見出し画像

45年目にして一作目の正統な続編誕生〜映画『エイリアン ロムルス』

これはエイリアン一作目の正統な続編だ!

1979年にリドリー・スコット監督による『エイリアン』が公開された時は当時高校生。
劇場に観に行って震えましたよ。

ギーガーによるエイリアンの造形はヌラヌラとして、男性性器も想像させる、そんな宇宙人(もはや人ではないが)観たことねぇ!みたいな奴で気持ち悪いし、

幼体(?)の甲殻類のような形態の時に、人の顔に張りついて口から侵入して胎内に卵(?)を産みつけて寄生するのも恐ろしいし、

狭く逃げ場のない密室の宇宙船でのかくれんぼ、突然暗影から現れて見つかったら最期というのはホラー感満点だし、

とにかくまぁそんな映画は観たことがなかった。

それから45年。
その後も一作毎に監督が、それも今から振り返るとオールスターの如きキラ星のような監督たちがこの宇宙の完全生物を題材に作品化し、SFホラーというよりは、アクションSFだったり、ゴシックSFだったり、と予算が増えて大作になっていった。

それはそれでまぁ面白いし、忘れられない名シーンも数多くあるが、
(リプリーが母親エイリアンとの直接対決で作業用クレーンロボットに乗り込み、さぁかかってらっしゃい!と啖呵を切ったのは何作目?)

一作目のドキドキはどこかに行ってしまったようだった。

それがどうだ!
今作は一作目のリドリー・スコットが製作にまわり、『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレスに監督を任せて、
「本家のわしが決定版をつくったるわい!」
と言ったかどうかは知らないが、まさしくそんな、
「みんなが観たかったエイリアン」
がそこにありました。

物語も時は流れているが、一作目と地続きで、
至る所に一作目を想起させるシーンが続出だった。

成体エイリアンと顔が隣り合い、もはや絶体絶命のシーンはまさにそれ。

今作の主人公レイン役のケイリー・スピーニーもところどころリプリー役のシガニー・ウィーバーにそっくりなシーンがありました。

あとね、ドント・ブリーズなシーンもありましたよ。

真新しさが無いと言えばその通りだけど、レインが弟のように慕っている人型アンドロイドのアンディのキャラ造形が絶妙でしたね。

亡き父の「レインを守る」という指令を帯びたちょっと頼りないけど心優しい素のアンディと、
チップを入れ替えてAIがアップデートされた冷淡なキレキレアンディとの変身が見せどころの一つ。

とにかくキレキレアンディが格好いいんだわ。

AIによる自動車の自動運転で話題になるトロッコ問題とかそうだけど、
アンドロイド(AI)は設定されたゴールに対して、一番最適な方法で実現しようとし、そこに余計な同情などの感情というパラメーターはない。

今作にもそのようなテーマがモチーフになっているサブストーリーが出てきた。
やっぱりアンドロイド(AI)は人型じゃ無い方がいいかな、なんて思いました。

あとね、詳しくは書きませんがラストのエイリアンはそうきたか!というおぞましさ。
うーん、これもやっぱり人型は。。。。

最後に、レイン役のケイリー・スピーニーはかなり魅力的でしたよ。
あと、アンディ役のデビッド・ジョンソン君のしかめ面というか困り顔というか顔芸は、他の作品でも見たいぞ。

と、鑑賞直後のファーストインプレッションをnoteしておきます。

一晩寝たら、また違う感想も出て来るかも。

それては!

〈了〉

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?