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トランスジェンダーの話

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性別移行と身近な排除を過小評価するなよって話

性別移行と身近な排除を過小評価するなよって話


●トランス女性の家事審判で外観要件を違憲とみなした件

 2023/10/25に最高裁で、トランスジェンダーが手術なしの性別の取扱変更を求めた家事審判に対し、GID(gender identity disorder / 性同一性障害)特例法(性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律

)の3条1項4号の不妊化要件は違憲無効と判断されたが、同5号の外観要件については審理が尽くされていないとい

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女性差別、生活保護、障害、性別違和…

女性差別、生活保護、障害、性別違和…

女性差別、生活保護、障害、性別違和…

どれもそうだけど、現状が辛く、解決の糸口が見えない人はいて。
でもそれって規範や社会、習慣がそうさせてるのであって、当事者が悪いわけじゃないじゃんね?

大雑把で印象の話でしかないけど…、
50~70代の女性って男尊女卑社会に順応しちゃってる人が多い。敵が明確だから立ち上がる人も結構いる。それらが過ぎて名誉男性みたいになってる人も多い。
けど30~40代の女

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フェミニズムは連帯する 津田塾大学 2025年度入試からトランスジェンダー女性に受験資格 高橋学長インタビュー

フェミニズムは連帯する 津田塾大学 2025年度入試からトランスジェンダー女性に受験資格 高橋学長インタビュー

 LGBT理解増進法が施行された2023年6月23日、津田塾大学が「トランスジェンダー女性の受験資格を認める」と発表した。トランスジェンダーへの誹謗中傷が深刻化していた時期でもあり、SNSなどではその一報を心強く思う声が上がった。決定までの経緯やこれからの女子大学が目指す道を、髙橋裕子学長に尋ねた。

アメリカの女子大学の先進的取り組み

―6月の学長談話を読みました。トランスジェンダー学生の入学

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私は私を取り戻します。

私は私を取り戻します。

 長かった。

 性別に違和感を覚えて40年。
 やっと訣別できると分かったら、気持ちが落ち着かなくなってきた。

●幼少期の違和感 3歳半頃、弟が生まれた時、母や姉のような感覚で初対面したのを覚えてる。いい天気だった。私の将来の夢はお母さんだった。

 幼稚園に入ると、お遊戯の時間は男女に分けられた。トイレも男女別。どうして私は女の子の仲間に入れてもらえないのか。男の子の輪にも女の子の輪にも入れ

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講演会「性別違和と共に生きる」原文

講演会「性別違和と共に生きる」原文

 

ご紹介にあずかりましたふたばと申します。トランスジェンダー女性、トランスウーマン、トランス女性、MtF、Male to Female。生まれた時割り当てられた性別が男性でしたが、自認する性、これが自分だとしっくりくる性、Gender Identityは女性というものです。性同一性障害(Gender Identity Disorder)、または性別違和(Gender Dysphoria)、国際

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私たちはつながっている 

私たちはつながっている 

時代をつくる最高裁判決

 社会は確実に変わっている。まだまだ、変えていける。そんな思いがこみ上げてくる出来事だった。

 7月11日、最高裁判所が一つの判断を示した。経済産業省に勤めるトランスジェンダーの女性が、職場の女性用トイレの使用を不当に制限されたとして国に処遇改善を求めた訴訟で、最高裁は女性の訴えを認め、国の対応を「違法」とする判決を出した。裁判官5人の全員一致による結論だった。

 「

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知った瞬間、世界は変わる            『トランスジェンダー入門』を読んで

知った瞬間、世界は変わる            『トランスジェンダー入門』を読んで

当事者に語らせる前に

 トランスジェンダーの痛みを、知らなければいけない。そう考えて『トランスジェンダー入門』(周司あきら、高井ゆと里)を読み始めた。
 トランスジェンダーの人たちを傷つけてきたものは何なのか、これ以上傷つけないためにどうすればいいのか、知りたかった。

 
 個人的な思いもあった。
 友人のトランスジェンダーの女性と話しながら、私はこの人を無意識に傷つけているかもしれない、と考

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