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バリアフリーみんなの教材図鑑-はじめに-
実践を重ねる中で、何から手をつけて良いかわからない状態から抜け出し支援をスタートするためのきっかけとなったものをまとめました。一緒に勉強する中で子どもたちが教えてくれたことや先輩たちの知見がもとになっています。仕事の大半は教材準備であるため、教材紹介という形をとりました。
学ぶということは、外の世界と自己とのやりとりの中で、新しい知を発見していくプロセスです。自分自身が何か外の世界に興味を持って
玉おとし教材~心地よい抵抗の付け方~
筑波大学佐島研究室開発の玉おとし教材は、教育相談に無くてはならない教材の一つです。玉が落ちる時の心地よいフィードバックが面を滑らす手指の動きを導きます。
以下教材の説明です。
■ 教具のセット
(1)枠(内寸286×436×30㎜,外寸314×464×30㎜)
(2)板(縦30mm,横45mm,厚さ4mm)
・30㎜課題(穴の間隔が30㎜の同心円状のもの)
・50㎜課題(穴の間隔が50㎜
超簡単! 誤作動しない スイッチ練習用 動画ストップandゴーKeynoteスライドの作り方
スイッチ練習のための、Keynoteを使った音楽スライドの作り方を紹介します。このスライドでは、スイッチを押すと、20秒音楽動画が流れて一旦止まり、またスイッチを押すと動画がスタートするようにします。音楽が流れる時間は、利用する方に合わせて調整できますが、今回は20秒に設定した作成の仕方を解説します。音楽動画はその方の好みに合わせられるという大きなメリットがあり、スイッチの練習も楽しくなります。M
もっとみる「好き」を支える〜エピソード1〜
久しぶりの投稿です。支援の現場でも、ご本人の好きなことが、やりとりや学習を組立てる上で足がかりになることが多くあります。
今回は京王線が大好きな高等部生徒さんの「好き」を支えながらツースイッチ操作の向上を目指す工夫です。将来的には文字盤の列や文字の「選択」と「決定」を可能にして、自由に文章を綴れるところまで支えて行きたいです。
ご本人の主な困難さは見えにくさと運動のコントロールです。
教材
「見るシステム」〜手元を写すカメラ台の作成〜
久しぶりの投稿になります。今回は、運動や感覚の使い方の困難さにより通常の環境では手元を見ることができない方のための支援機器「見るシステム」の紹介です。私の大先輩、最近noteも始めた奥山さんからの教わったアイデアです。その有用性について詳しくは以下をご覧ください。
■視機能支援部他(2019)リーフレット「見ることの支援の基礎」日本特殊教育学会第回大会 自主シンポジウム 「特別支援学校に
「選ぶ」を支える エピソード2〜「色を選ぶ」支援〜
美術の時間。「言葉でやりとりが(今は)できない全盲の方の色選びってどうしたらいいんだろう?」とある同僚が呟いていました。そこで、以前、研修会で聞いた「りんごの赤色」など身近な実物と関連づけて提示するアイデアを話しました。
アイデアがあってもそれを実際に形するためにはハードルがありますが、その同僚はすぐに下の写真のような色の手がかり半実物カードを作ってしまいました。ほんと素晴らしい。
さらにその
たかがトレイされどトレイ〜始点と終点をわかりやすく伝える名脇役〜
子どもとの学び合いに教材は欠かせませんが、トレイたちも始点や終点をわかりやすく伝えるという重要な役割を果たします。
「そのトレイどこで買ったの?」ときかれることも多いので、ここにまとめておきます。参考にして頂けたら幸いです。
最初に紹介するのはこちら
名称:キッチン整理 黒 S
購入場所:セリア
寸法:約179×131×45Hmm
目と手の協応課題の定番「円柱差し」や「石けり入れ」の部品を
スイッチ接続の方法のまとめ「ディスコライトを題材にして」〜第三回 乾電池の場合〜
前回に引き続き、乾電池、USB給電、AC電源(コンセント)の3種類の電源に対応した優れものディスコライトを題材にスイッチ接続の方法をまとめていきます。
最終回の今回は 乾電池編。
乾電池を電源とする場合のスイッチ接続には一般に「BDアダプターを使う」「本体を改造してスイッチ接続用のジャックをつける」「MaBeeeを使う」の3つの方法があります。
以下一つ一つ解説していきます。
■BDアダプタ
スイッチ接続の方法のまとめ「ディスコライトを題材にして」〜第二回 AC電源(コンセント) の場合〜
前回に引き続き、乾電池、USB給電、AC電源(コンセント)の3種類の電源に対応した優れものディスコライトを題材にスイッチ接続の方法をまとめていきます。
2回目の今回は、AC電源(コンセント)の場合です。このディスコライトには、電源アダプターがついていませんので、家にあった12V対応のアダプターを使いました。12Vということで、実はもともと車のシガーライターソケットから電源が取れるように作られてい
スイッチ接続の方法のまとめ「ディスコライトを題材にして」〜第一回 USB 給電の場合〜
クリスマスシーズンは光ものの季節。コロナ禍で少ないとはいえ街でも家でもピカピカしていますね。
支援の現場では季節を問わず1年間通して視認知性がよくキレイで子どもたちがよく見てくれる光物は大活躍です。
今回はよく使われるディスコライトを題材にスイッチ使いの子どもたちのために市販のグッズのスイッチ接続の方法を考えます。クリスマスでも子どもたちが光物をつける役目ができたら楽しいですね。
今回題材とする
定番中の定番教材「スライディングブロックスイッチ」の作成
今回は、特別支援学校外部専門家 視能訓練士 釣井ひとみ氏(平和眼科)監修、「方向性のある手の動きを引き出す」ための定番中の定番教材スラインディングブロックにスイッチをつけたものを作ります。スイッチをつけることによりブロックを終点まで動かした時のフィードバックを音、光、振動など対象の方のニーズに合わせて色々に変えることができます。
釣井氏は、それまでPT・OT・STが主だった特別支援学校の外部専門