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【かつらのお話:鯔背】
鯔背。なんと読むのでしょうか。
こんにちは。京都時代劇かつらです。
今回は【鯔背】のお話です。
鯔背、これはイナセと読みます。
前回のイナセのことです。
鯔(イナ)とはボラのことで、髷の形が鯔の背中に似ていることから鯔背と呼ばれるようになりました。
鯔背の髷は江戸時代後期、日本橋の魚河岸で働く人々の間で爆発的に流行りました。
魚河岸で働く人々はチャキチャキの江戸っ子で威勢もよく、ここから
【かつらのお話:イナセのかつら】
床山さんからキレイに結い上がってきました。
こんにちは。京都時代劇かつらです。
前回、コテ当て櫛入れしたかつらはイナセのかつらでした。
前シリーズの御家人のかつらは武士の髪型で、鬢髱がピチッとひっつめてありました。
今回のかつらは鬢髱がゆったり膨らみのある町人のかつらです。その町人のかつらでもこの髪型はイナセと呼ばれています。
イナセのかつらは時代劇で頻繁に出てきます。
一番はご存知『
【かつらのお話:刳の貼り付け】
前回刺し終わった刳のチュールを暈し貼りの下段取りの出来た地金に貼り付けました。これは前シリーズの御家人のかつらと同じ要領です。
こんにちは。京都時代劇かつらです。
人毛を植え付け、フィルム液で固着させたチュール。
平面であるチュールを立体な顔に添うように貼ります。
絞るように貼るとよく言うのですが、チュールの両端をほんの僅かですが内側に向くようずらして貼るのです。
その動作を絞ると言い表し
【かつらのお話:襟毛】
襟毛はかつらの襟足の部分の毛で、女形のかつらにはありませんが立ち役のかつらにはほぼ付いています。
こんにちは。京都時代劇かつらです。
今回は襟毛のお話です。
ごくたまに、
『時代劇を見ていると、かつらの襟から俳優自身の毛が出ているけど、どうして?』
『時代劇のかつらは前は自然なのに、後ろは自分の毛を出しっぱなし』
などの疑問やご指摘があります。
実のところ、あの毛は俳優さんの地毛でも出