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映画やドラマのこと

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#映画感想文

45年目にして一作目の正統な続編誕生〜映画『エイリアン ロムルス』

45年目にして一作目の正統な続編誕生〜映画『エイリアン ロムルス』

これはエイリアン一作目の正統な続編だ!

1979年にリドリー・スコット監督による『エイリアン』が公開された時は当時高校生。
劇場に観に行って震えましたよ。

ギーガーによるエイリアンの造形はヌラヌラとして、男性性器も想像させる、そんな宇宙人(もはや人ではないが)観たことねぇ!みたいな奴で気持ち悪いし、

幼体(?)の甲殻類のような形態の時に、人の顔に張りついて口から侵入して胎内に卵(?)を産みつ

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やっぱりアバンギャルドな映画だった『箱男』

やっぱりアバンギャルドな映画だった『箱男』

第一印象はアバンギャルドだなぁ。
監督の作風がアバンギャルドなのか、原作がアバンギャルドなのか。
多分、どちらもそうなんだろう。

安部公房の原作『箱男』を石井聰亙もとい石井岳龍監督が27年ぶりに映画化した作品。

いつの間にか石井岳龍と改名されていた石井聰亙監督。
僕と石井聰亙監督は交わるところはなかった。
『狂い咲きサンダーロード』も『爆裂都市』も『逆噴射家族』もどれひとつ観ていない。
いや避

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笑って泣いて、痛快活劇アクションホラー『サユリ』

笑って泣いて、痛快活劇アクションホラー『サユリ』

ネタバレしないようにしますが、どこまでがネタバレか難しいです。
(予告編でほとんど出てきてるし)
ですので、未見の方はご注意下さい。

さて、早速『サユリ』観てきました。

昨日のnoteでこの夏ラストに向けて観たい映画としてピックアップした世界最恐ホラーの『サユリ』。
なんだかんだで初日に行ってきた。

夕方遅めの回でしたが、学生さんぽい若い子達で満席でした。
おっちゃんおばちゃん度薄め。
なる

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さて、今度の竜巻映画もやはり最高だったよ!『ツイスターズ』

さて、今度の竜巻映画もやはり最高だったよ!『ツイスターズ』

スティーブン・スピルバーグが製作総指揮をとっている竜巻映画『ツイスターズ』観てきましたよ。

監督は『ミナリ』のリー・アイザック・チョン。
ミナリからパニックディザスターは全然想像つかないですが、前作を超えずともなかなかいい線いってました。

僕は1996年の前作というかオリジナル版の『ツイスター』が大好きなんです。
あんな風に竜巻を間近で(スクリーン内だけど)見たことがなかったので、そのど迫力に

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「???」となってしまった映画『デッドプール&ウルヴァリン』

「???」となってしまった映画『デッドプール&ウルヴァリン』

まず大前提として僕はMCUの熱烈なファンではない。

アイアンマンのトニー・スタークがロバート・ダウニー・Jrを起用してシリーズ化された時はワクワクしたし、アベンジャーズからエンドゲームまで主要キャラクターの主演作含めて子どもたちと映画館に全部観に行った。
エンドゲーム以降の映画作品も観たし、Disney+にも加入してドラマシリーズも一部を除いて一通りは観た。

しかし、マーベル・コミックは読んで

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大人になったビビアン・スーを愛でる台湾映画『ママボーイ』

大人になったビビアン・スーを愛でる台湾映画『ママボーイ』

台湾映画の『ママボーイ』
こんな映画があったんですね。

最近のマイブームが台湾カルチャーなので、国内配信している映画やドラマも調べていたらU-Nextにありました。

ビビアン・スーが主演か、懐かしいな!

この魅力的な大人の女性がビビアン・スーだな。
上映時間も98分と手頃な長さ。
よし、観よう。

※※※

観てよかったな、と思えるなかなか味わい深い小品でした。

それにしても、この『ママボ

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ディストピアのような本当の話〜映画『あしたの少女』

ディストピアのような本当の話〜映画『あしたの少女』

韓国映画『あしたの少女』をやっと観ることが出来た。

大体のおらすじは色んなレビューでもれ聞いていたが、ここまで酷く切ない話だとは思わなかった。
どんなに酷い仕事であっても生活のためにと組織やシステムにがんじがらめになっているうちに、その酷さにも気づかないのか見ないふりをしているのか、麻痺してしまっている大人たち。
搾取され、犠牲者となるのは前途あるはずの若者たち。
その若者たちもやはり生きていく

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40年近くを経た今でもリアルに響く歌〜映画『リンダ リンダ リンダ』

40年近くを経た今でもリアルに響く歌〜映画『リンダ リンダ リンダ』

もう20年近く前の映画なんですね。

ペ・ドゥナが韓国からの留学生のソン役ではじめて出演した日本の映画。
日本語があまり分からないのでいい加減な返事をするという役どころだけど、リアルの現場でも同じように日本語があまり分からなかったんじゃないだろうか。
松山ケンイチ扮する男子学生に告白されるシーンがあって、彼は一生懸命覚えてきたハングルで告白するんだけど、ソンは彼のことを記憶していなくってというシー

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色々と残念だった映画『愛にイナズマ』

色々と残念だった映画『愛にイナズマ』

いやあ、変な映画でした。
変な映画って失礼な物言いですが。

想像してたのと全然違うんです。
『愛にイナズマ』というタイトル、
映画宣材ポスターイメージ

これですね。
雨に濡れた2人が運命的な出会いをする。
まるでイナズマに撃たれたかのような衝撃。
「この出会い、一億ボルト」

ところが、ところが、
え?そんな映画だっけ?という感じ。

観てから一週間くらい経っているので細かいところは記憶も定か

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誰にでも起きうる恐ろしさ〜映画『福田村事件』

誰にでも起きうる恐ろしさ〜映画『福田村事件』

森達也監督はドラマ映画を撮ってもメチャクチャ上手かった。

森達也監督のドキュメンタリー作品は一部しか観ていないけれど森達也を意識させるに十分な作品だった。

手持ちカメラでオーム真理教の内部を撮影したドキュメンタリー『A』も続編の『A2』も凄かった。

佐村河内守とは何者なのかに迫った『FAKE』に至っては、ほとんどドキュメンタリーなのか、それこそタイトル通りフェイク・ドキュメンタリーなのか?と

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ビートたけしのロマンティックな純愛が止まらない映画『アナログ』

ビートたけしのロマンティックな純愛が止まらない映画『アナログ』

なんというロマンティックな物語を書くんだよ、ビートたけしは。

正直言うとコメディアンのビートたけしとしてはあんまり笑ったことがないけれど(僕は上方漫才派だった)、
ロマンティックなビートたけしには何度か大泣きさせられている。

ビートたけし原作、劇団ひとり脚本・監督の『浅草キッド』はヤバかった。
こんなに泣けるのかというくらい泣いた。
あれはズルい。
劇団ひとりには原作・脚本・監督を1人でこなし

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映画『空白』は身に覚えがないとは言わせないイタイ映画

映画『空白』は身に覚えがないとは言わせないイタイ映画

吉田恵輔監督映画はイタイ。

チクチクと痛かったり、グサっと痛かったり、
ほんのり系と見せかけて、そうはすんなり終わらない。どこかでトゲのようなものが残る。

『空白』はとにかくイタイ、色んな意味で。

自分もあんなところがあるんじゃないか?そう思うとイタイ。

実は予告編を観て想像していたのとは違う方向に向かって行ったんだけど、途中まではキツかったなぁ。

視聴後一週間くらい寝かせてから書いてい

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一気に観てしまう『猿の惑星』リブート3部作はシーザーの物語を堪能する映画だ

一気に観てしまう『猿の惑星』リブート3部作はシーザーの物語を堪能する映画だ

一気に観てしまいましたよ映画『猿の惑星』リブート三部作。

昭和生まれの僕にとっての最初の猿の惑星体験はオリジナル版です。

チャールトン・ヘストン主演(かつては全米ライフル協会のトップで激しいロビーイングで銃規制に真っ向反対していたキャラで有名になっていましたね)のやつです。

人間を助ける主人公の猿がコーネリアス博士とジーラ博士の男女(雄雌?)猿コンビのやつです。
この頃はそこまでリアル感を求

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アニャ無双の映画『マッドマックス:フュリオサ』

アニャ無双の映画『マッドマックス:フュリオサ』

観てきましたよ!

土曜の最終回に観に行こうかと思ったんですが、終わるのが24時半頃で寝落ちしない自信がなかったので、雨でしたが日曜の昼の回に行ってきました。

雨のせいなのか、ランチタイムに重なった時間帯のせいなのか、
洋画を観ない最近の日本国民のせいなのか、
みんなIMAXへ流れたのか(だったら素晴らしいですが)、
客席の埋まり具合は、残念としかいいようがない。
広めのスクリーンなのに、30人

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