私は駿台予備校卒業生 その6 現代文の藤田先生の話 ~当たり前過ぎて意識しなくなっていること

現代文の藤田先生の話。

 1970年代中頃、私は駿台予備校の生徒でした。毎日、高校が終わると図書室に行き、そこから御茶ノ水まで通いました。夏休み、冬休み、春休みも自宅から講習会に通いました。
 同校には、個性あふれる講師の方々がいらっしゃいました。私の心を捉えた講師の方々は、皆入試のためではなく学究生活の礎としてというスタンスで授業を構成していらっしゃいました。

 今回は、現代文の藤田先生の話。

 現代文をまるで他人の書いたコンピュータープログラム(論理的な記述の塊)を読み解くように、ロジカルに分解していくところが、理系頭の私には分かりやすかった。

 現代文は、シリアルデータです。糸のような言葉の流れが延々と続きます。

参考 シリアルデータ:簡潔な説明です。


 コレを「イイタイコト」は何なのかをど真ん中に置いて、
同値と対比、言い換え、論と例、などに整理していく作業を、先生が選ばれた良問を素材にして詳説されます。

例えば、
A  A 同値
A  B     対比
A  A' 言い換え
など記号をつけて、短時間で展開と論旨を掴んて行きます。

 この作業で鍛えられると、難解なものの言い方をする方の話も、まるでプレゼン資料を見るように頭の中に図式化されて理解できるようになります。
 これは現代文が何語で書かれていようが使えます。当時は英文読解に直ぐに応用できました。第二外国語のドイツ語も同様。
 社会人になって、相手が何を言いたいのか、何を望んでいるのかが直ぐに理解できたのは、藤田先生のおかげだと身に沁みて感じました。

 一言で言うと「記号読解」で現代文の読解法を確立した先生でした。以下に詳細がまとまっていますので、参考になさって頂ければ幸いです。

蛇足 
 社会人の方にも通用する基礎的な読解方法を早期に会得し、外国語で書かれた文章の短時間での正しく理解することにまで応用しました。受験英語から始まって海外駐在時に大量の文章を短時間で理解、処理するのに大変役立ちました。

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