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青天の霹靂(小説)

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高校生の廉夏は16になると、幼なじみで歳上の冬眞と、結婚することに。だけど、冬眞と、結婚したことで藁人形が沢山届くことに。さらに、脅迫状まで。それに導かれるように、廉夏たちは、ホ…
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2022年11月の記事一覧

青天の霹靂46(体育祭2)

青天の霹靂46(体育祭2)

昨日は何かご迷惑をおかけしました。日向の家族殺されるから何かおかしくって、もう一度あげ直しました。書き直しはしてませんので、昨日の体育祭1から読んで下さい。

そして、競技が始まった。
廉夏の午前中の競技で廉夏は、100メートル走に力を使ったが、廉夏はビリから2番目で落ち込んでいた。冬眞は苦笑いして慰めるそれが肯をそうしたのか、二人三脚は1位だった。こうして、午前の競技は終わった。
午後は廉夏がな

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青天の霹靂45(体育祭1)

青天の霹靂45(体育祭1)

待ちに待った体育祭が幕を開けた。
だから、廉夏は朝から子どものようにおおはしゃぎだ。
体育祭を見に来ていた日向と冬眞にいいところを見せたいのだ。
だけど、冬眞はアイドル並みに未だに人気があり、11年経っても、保護者の人が何を見に来ていたのか、分からなくなり日向は笑う。
彼は、たまたま休みにかち合い、休みじゃない廉の変わりにビデオを持って来ていた。
何て、友達思いな奴だろう。
と、廉夏は笑って思う。

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青天の霹靂44(揉めた原因)

青天の霹靂44(揉めた原因)

「そもそも、菅野さんと家の爺様がもめた理由もそこにある」
「?」
みんな、首を傾げる。
廉はなぜ、知っているのかと、日向は思うと、廉がその答えをくれる。
「これは菅野さんが教えてくれたことだ。爺様はけして言わないだろうと。なぜなら、それは自分が卑怯な手を使って、戦時中を生き延びたからだ。でも、戦時中は、それが普通だったんだ。でも、菅野さんは、それを由としなかった。そのせいで、菅野さんは恥の汚名を着

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青天の霹靂43(廉が解けなかった謎)

青天の霹靂43(廉が解けなかった謎)

廉夏と冬眞が犯人を警察に引き渡したことを言ったとき、観月は廉に抱き付き、ようやく泣けた。
やはり、泣かないように堪えていたらしい。
観月の涙につられるように、また廉夏も泣いた。
それに、男たちは微笑んだ。
「でも、お前、相手のトップさんに、凄い難問を出したな」
「えっ、何が?」
「導くか。簡単に言ってくれる。導く=平等になるだろう?」
「えっ、何で? イコールなの?」
「導くってことは、ひいては、

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青天の霹靂42(日向の家族殺される4)

青天の霹靂42(日向の家族殺される4)

「君たち、ちょっとイイかな?」
何か小綺麗な男の子が声をかけて来た。
「ええ」
あっさり冬眞は後ろをついて行く。ついて行くと、柄の悪そうな少年達に囲まれた。
「好き放題やってくれて、どうも」 
「良かった」
冬眞がニッコリ笑って言えば、舐められていると思い牙を剥く。
「ふざけんな、てめぇ」
「いえいえ、ふざけていませんよ。彼方達こそ、殺しをやって、その金で遊べると思っていませんよね。それこそ、ふざ

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青天の霹靂41(日向の家族殺される3)

青天の霹靂41(日向の家族殺される3)

「何か掴めたか?」
廉がリビングへと、観月を抱いて下りて行く。
それに、廉夏は反応した。
「狡い」
「廉夏ちゃん、ごめんね。さっき廉様からプロポーズされたから、私廉様のものになります」
それに、廉は噎せる。
日向はそれに、大笑いだ。
「お前、ぜってぇ、責任取れよな」
廉に言う。
「責任ねぇ? じゃあ、こうしよう」
廉が観月を下ろすと、自分もしゃがみ観月と目線を合わせて言う。
「お前が11年経っても

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青天の霹靂40(日向の家族殺される2)

青天の霹靂40(日向の家族殺される2)

早速、廉夏の家に帰った。みんなは家に帰ると、廉夏はまるで食いつくかの様に聞く。
「何か分かった、冬眞の方は?」
その廉夏の食いつきに、冬眞は笑う。
「『ただいま』が、先でしょ? って、その子は?」
寝ている観月を指し言う。
「観月ちゃん、日向の姪っ子」
「そんなこと、如何でも良いわよ。で、如何だった?」
「取り敢えず、目星いのはなかったと思いますよ。まだ、事件が起こってから時間が経っていないので、

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青天の霹靂39(日向の家族殺される1)

青天の霹靂39(日向の家族殺される1)

それは、廉と冬眞、廉夏が日向の家で飲んだ朝に、電話ががかかって来た。この時、廉はもう、仕事に行っている。
その情報が入ったのは、まだ寝ている明け方の時間だった。殺人それも聞いたことのある住所。一家惨殺だつた。
「嘘だろう」
日向の頭は理解を拒否する。
「どうしたの?」
「惨殺された」
廉夏の思考も理解を拒否る。
「えっ、誰が?」
「俺の家族だ」
「嘘だよ。だって、昨日会ったばかりだよ。そして、私達

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青天の霹靂38(デパートで)

青天の霹靂38(デパートで)

今日から、冬眞は仕事へと行った。
結婚しても、何が変わった訳ではない。
確かに、一緒の空間にはいるには、いるがそれだけである。
つまり、部屋が一緒になっただけである。
だって、廉夏が起きている時間に冬眞は帰って来ない。
朝も廉夏が起きる時間には、もういない。
ある意味顔を会わせるのは土日だけである。
でも、ベッドだって、一緒なのに。
その土日は、廉夏に使ってくれるけど。
私だって女なのにと、何かモ

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青天の霹靂37(水族館)

青天の霹靂37(水族館)

それは、そろそろ夏も終わろうかとしている頃だった。
「廉夏」
「うん?」
「今度のいつでも、良いんですが、僕とデートしてくれませんか?」
「誰の差し金?」
うっさんくさそうに、廉夏は冬眞を見た
「誰でも有りませんよ。僕気が付いたんです。デートらしいデートもなく結婚したことに」
冬眞は申し訳なく言った。
「ところで、誰かだったとして、僕に命令できる人なんて、誰が一番可能性があるんですか?」
「えっと

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青天の霹靂36(カラオケ)

青天の霹靂36(カラオケ)

廉夏達は、その時間を満喫するかのように使う。
「ねぇ、カラオケ行かない?」
「廉夏、歌が目的ではないでしょう?」
「やっぱ、分かる?」
「ええ」
「悲しいね。俺らの時は歌うのが、目的だったよな。これが、時代の流れって、いうやつかね?」
「ああ」
廉も頷く。
「何で、歌うことが目的になるの? 確かに歌うことは楽しいけど、興味引かれるものがないといかないかも」
廉夏は頭を傾げる。
「ああ、イヤになるな

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青天の霹靂35(アイスクリーム屋で)

青天の霹靂35(アイスクリーム屋で)

「おごりますよ」
冬眞がそう言うと、廉夏は嬉しそうに言う。
「やっぱり冬眞には、そう聞こえてたんだね。ありがとう。あっ、行くなら駅前のね」
そのアイスクリーム屋は、今巷で、大人気のアイスクリーム屋だ。
入るのにも並ぶくらいである。
「分かりました。じゃあ、行きましょう」
「ヤッター」
だけど、その着いたアイスクリーム屋は変な緊張感に、包まれていた。
何故か、客がいない。
っていうか、入れない客が店

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青天の霹靂34(ゲーセン)

青天の霹靂34(ゲーセン)

踞(ウズクマ)っていた廉夏に声を掛ける。
「この後、どうします?」
「えっ~と、気分変えて、ゲーセン」
「はいはい」
冬眞は、頷く。
「で、勝負よ。もちろん、アイスを賭けたね」
「わざわざ、すいません。そんな気はなかったんですけどね。奢って下さるんですね」
「違うも~ん。私が今日こそ勝つんだから」
「そう思うのは自由です」
冬眞は涼しい顔で言う。
と言うのも、今のところ50勝負中50敗と、全敗なの

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青天の霹靂33(友の死)

青天の霹靂33(友の死)

廉夏は、うららかな日々を、送っていた。
冬眞もまだ、新婚生活満喫中だった。
そんな、廉夏の元にその情報がもたらされたのは夏休みも終盤に入ったときだった。
午後、眠くなった頭で受話器を取った廉夏をパコーンとおもいっきり叩いた。
「廉夏ちゃん、凜(リン)ちゃんが殺されたって」
泣いて伝えられた一報に、廉夏は一瞬、何を言われたか分からなかった。
いや、分かりたくなかった。何かの冗談だと思いたかった。

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