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Kusabue/現代俳句 +AI
2022年1月29日 21:00
「 春を待つ 」~現代俳句集〜野のはてのけはい見つめて冬の鹿飛立ってまた飛んでくる寒すずめ早梅よ二階のまどのきょうあしたそしていまつむじ風吹く風邪の町無心というこころ花咲く冬すみれたんものをひろげたように川よ雪すなはまの松くろぐろとふゆの霧マンションのいっ戸いっ戸が春隣あしあとはバス停で消えけさの雪発つ鳥よ日がさしこんで狩りの山◇枝さきをぽたりぽ
2021年3月19日 17:17
「 春山河 」~現代俳句集~その奥に池咲くさくら散るさくらひこう機を遠景にして野にあそぶ大宇宙ちいさく見ればたんぽぽよさんがつよ橋あるくおと川のおとまっしろな蝶にも影のしずかさよ手品師がハト出すように春めくか雛まつりあるくはやさで川ながれさいげつに押し黙るのも雛の日かこの町よ春そのままにコーヒー店呼びかけるイヤホンマイク春の空北を見ればどこまでも北鳥
2020年4月25日 11:11
「そだった家」~現代語俳句集~千ねんよ泣いてわらってはるの月地球から借りたからだで野に遊ぶそのはてにわらいがでたか卒業生たんぽぽとともに時代を吹く人よ雲雀野よつなぐ右手とひだり手と書きものよいずれはしまう春炬燵ねこの子と鏡のなかのねこの子と遍路杖日々はやいことはやいことときをこえ生きている人はるの墓雨おとよはるの地球の子もりうた◇蝶として羽ばたい
2020年4月4日 18:00
「オカリナ」~現代語俳句集~深空からひかりひとすじはるの滝じんるいのゆめの初めの畑打ちよ祈るとはこういうことかぼたん雪コーヒーのかおり千年おぼろの夜春あかつき逢瀬は夢でげんじつでわれわれもたいようの塔春めくよ大ホールピアノひとつが春のおと指揮棒もはずむオーケストラよ春ふるさとを深呼吸してうららかよまた一人またひとり消え春の風邪いちにちの沈黙エープリル
2020年3月18日 17:03
「 はじめての風 」~現代語俳句集~立ちあがるひと湯柱かはるの風呂春の雨流行りやまいをしずめるか傘にあめ春のにおいのゆたかさよ男らがあおぐお日さま野にあそぶ春星よかなしいものはじんるい史はるぞらのしたがふる里そして墓原子力はつでん所ごとかげろうか今日までのさいげつのおと草笛よ顔上げていのちかんじている春よ草の芽よ大地はおまえたちのもの植えた木もおおき
2020年3月8日 11:11
「 地球ごと 」~現代語俳句集~何もかもあたらしい朝うぐいすよ日だまりに木のたましいか梅の花この家にもあるものがたり飾り雛飾り雛流行りやまいもなんのそのわらうときみないちぞくよ雛の宴酒酌んで過去もみらいも春のゆめひなの宴かたらうによい月が出て耕人よおおむかしからそらのした豊じょうのゆめひとにぎり春の土耕人にかわりつづける世のなかよ◇いなかから来た
2020年2月16日 17:17
「 春あかつき 」~現代語俳句集~むこうに富士むこうに筑波草の餅はるのあめ大阪に来てみたものの一つ一つちいさな地球木の芽吹く昔とはまぶしむものよねこやなぎきたぐによ木の芽はひとつずつ光そらんじて一句のなかのはるの旅ロケットが飛びたった空まさに春居ながらにはるかな隠岐よ春夕焼はるの月絵本にゆめがあるかぎり◇のぼるまで富士ははるかか春夕焼たからづか歌
2020年1月28日 01:30
「 春の足おと」~現代語俳句集~ひとすじのひこうきぐもよ大枯野大うちゅうの小さな家の日脚伸ぶボイジャーは今どのあたり冬銀河ヘッドフォン雪舞う空の静かさよ世の中にすこしおくれて焼き芋屋飛行機がとんでいったぞ焼き芋屋あるくたびとおざかるのが一月よとおい島寒ゆうやけとともに消え家じゅうのこともろともに寄鍋よプロキオンカペラシリウス庭焚火◇霜ばしらはるば
2020年1月16日 10:00
「 白鳥座 」~現代語俳句集~しんねんをおおきくひらく朝刊よかがみ餅さかのぼること神代まで初富士と一つになったこころこそ初みくじ大ひだまりのなかにいまつながっているのはこころ初電話パスポートひとりのこらず初空へしずかさのはてのしずけさ三が日去年今年へだてて暖簾いちまいよたき火して変らないもの変るものホットティー戦争へいわそして今◇ロボットがひょこ
2020年1月3日 10:30
「こころは天に」~現代語俳句集~あじさいが咲けばさくほど鎌倉よひろい空秋になったということか一人とは聖なることかクリスマスいのる手はちいさな平和聖夜の鐘おこってはほろびゆく国聖夜の鐘クリスマスツリーは光こころせよ人びとにときどき花屋クリスマス談笑のいっぽんみちを柚子湯まで旅で来て綺麗なことよこの世の雪愚痴もでて熱燗にするころあいよ一つたべてまるごとあ
2019年12月20日 12:53
「大日向ぼこ」~現代語俳句集~ちんもくが初雪になるふるさとよコンビニの一灯ふゆにまむかうか人びとはとどまりもせず行く年よさいげつをみおくることが落葉焚賀状書くおもいは遠嶺こえてこそおでん酒自分が見えてくることよ一家してわらったはての古ごよみ忘年会なんだかんだで生きてこそ駄菓子屋がふっとなくなる年末よどっしりとなるようになる年末よおおいなる安心のなかと
2019年12月7日 09:00
「 降る雪 」~現代語俳句集~あるものはストーブひとつ始発駅ゆめかたれそれからさきは雪の道ふるさとがおおきくひとつ冬月よ十二月とおくあゆんできたことよ焼き芋屋この世のひとはすべて客雪の空じんせいとおくとおくまで雪だるまことしも庭によみがえれ目つむってこたつは心羽ばたかす餅つきは日本のこころこめてこそ母たちのさいふにも鈴クリスマス◇凍てながら白いし
2019年11月23日 18:44
「たどりつく海」~現代語俳句集~果てのないそらがあるだけ立冬よぼうぜんとふる里に立つすすき原生きてゆく音たてながら落葉踏むほかはみな風にきえたかのこる虫もより駅すこしはなれて熱燗酌む湯どうふのむこうにゆれる歳月よ湯ざめして星がかがやきだす故郷しろえらぶおとこは詩人冬の薔薇あかえらぶおとこは画人冬の薔薇平和とは燃えやすいもの聖樹立つ焼き鳥屋笑いそのもの
2019年11月12日 17:00
「 小春 」~現代語俳句集~さいげつがきこえる銀杏ふぶく中湯からでてだれも道後の秋のかぜたい焼きとかわりつづける日本とほのとあるポストひとつの立冬よ春夏秋冬あるきつづけて海のおと手のひらにすくえばしずか冬の海寒夕焼この世のはてはいましずか一日をまっしろにしてしぐれるかかたらいに行くさきざきの置炬燵雪降ると酒はこんなに美味しいか◇行くひとの手にもコ