マガジンのカバー画像

パズル教室の現場から

18
運営しているパズル教室の現場で考えていること・考えたことの記録です。
運営しているクリエイター

#子育て

「後伸びする子」の「後伸びなう」を、日々、目の当たりにしている。

「後伸びする子」の「後伸びなう」を、日々、目の当たりにしている。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.18~

2016年5月にスタートしたパズル教室、開講当初に年中さんだった子どもたちがもう、小3。
「低学年」と呼ばれるギリギリ最後の瞬間に、今、立ち合っています。
その子たちの「伸び」っぷりが、最近ものすごくて、日々驚かされます。5歳から、9歳へ。劇的な変貌。さながら青虫から蝶。

かつて、ごく易しい図形の問題にも四苦八苦していた子が、ド難問の立体認識パ

もっとみる
「冬休み、楽しみにしていることは?」と子どもたちに尋ねたら、その返事が切なかった話。

「冬休み、楽しみにしていることは?」と子どもたちに尋ねたら、その返事が切なかった話。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.16~

「ない。」
「思いつかない。」
「特に何も。」

子ども向けのオンライン講座の冒頭、アイスブレイクとして、「冬休み、楽しみにしていることは?」と尋ねた結果のお返事が、これ。

なんと………

なんということか!!!!

小1~小4の子どもたちが、クリスマスだのお正月だの、本来なら楽しいこと盛りだくさんのはずの冬休みを前にして。

楽しみなことは、

もっとみる
小さなクリエイターたちを育てている。

小さなクリエイターたちを育てている。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.14~

コロナ禍により、4月に一旦完全にストップしたパズル教室を、少しずつ再開し始めた今年7月中旬頃……

ここまでの、ウイルスに振り回された大人たちの悪戦苦闘の日々を振り返り、

これからの時代は、
「与えられたものをこなす」だけではなく、
「自ら作り手となる」ことが特に重要だ!
ということをしみじみと感じていた私は……

パズル教室参加者の子どもたち

もっとみる
子どもの育ちは「4歳~9歳」で一区切り。その期間を見守り続ける「家族以外の誰か」でありたい。

子どもの育ちは「4歳~9歳」で一区切り。その期間を見守り続ける「家族以外の誰か」でありたい。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.13~

私の運営するパズル教室の対象年齢は4歳以上で、4歳以降なら、何歳からでも、好きなタイミングで始めてOK♪という、ゆる~い仕組みになっています。月1回60分間、無学年制、その都度申し込みするシステム。

するとだいたい、
早い子は、年少の後半~年中あたりから参加し始めて、
年長ぐらいで、1番ドハマりして楽しそうなフェーズが来て、
1年生になると、で

もっとみる
「旅のパズル屋」の社会貢献。

「旅のパズル屋」の社会貢献。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.12~

noteを始めてまだ間もなかった2019年1月に、「旅のパズル屋として生きる理由」と題して、私、こんな文章を書いてまして。

日々、パズル教室の運営に奔走しているのですが、「そのパズル教室はどこにあるの?」と問われると、答えはありません。固定の教室はないからです。

「明日はどこでやる予定?」「今日はどこでやってたの?」という問いには答えることが

もっとみる
パズル屋さんは、肉体労働・体力勝負~頭脳も使うけどまず基礎体力~

パズル屋さんは、肉体労働・体力勝負~頭脳も使うけどまず基礎体力~

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.11~

学習塾の新米社員講師だった頃に、ふと気づいて驚愕したのが、偉い先生、偉い上司ほど、「体力自慢」だったという事実。あだ名はだいたい、「サイボーグ◯◯」。頭脳も大事だけど、それよりもまず、基礎体力。

受験指導の正念場は、真冬。塾講師は、風邪ひいたりインフルエンザにかかったりしている場合ではなく、雪の降りしきる早朝に受験生を校門で待ち受けて激励して、

もっとみる
生後6ヶ月の「オンライン講座」ちゃん。

生後6ヶ月の「オンライン講座」ちゃん。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.10~

4月~5月の緊急事態宣言下で対面のパズル教室が全くできなかった時に必死に構想し、5月中旬に産声をあげた、うちの「オンライン講座」ちゃん。今月で、生後6ヶ月となりました。ハーフバースデーおめでとう的な。

生後6ヶ月っていうと~
人間の0歳児で言うと~
子育て初期のしんどさは、ひとまず、慣れと成長により乗り越えていて、次の山がやってくる!ぐらいのタ

もっとみる
なるべく、まんべんなく、いろんな分野の脳ミソを使えるように。

なるべく、まんべんなく、いろんな分野の脳ミソを使えるように。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.9

ヒトの脳には「可塑性」という性質があり、よく使うニューロンの回路は処理効率が高くなり、あんまり使わないニューロンの回路は処理効率が低下するそうな。

例えば、「自分の住んでいる場所から長野県の善光寺まで行く」と決めたとして。その時あなたの頭にパッと浮かぶのは、車の高速道路地図ですか?それとも電車の路線図ですか?

私はペーパードライバーなので、断然電

もっとみる
パズル教室をコロナ禍により少人数制にして、かえって良かったと思うこと7つ。

パズル教室をコロナ禍により少人数制にして、かえって良かったと思うこと7つ。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.6~

私が日々運営するパズル教室、コロナ前は1回あたりの定員を8人~10人で開催していました。会場によっては結構、 子どもがぎゅうぎゅう詰めに密集したりしていたので、そのままの形で開催すると「密」になります。
このため、コロナ禍の緊急事態宣言により4月~5月に一旦完全に休講したあと、6月下旬以降に再開するにあたっては大きく定員を減らす必要に迫られました。

もっとみる
続・子どもたちが、さまざまな「道具」を使いこなせるようになるまで。

続・子どもたちが、さまざまな「道具」を使いこなせるようになるまで。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.5~

先週、子どもたちが、ハサミやのり、鉛筆などの「道具」を、「使いこなせる」ようになるまで見守ることが、幼児期~小学校低学年期の認知機能向上のために極めて重要であることについて書きました。今日はその話の続きです。

……………

……………

鉛筆という「道具」が使いこなせれば、自由に絵や文字が書けるようになります。
ハサミという「道具」が使いこなせれ

もっとみる

子どもたちが、さまざまな「道具」を、使いこなせるようになるまで。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.4~

私の運営するパズル教室の教材の大半は、積み木やマグネットによるパズル課題なのですが……

どさくさに紛れて、小学受験の世界で言うところの「巧徴性」に当たる課題も混じっています。

・鉛筆で線を引く
・クーピーで色を塗る
・ハサミで紙を切る
・手で紙を折る

などなど。

これらは、小学受験生のみならず、多くの子どもたちに、習得しておいて欲しい技能で

もっとみる
学びの順番って、大人が勝手に決めていいの?ほんとにいいの?

学びの順番って、大人が勝手に決めていいの?ほんとにいいの?

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.3~

学校には、学習指導要領があり、教科書があり、「○年生でこれを習う」「これを習ったあとに、これを習う」など、学びの順番はキッチリかっちり決まっています。

学習塾にも、それぞれ独自のカリキュラムがあり、それを無視して授業を進めると月例テストの範囲とずれて、親からクレームくるわ、子どもから恨まれるわ、散々なことになります(塾講師リアル体験談)。

公文

もっとみる
子どもたちの「何となく聞いたことある言葉」の蓄えを増やしたい。

子どもたちの「何となく聞いたことある言葉」の蓄えを増やしたい。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.2~

例えば、ですが。

「スリジャヤワルダナプラコッテ」

という言葉を、ふいに聞いたとして。

「何これ、何かの呪文?」
と、思った方は、この言葉を「全く聞いたことがない」人。

「えっと…何だっけ…どっかの地名?…だったような…違うような……」
と、思った方は、この言葉を「何となく聞いたことがある」人。

「え?なに?スリランカで何かあったの?」

もっとみる
パズル教室の時間中、私はこんな台詞を喉が渇れるまで繰り返し言う。

パズル教室の時間中、私はこんな台詞を喉が渇れるまで繰り返し言う。

シリーズ「パズル教室の現場から」
~No.1~

私が現在運営しているパズル教室、対象年齢は4歳から小学生。無学年制で1回あたりの定員は5~6人。その日にやることは、子どもたちが自分で選んで決めて各自のペースで取り組む形式。
今日はそのパズル教室の現場で、私がよく言う台詞をピックアップしてみたいと思います。

【パズル教室開始時】
・こんにちは!
・今日は何やる?
・やるもの決まったら教えて~

もっとみる