アニャ無双の映画『マッドマックス:フュリオサ』
観てきましたよ!
土曜の最終回に観に行こうかと思ったんですが、終わるのが24時半頃で寝落ちしない自信がなかったので、雨でしたが日曜の昼の回に行ってきました。
雨のせいなのか、ランチタイムに重なった時間帯のせいなのか、
洋画を観ない最近の日本国民のせいなのか、
みんなIMAXへ流れたのか(だったら素晴らしいですが)、
客席の埋まり具合は、残念としかいいようがない。
広めのスクリーンなのに、30人も入っていないのではないか。
OMG!
なんてこった。
フュリオサにどやされるぞ。
前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で主人公のハズのマックスを差し置いて、もはやこちらが主役かという鮮烈な印象を残したシャーリーズ・セロン演じたフュリオサ。
そういう意味では邦題よりも原題『Mad Max: Fury Road』の方がよかったんだよね。
そのフュリオサがいかにして怒れる女戦士になったのかという前日譚であり、
さらにフュリオサが神話となり後世にも語り継がれていた物語のようでした。
『怒りのデス・ロード』が突然変異の如くぶっ飛んだ映像だったので、そのインパクトがデカすぎるけれど、
今作はその世界観はそのままでありつつ、そこまでぶっ飛んだものではなかった。
インパクトだけを期待していたら、肩透かしを食らうかもしれない。
だけど、今作はフュリオサが体験した彼女の一人称視点だけでほぼ物語が描かれているので、彼女の悲しみ、怒り、憤怒、復讐心が観ているこちらにもダイレクトに伝わってくる。
その意味では、感情を極力排して突き放した感じだった前作とは全く違う印象。
フュリオサは怒りを胸に秘め、ディメンタスへの復讐のため生き延びることを最優先にイモータン・ジョーの下で頭を丸め男子として身を潜めます。
そしてメカニック?(ドッグなんとかって言われていたけれど忘れた)の仲間うちでもその実力を認められ、子役時代のアリーラ・ブラウンから成長したアニャ・テイラー=ジョイにスムースに入れ替わってました。
あれ?何年経った?背が伸びてない?
くらいの違和感でスイッチしていた。
イモータン・ジョーとその取り巻きは前作通り、気持ち悪いキャラ立ちはそのまま、イモータン・ジョーの花嫁達も出てきましたね。
ウォーボーイズもあのまま。
そして、今作の悪役のクリス・ヘムズワースが演じるディメンタスとそのバイク軍団。
イモータン・ジョーが普通に見えるくらいヤバイ奴という触れ込みだったので、もっと気が狂った感じかと想像していましたが、ディメンタスは割と普通のやつなんじゃないかと思いましたよ。
やはりイモータン・ジョーの方が狂ってると思う。
そしてイモータン・ジョーの築き上げた盤石な体制の帝国システムと違って、悲しいかなディメンタスとバイク軍団は土地がない放浪者達で、つまりはならず者たちが略奪だけを目的に集まっていただけなので、その忠誠心とチームとしてのまとまりが今ひとつだった。
まんまとガスタウンと弾薬畑、それこそ要の燃料と武器を手に収めたはずなのに、砦までは届かずにあえなく全滅。
やはり組織力だったんだな。
その面でもディメンタスはカリスマではなかった訳だ。
そうした実は幼少期の不幸がトラウマになっていそうな内面の脆さなどが垣間見えるディメンタスを演じたクリス・ヘムズワースは良かったですよ。
マイティ・ソーとは全く違う悪役キャラもイケるんだなと。
子役時代の利発そうなアリーラ・ブラウンもとても良かった。
そして、この映画はなんといってもやっぱりアニャ・テイラー=ジョイの映画でしたね。
シャーリーズ・セロンとは体型も見た目も違うアニャで大丈夫なのか?というレビューもあったようですが、全然ありでしょ。
ていうかあの大きな瞳と眼力は唯一無二。
どうして彼女は片腕を失ったのかというシーンも出てくるが、
いや痛すぎ。
普通なら気を失うだろうし、なんなら失血死だし。あそこでバイクで・・・(ネタバレ自粛)
そして、あの義手を作ったのもメカニックとしての才能を存分に活かして本人だったとは。
そして、フュリオサにもひとときの安らぎを与えるようなロマンスの時もあったことが知れてよかった。
アニャ無双でした。
<了>
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