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【心理学】90%の人は正しい自己分析ができない

「自分はこんな事が得意だ」「自分は周りからこうやって評価されている」「自分はこういう人間である」という評価が正しい人は、統計的に優秀なリーダーに多いという事が分かっています。

ただ約90%の人々はそれが出来ないという事が心理学では分かっています。


ではどうすれば、自分を正しく客観的に見る事ができるようになるのか、本日はそれについてお話ししていきます。


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ということで本日も他愛もないお話をしていこうと思うのですが、本日はついにメタ認知について触れていこうと思います。

と言っても何それ?ってなるので、まずはメタ認知が何なのかという事をお話していくと。


メタ認知力とは「自分自身を俯瞰して、客観的に観察する力」のことです。

これは1976年にジョン・H・フラベルというアメリカの心理学者が提唱した心理学用語なのですが、これってとても大切な能力なんですよね。

これは例えば、自分が買い物をしている時に、自分が買った商品を雑に扱う店員に対して

「何こいつ、ムカつくな。」

って思う自分自身を

「あ、今俺ムカついてるな。」

って俯瞰的に認知する事を指します。


この他にもメタ認知力が高い人は


自分が何が得意で何が不得手かをわかっている

仕事に取り組むときは、目的や背景を意識している 

自分のやり方がうまくいっているか、確認しながら進めている

当初の目標に対して結果がどうだったかを確認している


こういう事ができるんですよね。


そしてメタ認知能力が高い人は、論理的な思考能力も高いのです。

それはなぜかというと以前こんな記事で、冷静な人間になる方法としてサイコパス的思考術をご紹介したのですが

この時にもお話ししたように、自分を俯瞰的に見られる人は、感情や欲を制御したり、思考を司る前頭前野が働きやすい事が分かっていて、それと同じでメタ認知力も前頭前野の働きと大きく関係している事が分かっています。


だからメタ認知力を鍛えると、論理的な思考をしたり、感情に流されず冷静さを保つ力が鍛えられるのです。

そして、またこの前頭前野、もっと詳しく言えば背外側前頭前野は、思春期から20代後半にかけて大きく成長する事が分かっているので、まだこの記事を読んでくださっている方で20代の人は大いに脳を変えていける可能性があるのです。


それ以上の方でも脳の可塑性という、例えば脳梗塞で指を動かす機能がある脳の細胞が死んでしまって、指が動かなくなった人が、指を動かすリハビリをしたら、新たに脳に指を動かす神経回路ができてまた指が動かせるようになる現象を使えば、脳を新たに変えていく事ができるので、諦めずにトライしてみてください。

20代以降の方の脳の成長のさせ方については、こちらの記事をご参照ください↓



成功者の優れている共通点


では、ここで皆さんに質問があるのですが、影響力が高い人が優れている点ってどこだと思いますか?


例えば近年有名人がアパレルブランドを出したりYouTubeに動画を上げたり、自分で自分だけのコンテンツを運用する人って増えていると思うのですが、芸能人や著名人全員がそれで成功しているかと言うとそうではありませんよね。

逆にアパレルやYouTubeでうまく行っている人も居て、そういう人達や世間で「インフルエンサーやカリスマ」など影響力があると大多数の他人から言われている人に共通している特徴の1つに自己評価(セルフイメージ)と客観的評価の一致というものがあるんですよね。



成功者は自己評価と客観的評価のズレが少ない


自己評価とは「自分ってこんな人だよね」って自分自らを評価する事を言います。

客観的評価とは「あの人ってこうだよね」って他人が自分を評価する事や、事実的に物事を評価する事を言います。


だから「自分ってこうだよね」と「あの人ってこうだよね」が同じになる人が、メタ認知能力が高いという事です。


例えば「今自分がアパレルブランドを立ち上げたらどうなるだろう」って考えた時に「自分が言った事に人々はどれぐらい賛同するのか、自分にはどれぐらいの影響力があるのか」ってデータがあれば、失敗する事は失敗するとわかるし成功する事は成功するとわかるわけです。

しかしそれでも失敗するケースの方が多いのは、そういったデータがないケースが多いから。

前例がない全く新しい事をする時は、どうしても感覚に頼らなければならない瞬間が必ずあるのです。


そして客観的な自分の評価に関するデータがあったとしても、人は素直にそれらを受け入れることはなかなかできません。




その時に大切になってくるのが、自己評価と客観的評価の一致なわけで、読者の皆様にもなんとなくその意味が伝わっただろうなとここで自己評価を判断したまひろ(著者)な訳ですが、こうやって話すとね


「いやいやいや、じゃあまひろは大体の人は自己評価と客観的評価がズレてるとでも言いたいのか?どうなんだよ?皆んなのメタ認知能力が低いって言うのか?」


って思う方もいらっしゃると思うのですが、まあ実際問題そうなんですよね。



80~90%の人の自己評価は大きく間違えている


というのも以前とある記事でもお話したのですが、これは組織心理学者のTasha Eurichらが行った研究で、約5000人の参加者を対象に自分の能力に関する10 件の調査をし幾らかのアンケートを取りました。

そして、その後「自分への評価はどれぐらい正しいと思いますか?」と聞いたところ

「自分の自己評価が正しい」

と答えた人は95%いたのですが、実際のところ客観的に検証をした結果本当に自己評価が正しかった人って多くても15%しかいない事がわかったんですよね。


ここで大切なのは、自己評価が正しいと評価をした人が95%もいたのにも関わらず、実際にその自己評価が正しかった人って多めに見積もっても15%しかいなかったという事です。

これが何を意味するのかというと、80〜90%の人の「自分はこういう人間である」っていうセルフイメージは間違えているんだよという事です。80~90%の人は自分を俯瞰的に見る事が出来ていないんですよね。

これが何を意味するのかというと、ほとんどの人のメタ認知能力は低いという事です。

逆に言えばこの記事を読んでいない80~90%の人は、そのまま自分の自己評価が間違えているとも気づく事なくそのまま人生を進めるし、今ここでこの情報を知った方は改善していけばこの能力で80~90%の人を上回る事ができるという事なんです。


メタ認知力を鍛えれば、こうした自分を客観的に見る目を養えたりおまけに論理的な思考能力が向上したり、冷静さを保てる能力が向上したりと、とても良い事があるのです。


というところで、明日の記事からはそのメタ認知力をどうやって鍛えれば良いのかと、メタ認知力が低くなってしまう原因について詳しくお話ししていこうと思いますので、ぜひご覧ください。



それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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