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【メタ認知】成長したいなら外の世界ではなく、内の自分と向き合う


「自分が何をどう感じて、どのように打てているのか説明できたとき、超一流の仲間入りができた」

イチローさんが、いつかのテレビの取材で仰った言葉です。



単に「どのように打てているのか」と振り返るだけでなく、「どのように感じているのか」という自分の内側の感情にも目を向ける。

猛者が集まるメジャーリーグにおいても、外野の声や常識に囚われることなく、淡々と自分自身と向き合ってきた姿が印象的なイチローさん。

だから一見、実にイチローさんらしい、イチローさんの研ぎ澄まされた感覚の世界でこそ分かりえる、「イチロー語録」のように思えるこの言葉。



しかしこの「自分が何をどう感じているのか」と自分に目を向けることは、

世界のトップで活躍したイチローさんにとってだけではなく、

日々のほんの小さな一歩一歩の成長を願う私たちにとっても、

非常に大切な考え方であるという事をこちらの本が教えてくれました。


神経科学の智見から、人間の「モチベーション」に纏わる脳内の働きなどを解説してくれています。

その中で「自身の内側の感情や感覚に目を向けること」が何故人々の成長に繋がるのか、そのメカニズムを理解する事が出来きました。

神経科学の素人の私にとっては、非常に興味深く参考になる内容でした。



そこで今日は、この本を参考に

【成長したいなら外の世界ではなく、内の自分と向き合う】

というテーマでお話ししたいと思います。

人の成長を願う人であれば、一度は興味を持った事がある

モチベーション」と紐付けて説明していきたいと思います。


自分自身を成長させたいと願っている人、誰かの成長を応援したいと思っている人など、様々な立場の人に読んで頂きたい内容になると思います。


神経科学的な「モチベーション」とは?

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まず最初に

モチベーション」とは、

どういうものかを正しく理解する必要があります。


「モチベーション」と聞くと、やる気・意欲・動因などのイメージをお持ちの方が多いかなと思います。

辞書を引くと、このように出てきます。

1. 動機を与えること。動機づけ。
2. 物事を行うにあたっての、意欲・やる気。または、動因・刺激。「モチベーションが上がらない」「高いモチベーションを維持する」
出典:小学館 / デジタル大辞泉について


私自身も、同じようなイメージを持っていました。

例えば、小学生の頃、私は母にあるお願いをしました。

「テストで5教科100点取ったら、携帯電話を買って欲しい」

この交渉は成立し、一生懸命テスト勉強を頑張るに至ったわけです。

まさにこの時の「携帯電話」が私のテスト勉強への「モチベーション」になっていたと思っていました。



しかし、どうやら

神経科学的に言えば、このイメージでは理解が浅すぎるようです。

これでは「モチベーション」の表面部分しか見えていないらしい。

そこで、私たちは「モチベーション」を構造的に理解する必要があります。


モチベーションの3段階構造

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例にあげた小学生の私が、テスト勉強を頑張るまでの脳内の反応の流れを以下のように考えることが出来ます。

①携帯電話という物理的な欲求
②それを受けて関連する脳部位や体内の環境が「変化」を促す
③その状態を認知して、テスト勉強という「行動」に移す


神経科学では、この「3段階構造」で理解をしており、それぞれを次のように説明しています。

①について

脳へ刺激を与え、間接的に③の行動を誘引している、この間接的な原因を「モチベータ」と言う。

②について

そしてこの「モチベータ」が原因となり起こる神経細胞の反応や、それに伴って放出される化学物質などを総じて「モチベーション・メディエータ」と呼ぶ。

③について

そして、この「モチベーション・メディエータ」による反応を意識下に感じた状態、つまり認知した状態を「モチベーション」と言う。



☆まとめると、

脳内への刺激となる「モチベータ」によって

神経細胞などの反応である「モチベーション・メディエータ」が発露し

この反応を認知することで「モチベーション」となる。


この3つの段階を経て、

やっと私たちにとっての「モチベーション」となり、初めて行動に繋がっていくわけです。


「認知」の重要性

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この「3段階構造」を理解することで、

モチベーションが上がらないという人の状態を説明することが出来ます。


「やる気が出ない」とか「モチベーションが上がらない」と言う人の脳内でも「モチベーション・メディエータ」は確実に発露しています。

単に「モチベーション・メディエータ」に目を向けていない、認知していないだけなんです。



つまり、「モチベーション」において最も重要となるのが、自分自身の内側の変化である「モチベーション・メディエータ」を認知することなんです。

それがまさに「自身の内側の感情や感覚に目を向けること」ということ。



イチローさんは、日頃から自分自身の感情と向き合い、自分の内側の変化を認知する事を常としていた。

だから、どんな状況でも高い「モチベーション」を保ち、幾度となく逆境を乗り越えることが出来たのではないかと想像します。


そして、私たちにも

この高次な「モチベーションコントロール」は可能なんです。

* 


自分と向き合う習慣をつける

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神経科学の世界でよく使われる言葉があります。

「Use it or Lose it」

神経細胞は、使えば使うだけ結びつきやすくなるが、

使われなくなるとその回路を一時的に遮断されてしまうという意味。


今回で言う「モチベーション・メディエータ」を認知するという神経回路に関しても

普段から使っていればよく働き、

使わないことが習慣になっている人は働きが弱くなっている。


よって、「やる気が出ない」「モチベーションが上がらない」人は他の人と比べて脳や体の性能が劣っているわけではなく、

自分の内側の「モチベーションの種」を見つけることが出来なくなっているだけと言えます。



だから、自身の「モチベーション」を高め成長していきたいと願う方は、まず「自身の内側の感情や感覚に目を向けること」から始めてみてください。

最初はうまく出来なくても、大丈夫です。

神経細胞の結びつきが弱いことが原因なので。

使っていけば、使うほどに働きやすくなっていきます。

焦らずゆっくり自分の内側の感情や感覚に目を向けてあげてください。


「今日は何が食べたい」「明日は何がしたい」「今日は晴れてるからお出かけしたい」…何でも良いです。

是非口に出してみる、あるいは紙に書き出してみてください。



そして、誰かの成長を願う方は、

その人に「自分自身と対話する機会」を作ってあげてください。

素敵な日記をプレゼントしてあげても良いですし、このnoteを勧めても良いですし。


*注意が必要なのが、今日説明した

「モチベーションの3段階構造」のあり方は

人それぞれ全く違うということ。


よって、他の誰かが「モチベーション」を高めた方法であっても、その人もその方法で「モチベーション」が高まるかどうかは分からない。

「モチベーションコントロール」に公式はないんです。

だから、誰かの成功体験などを単にシェアしたり、ネット上によくある「How to」を教えてあげても、効果が無い場合が多々あります。


答えは外にはないようです。

内側をみる手助けをしてあげてください。



だから

【成長したいなら外の世界ではなく、内の自分と向き合う】

これに限ります。


本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。






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