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#子ども

「知」図づくり×コケで授業づくりにチャレンジ~苔の声に耳をすませて~

「知」図づくり×コケで授業づくりにチャレンジ~苔の声に耳をすませて~

君は,いったい,いつまで分かった気でいるんだい?
たかだか30年ちょっとの人生で,自分以外のものに何かを教えられる気になっているんだもんな。

先日,学校に出勤すると,玄関に何かあることに気が付いた。
近づいてみると,ガラスの容器に,数種類の苔が生けられている。
その小さな世界に,思わず見入ってしまった。
じっとのぞき込んでいると,苔たちが僕に語りかけてくる。
あぁ,これはもう…後戻りはできない。

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偶からはじまる物語~授業「風の歌を聴け」~

偶からはじまる物語~授業「風の歌を聴け」~

完璧な文章などといったものは存在しない。
完璧な絶望が存在しないようにね。

惚れ惚れする書き出しだった。
僕が,村上春樹を正式に読み始めたのは,この本を大学時代の友達に借りた時だったっけ。

授業中の子ども達の姿から,この題名と書き出しの一節を思い出すなんて。

図画工作科の単元に「動きをとらえて形を見つけて」というものがあった。
自然の中の動きや形から,その特徴を生かした表現をするというもの。

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【アフターコロナ時代】先生の役割って?

【アフターコロナ時代】先生の役割って?

休校が再延期になり,一時登校日だった,5月7日木曜日。
僕はこの日,子ども達の感情…と言ったら大げさだけれど,今感じていることを教えてもらおうと思った。
すると,子ども達の話から,ボクなりに「これからの教師の役割」を考える上で,貴重な話が聞けた。
僕が考えた,ボク的「これからの教員の役割」は,以下の4つ。
①学習フローチャートをつくる,プログラマー役。(一時的)
➁めっちゃ応援してくる,学びにポジ

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『オンライン遊び相手』としての教師

『オンライン遊び相手』としての教師

タブレットもルーターも配布していない勤務校で,子ども達にオンラインによる支援をすると決めて,資料を集めて職場内での合意も取った。
昨日までの2日間は,これまでとは打って変わって,めちゃめちゃ忙しかった。

不平等は避けられないもちろん,反対意見もたくさん出たのだけれど,あの手この手で…そういう交渉ゲームは比較的得意なの。笑
そもそも,一番多い反対意見である,「全ての家庭で,オンラインでの支援を受け

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「知」図づくりで物語の授業にチャレンジ~小6国語『帰り道』後編~

「知」図づくりで物語の授業にチャレンジ~小6国語『帰り道』後編~

「知」図を取り入れて実践をしてみた,小学6年生の国語「帰り道」の授業。前回の続き。

前回までは,主人公の心情を読むという,言ってしまえばオーソドックスな問いだった。
今回は,文章の構成や簡単な修辞法に着目して読むという学習について書く。
こうした授業は,僕にとって鬼門だった。
今まで10年も国語の授業をしながら,こういった授業を「うまくいった」と感じることは…あまり無いかな…。
どうしても,持っ

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「知」図づくりで物語の授業にチャレンジ~小6国語『帰り道』前編~

「知」図づくりで物語の授業にチャレンジ~小6国語『帰り道』前編~

昨年度から,「知」図を取り入れた授業に挑戦している。
(まだまだ,手探りなのだけれど,読んで感想など頂けたら幸いです。)

たんけんしたら「知」図をつくろう Feel℃ Walk よもやま話(6)

「おっちゃん「みつかる」記録帳」より

今回は,小学6年生の国語「帰り道」の授業。著者は,「Colorful」や「みかづき」など僕も大好きな作品を書かれた,森絵都さん。
小6光村図書の新しい教科書に,

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仲直りさせるなんてもったいない!子どもの共感力を伸ばす、ケンカ仲裁法

仲直りさせるなんてもったいない!子どもの共感力を伸ばす、ケンカ仲裁法

ケンカに仲直りは必要なのか?
子どものころ
別に仲良くなりたくもないのに「仲直り」させられたことはないだろうか?
やんちゃ坊主だったぼくは,そんなことがよくあった。

学校では,子ども同士のケンカが起きる。
そして多くの場合は,
大人が間に入って,仲裁をする。

ぼくも若いころから,子どもの間をとりもって,
どうにかこうにか…
あの手この手で…
全然うまくいかなくとも…
仲直り"させて"いた。

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子どもを見とるということは,その子との物語を紡ぐということかもしれない。

子どもを見とるということは,その子との物語を紡ぐということかもしれない。

「子どもを見とるとはどういうことか?」
朝,3階にある教室まで向かう途中,何人かの子とすれ違う。

A「おはようございます」ぼく「おはよう!行ってらっしゃい!」

B「おはようございます」ぼく「おはよう!○○ちゃん(妹)熱下がった?」

C「…」ぼく「○○ちゃん,おはよう」C「…(恥ずかしそうにどこかに行ってしまう)」ぼく「アハハ」

D・E「せんせぇー」「まぁ焦るでない。今日は,持ってきておる。

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普段,学校のことについて聞かれたら,良いことしか答えないじゃないですか。

普段,学校のことについて聞かれたら,良いことしか答えないじゃないですか。

今日は,ある授業のことで,5年生が新聞社からの取材を受けた。
いつも,6年生と一緒に生活しているので,少し甘えん坊なところもある、可愛い子達。
でも,取材には,まるで大人のような受け答えをしていた。
声は可愛いらしいものの,話す内容は,担任の僕でさえ感心するようなものだった。
「下級生が,わくわくするような学校にしたいっていう思いがありました。」
「自分達が,この学校にいるうちにできることって何な

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