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今日の言の葉

799
その日、降りてきた言の葉を綴っています。あなたの良き日々に繋がれば幸いです。
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#美学

愛にもとづく真理

愛にもとづく真理

あらゆる現象は
みずからの心が創り出している。
お釈迦さまは、そう仰せになりました。
けれどこの真理を受け入れるのは
たやすいことではありません。
現状に何らかの不満を抱き
未来に不安を感じる人が少なくない今
むしろ
「そんなことあるわけない」と
拒絶し憤慨さえするでしょう。
まったく望まない現実を
この自分が創造するわけがない。
そう感じるのも致し方ありません。
そこで、「心」というもの
「自分

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人もものも自分を映す鏡

人もものも自分を映す鏡

「ものを大事にしないのは
神さまに感謝する心がないからですよ。
それは自分を大事にしていないのも同然なんですよ」
神社のお社には鏡が祀られています。
鏡に向かえば、そこに自分の姿を見出します。
このことは私達の中にも
神さまがおわすこということ、
また、この世のすべては
我が鏡であるということを
教えてはいないでしょうか。
人はもちろんものも鏡なのです。
相手に対して微笑めば
微笑みがかえってくる

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大人の教養⑥自分の尺度を持つ

大人の教養⑥自分の尺度を持つ

情報に振り回されないためには
尺度を持つことも大切です。
こだわりすぎると頑なになりますが、
なければ何の判断も
できなくなってしまいます。
好きか嫌いかという尺度は
子どもじみているようで
案外、頼りになることもあります。
嫌な感じがする、
なぜか好き、という感覚は
大事にした方が良いのです。
その上で、
好きと感じるのはなぜなのか
嫌いなのは何が原因なのか
自分の内側を探っていくと
何らかの感

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大人の教養⑤情報に流されない

大人の教養⑤情報に流されない

私たちは日々
情報の渦の中で生きています。
まるで空気のように
情報が入ってくるのが
当たり前な時代です。
情報過多になるのが必至な今
いかに流されないかが重要です。
まず、どんな情報も局面であることを
知っておきましょう。
どんなに深掘りされたとしても
それは何らかのフィルターがかかった
全体の一部でしかないのです。
情報を受け取った時に
どんな感情を抱くかも見てみましょう。
そう思わせようとし

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大人の教養④いかに自分を客観視できるか

大人の教養④いかに自分を客観視できるか

どんな時でも慌てず騒がず
落ち着いて冷静な言動をとれるのは
教養ある人の特徴のひとつです。
それはたとえるなら
揺れる電車や船上で
うまくバランスを取るようなもの。
状況に応じながらも
自分を見失わないのです。
これができるようになるには
自分を客観視する力を身につけます。
少し離れたところから
自分を見つめるもう一人の自分がいる。
これは坐禅をすることで
だんだん身についていきます。
最初は妄想

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大人の教養③空気は読むのが当たり前

大人の教養③空気は読むのが当たり前

いかに空気を読むか。
言い換えればこれは
察するということです。
そして、日本の伝統文化では
察する力が能力に直結してさえいました。
たとえば剣術なら
察する力が高い方が
より相手を制することができますし
茶の湯などは察する力なくして
亭主も客も務まらないのです。
空気は読むのが当たり前。
察する力は磨き上げれば
テレパシーにもなります。
ただ問題は
その空気をどう受け取り
それに対してどう対応す

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大人の教養①そもそも教養って何?

大人の教養①そもそも教養って何?

人生を豊かにするうえで
不可欠なもの。それが教養です。
でも、高学歴であることすなわち教養
というわけではありません。
では、教養とは何なのか?
まずはそこから提議していきましょう。
思いつくままに挙げていくと
・他者の意を汲むことができる
・自分を客観視できる
・情報に流されない
・自分なりの尺度がある
・ものごとにとらわれない
・自由な発想ができる
・感受性が豊か
・歴史文化に敬意を抱いている

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一陽来福

一陽来福

一年のうちでいちばん夜が長くなり
昼が短くなる冬至。
隠極まりて陽兆す
一陽来復の瞬間です。
それは
塞がれていたところに光が射しはじめ
埋もれていた何かが動き始める
新たな次元が始まる時です。
ゆっくりと深呼吸して
この光を全身に染み渡らせていきましょう。
まだ弱い光ではあるけれど
清らかに澄み渡り
未来へのエネルギーに満ちています。
今ふたたびの陽の光が
あなたに幸福をもたらします。
一陽来復

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真の珠

真の珠

音も届かない海の深みで
密やかに自らを育てる不思議な珠。
時に海底を動かす波に
沈黙の中で耐えながら
月のしずくと讃えられる光を放つ。
人魚の涙とも言われるのは
奥深くから滲み出るような輝きに
哀しみが見えるからだろうか。
真の珠と名づけたのは誰だろう。
幾多の歳月を経て
喜びと強さと安らぎを解き放つ。
私たちの内なる海でも
真の珠はきっと光を放っている。
波にあらわれながら
手放して手放して手放

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現実主義者を卒業する

現実主義者を卒業する

いつから夢見ることをあきらめたのでしょうか。
私たちは、ほんとうになりたくて「現実主義者」になっているのでしょうか。
ほんとうは、夢や理想を描きたいのでは?
夢や理想は私たちに、ときめきを届けてくれる。
それこそが力になるのです。
ただ、「どうせ無理」という感情があると
「だったら現実主義でいい」となるのでしょう。
私たちがチャレンジしなければならないのは
もう一度、勇気をもって夢や理想を抱くこと

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センスの磨き方⑥素敵なところを見つける

センスの磨き方⑥素敵なところを見つける

私はセンスが良いです。
とは、実は思っていません。
さりとて悪いとも思いません。
見る目はけっこうある方だと思いますが
それは両親、特に母のおかげだと
近ごろよく思うようになりました。
子どもの頃からかわいいもの、きれいなもの
うっとりするような美しいものが大好きで
そういうものを身につけたり使ったりしながら
服も雑貨もお部屋も「おしゃれ」じゃないとイヤだと思ってた。
だから一所懸命に色んな人の「

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センスの磨き方④クリエイターの視点を学ぶ

センスの磨き方④クリエイターの視点を学ぶ

美しいと感じたものをよく観ても
やはり「なぜ美しいと感じるのか」は
わからないものです。
実は、建築でも工芸品でも、絵や彫刻でも
計算され尽くした「何か」があるのです。
その「何か」は、創造主の技術や経験が深まるほど
決してわからないよう、自然に表現されるもので
探ろうとしても叶わないのです。
そこで創造主たるクリエイターが何を考え
何を目指しているのかを学ぶのです。
本や、インタビュー動画、ドキ

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センスの磨き方③譲れないほど好きなものを

センスの磨き方③譲れないほど好きなものを

子どもの頃から美しいモノを使っていないから
大人になった今からでは限界がある。
前稿を読んでそう感じた人もいるでしょう。
実際、幼少期の体験はばかにできません。
大きな影響があるため、根本的(あるいは直感的)な
センスという点では劣るところがあるでしょう。
でも、だからといってあきらめたらそれまでです。
たとえマイナスからの出発でも何もしないよりマシです。
世に美しいと言われるものをできるだけ見て

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センスの磨き方②幼い子に美しいモノを

センスの磨き方②幼い子に美しいモノを

ごく幼い頃から美しいモノ、本物に触れることは
センスを磨く上で極めて重要なことと言われます。
稀代の蒐集家・青山二郎に見込まれた白洲正子は
ごく幼い頃から「細川の殿様」の邸に招かれ
本物の茶道具に触れていたといいます。
今や美術館や博物館に展示されているような品を
本物かどうかなど意識することもなく
そうしたものを身近に感じ、触れた経験は
間違いなく類い希な美意識を形成したはずです。
茶の宗家でも

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