いや、あなたに言われる筋合いないし」という苛立ちと葛藤を常に抱き続け、かなりストレスフルな時間や関係性を強いられる状態でしょう。
◆投影
自分自身の中にある受け入れがたい不快な感情を、自分以外の他者が持っていると知覚すること。
出典:Wikipediaより引用
例えると次のようなものとなります。
・自分が相手を憎んでいるにも関わらず、相手が自分を憎んでいると思って警戒する
・自分が性的な欲望の対象としている異性に対し、相手が自分に欲情している、あるいは相手が自分を誘惑していると感じたりする
・自分の責任を他人のせいにしてしまうことが多い
◆退行
耐え難い事態に直面したとき、現在の自分より幼い時期の発達段階に戻ること。以前の未熟な段階の低次な行動をしたり、未分化な思考や表現様式となる。
出典:Wikipediaより引用
意外にありがちですが、次のようなものが該当します。
・現実の課題解決から逃避する(現実逃避する)
・恋愛関係など、依存できる人がそばに居て欲しい
・兄弟がうまれてからの「赤ちゃん返り」
どちらもありがちですが、「程度問題」というところもあるでしょう。
後者の場合、「常に抱き着くような関係性」や「寄生虫のような関係性」を好む「境界性パーソナリティ障害」で顕著です。
◆身体化
抑圧された衝動や葛藤が、様々な身体症状となって表れること。心気化。
出典:Wikipediaより引用
第3者から診ると仮病のような症状を呈します。
・「目が見えない」はずなのに「瞳孔反応がある」「危険なものにはぶつからない」など
参考:境界例と自己愛の障害からの回復
症状からすると、「演技性パーソナリティ障害」の色が特に濃厚です。
◆希望的観測
希望的観測(きぼうてきかんそく、英: wishful thinking)は、信念の一形態であり、証拠や合理性ではなく、「そうあって欲しい」とか「そうだったらいいな」という希望に影響されて判断を行うことをいう。
出典:Wikipediaより引用
「成熟した防衛」の中に「先取り」というものがあります。
これは将来のリスクを予測するというものですが、これは全くその逆です。
「リスク」を考慮しない「楽観視」がこれに当たるでしょう。
例えとしては、次のようなものがあります。
暴力的な恋人が結婚したら治るだろうと考える。
出典:キャリアコンサルタント ドットネットより引用
③まとめ
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/53874741/picture_pc_e87c956fb914a1caa65c57c276eee79c.jpg?width=800)
今回は「未熟な防衛」にスポットを当てました。
「若い頃は他人(ひと)の真似でもいい!」という言葉をよく耳にしますが、他人の「不可侵の領域」まで侵してはなりません。
また幼少期での「精神発達的躓き(つまづき)」のある「クラスターB群パーソナリティ障害」を持つ人物ではこうした機制が著名に出現しやすいのも明白ですね。
最後まで閲覧して頂き、ありがとうございました。
健全な方が少しでも安心して暮らせるようなブログ執筆を目指してまた頑張ります。
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④参考・引用など
・防衛機制 Wikipedia
・受動的攻撃行動 Wikipedia
・希望的観測 Wikipedia
・医療法人社団 平成医会
・境界例と自己愛の障害からの回復
・鈴木敏昭(2017)『防衛機制の心理分析:心理分析法中級シリーズ第5巻』相対舎.
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