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霞ヶ関ワークライフ

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民間人だった僕が、ある日から霞ヶ関で官僚たちと一緒に仕事をすることになった日々を綴ったものです。 僕が書く記事の中では、少し真面目でモノクロな世界。
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#LGBT

霞ヶ関ワークライフ11

霞ヶ関ワークライフ11

心機一転すぎる部署異動!?🤨

着任早々、法改正の直後ということもあって、慌ただしく、なすがままに日々を過ごしてしまった。

省庁の人事異動は、民間でいう業界を跨いだ転職レベルで、まったくやることが違うので、ほんとうに困惑する。異動したとき、何を意識するとよいのか、あらためて考えてみたい。

・外部要素の把握
要するに関係者をすべて理解してしまうのが、一番手っ取り早く、自分の置かれている立場を客

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霞ヶ関ワークライフ9

霞ヶ関ワークライフ9

つい先日、出向期間2年間のうち、三分の一(8か月)が過ぎたと思っていたのに、もう新年度間近で二分の一(1年)が経過した。

長いと感じていた時間感覚も、ここ数ヶ月はあっという間だった。人が突然やめたり、バタバタしてたからだろうか。

人事異動の公示日

霞ヶ関は3月18日(新年度の2週間前が目安とのこと)に、人事異動が発表される。
※管理職やキャリア組(総合職)の異動時期はもう少し後。

基本は、

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霞ヶ関ワークライフ8

霞ヶ関ワークライフ8

霞ヶ関に来て8ヶ月。
全体の三分の一が経過したと思うと、ちょっとグッとくる気もする。

官僚の仕事をあえて大きく二つに分けると、(1)地方行政(市町村、都道府県)を支える、(2)国会対応(法改正、国会議員、委員会対応など)になるわけだが、今回の臨時国会にて、はじめて国会対応の洗礼を受けた。

いわゆる国会対応というもの

一言でいえば、国会議員からの質疑に対して大臣答弁を確定させる業務、となるのだ

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霞ヶ関ワークライフ7

霞ヶ関ワークライフ7

室温管理を攻めすぎなビル制御室

オフィス空調は、ビルの制御室が自動対応しているらしい。28℃を超えると冷房、28℃未満だと送風に切り替わるシステムということだ。

いまの時期は空調offの期間なのだが、あまりに暑いときは、全職員にメールで「本日は臨時で◯◯時から◯◯時まで冷房をいれます」等とメールがくる。

(そんな律儀にメールする手間をかけるなら、構わず冷房入れてくれよ・・と感じるが)

夏の

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霞ヶ関ワークライフ6

霞ヶ関ワークライフ6

4ヶ月となると、仕事の一部はほぼ独力できるようになるし、係全体の業務も広く浅くではあるけれど、だいたいわかってくる。

そして、同課の他の係が、どんな分野を所管しているのかもなんとなく見えてくる。

他の局はまったく関わりがないので、わからん。そんな感じである。

 規模感のデカさ

さきほどから述べている、係とは省庁のなかの組織図(部門)である。

◯◯省 ◯◯局 ◯◯課 ◯◯係 ☜

◯◯係と

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霞ヶ関ワークライフ5

霞ヶ関ワークライフ5

嵐の前の静けさ

これまでの記事で、霞ヶ関の人たちは2年で部署異動し、経験者を残す配慮もまるでない、そんなサバイバル人事があたりまえ、とお話した。
そのデメリットは4月から業務が溢れること、前年からの経験者に負荷がかかることだ。

そして、私の係では係長が経験者、部下上司ともにフォローしなければならない中間管理職の立場になっているともお伝えした。

ようやくみんなが業務に慣れてきたこの時期••

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霞ヶ関ワークライフ3

霞ヶ関ワークライフ3

長時間労働はガチ

すでに月の残業時間は70時間を超えるペースで推移している。それでも周りと比較すれば早く帰れているほうなのだから、笑えてくる。
僕の民間時代は、月の残業時間はせいぜい多くても40時間、平均は30時間程度だったので、単純に倍になっている。

同じ係の新米官僚は、民間企業からの出向者である僕のことをいろいろ気にかけてくれるのだが、彼の以下の発言を聞いてほしい。

(1週間目)
「いや

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