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俳句・川柳

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#子ども

俳句「花冷え」

俳句「花冷え」

ぐんと気温が下がった今朝。どこからかクシャミをする声が……人ならざるものかもしれない。そんな発想が、寒がりな木霊を生みました。

マスクを貸してくれるのは無論子どもたち。ポケモンかキティちゃんがついているやつ。すっかり気に入った木霊は、返すのも忘れて姿を消してしまいます。

トトロみたいにいつかお礼しに来てくれるかなあ、そんなつぶやきが子どもたちから聞こえてきます。

俳句「梅ふふむ」

俳句「梅ふふむ」

子どもの服からポロッと出てきたのは軽石。どこで拾ってポケットに入れたのか。

ついこの間までドングリだったのに。
ふいにポケットから出てきた軽石に、春の兆しを見たような気がしました。

俳句「月冴ゆ」

俳句「月冴ゆ」

二年前の春。
保育園の黄色いバッグに、大きなりんごのアップリケがつきました。

毎日ちいさい背中に運ばれて、少しくたびれて色あせました。

お迎えの帰り道。
いろんな月を見ました。

太った月 
猫の目みたいな月
お舟みたいな月
まん丸のオレンジ色した月

一段と冷えた夜は月がとても美しく、
親子の帰り道を照らしてくれているようです。