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檸檬読書日記

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2024年2月の記事一覧

檸檬読書日記 蛇は足を飾り、黒澤明応援隊と、季節外れのクリスマス。 2月19日-2月25日

檸檬読書日記 蛇は足を飾り、黒澤明応援隊と、季節外れのクリスマス。 2月19日-2月25日

2月19日(月)

「花粉のやつが飛んでいる」

そう忌々しそうに言うから

「雨とか降って落ちるといいのにね」

と返したら

「そうすると、降ってる時はいいけど、止んだ後にそれが舞うんだよ」

「でも、たくさん降ってたくさん落ちたら、その分早く終わるんじゃないの?」

「いや、そういうことじゃないんだよなあ。これだから花粉症じゃないやつは…やれやれ」

と言われてしまった。そういうことじゃない

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檸檬読書日記 中原中也の幻が、夢で燃える少年に、雪のような数字が降る。 2月12日-2月18日

檸檬読書日記 中原中也の幻が、夢で燃える少年に、雪のような数字が降る。 2月12日-2月18日

2月12日(月)

危なかった。
2回ほど轢かれそうになった。基本的にぼんやりしてるからなあ。気をつけねば。

後、3回ほど対向の人と行く手が被って、もごもごっとなった。なんだろう、ぶつかりそうになる日なのかな。外に出るなということだろうか。大人しくしていろというお告げ?大人しく本を読んでいなさいという、それなら有難いお告げだけどなあ。(有難いのか?)

ということで、大人しく本読みます。

2月

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檸檬読書日記 川端康成で正気を捨て、カフカに満ちて、村上春樹に学ぶ。 2月5日-2月11日

檸檬読書日記 川端康成で正気を捨て、カフカに満ちて、村上春樹に学ぶ。 2月5日-2月11日

2月5日(月)

高原英理・編『川端康成異相短篇集』を読む。
「毛眼鏡の歌」を読み終わる。

きみ子は男の前からいなくなってしまった。愛情のように感じていた黒髪の屑を残して。
男は幻のきみ子を追い求めるように、その黒髪を思い出の場所に結び、歌を歌うのだった。

ある意味ホラーだ。
相変わらず綺麗さで、寧ろ磨きをかけて、分からなくさせようとしているが、よくよく考えると恐ろしく、正気に戻って想像してし

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檸檬読書日記 カフカは人形になって、夏目漱石はぽこりぽこりと、秋は蘇る。 1月29日-2月4日

檸檬読書日記 カフカは人形になって、夏目漱石はぽこりぽこりと、秋は蘇る。 1月29日-2月4日

1月29日(月)

ラリッサ・トゥーリー・文、レベッカ・グリーン・絵『人形からとどいた手紙 -ベルリンのカフカ』を読む。絵本。

作家のフランツ・カフカは、ある日人形をなくした女の子と出会う。
悲しむ女の子に、カフカは人形から手紙を預かっていると、何通かの手紙を渡すのだった。

この話、実際にあった出来事を元に、現代風にアレンジ(特に手紙の内容を)しているものらしい。
カフカといえば、不条理だの救

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