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Beyond The Reading

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本を読む先にあるものって、なんだろう。
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2021年6月の記事一覧

DXの思考法、を読んだ。

DXの思考法、を読んだ。

デジタルトランスフォーメーション。聞いたことがあると思う。

'デジタルトランスフォーメーション'とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念である。デジタルシフトも同様の意味である。2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマンが提唱したとされる。ビジネス用語としては定義・解釈が多義的ではあるものの、おおむね「企業がテクノロジー(IT)を

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平成の東京12の貌、を読んだ。

平成の東京12の貌、を読んだ。

東京という街が好きだ。

服部文祥さんの著作を探していて出会った1冊。

昭和から平成にかけて東京の街は大きく変貌した。街が生まれ変われば人も変わる。この50年間で東京人たちの意識や生活はどのように変化したのか。気鋭のノンフィクション作家らが描く東京の人々にまつわる12の物語。

オリンピックの件もあってか、最近は東京にまつわる書籍を多く読んでいる気がする。以前から、東京という街には深く興味を抱い

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自然のレッスン、を読んだ。

自然のレッスン、を読んだ。

大好きな小林聡美さんが選書されていて、手にした1冊。

人間らしく生きる。自然に生きる。これまた読書や健康と同じく超普遍的で既視感の強いキーワードだ。具体的に説明せよと言われ、それができる人は多くはないだろう。自分もわからない。

こうした本が流行ったり自分がそれを求めるのは、何やら周期的なものがあるのだろうか。人は何かを期待して手にするが、実はここには答えなどない。それはヒントに留まるのだ。ヒン

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今週は3冊の本を、読んだ。

今週は3冊の本を、読んだ。

再び読書に集中できており、たいへん充実している。

集中して本を読めるのは平日の20時過ぎと、土日の日中。最大の敵はスマホとテレビだ。スマホは本当に恐ろしいもので、あっという間に時間が経過してしまう。奥様(あえて敬称)も常々同じことを嘆いている。

目的のないスマホ利用は本当に危険だ。Facebookなど、タイムラインを表示する画面上部に、動画視聴サービスのボタンが絶妙に配されており「ついつい」観

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世界最悪の旅、を読んだ。

我らの角幡唯介さんが手にした数々の本、全部読んでみたい。

というわけで、ようやくこちらを読み終える。実は読み始める前から、なんとなく違和感を抱いた。「これ、本当に角幡さんが読んだ本か・・・?」

その違和感の正体は内容の薄さである。とにかく色々な意味で読みやすい。じっとり、ねっとり、まとわりつくような絶望感や悲壮感を期待して(!)いたが、なんともサッパリし過ぎている。月曜夜から読み始めて2晩で読

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死と向き合う言葉、を読んだ。

死と向き合う言葉、を読んだ。

早逝した両親の影響もあり、死と生については常に思うところがある。

死生観にまつわる(であろう)書籍には、どうしても手が伸びてしまう。何かヒントがあるのではと期待するからだ。しかし毎度、自分の求めているものとは僅かに異なるものが収められており、肩透かしを食う。

そもそも人様の考えに依拠する死生観など、ハリボテみたいなものだろう。自分で思い悩んで考え抜いて、そこで初めて見える景色があるのかもしれな

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